[イメージ]江戸東京リシンク展のメインビジュアル

江戸東京きらりプロジェクトによる 「江戸東京リシンク展」の開催

江戸東京の伝統に根差した技術や産品などを新しい視点から 磨き上げ、世界へと発信していく「江戸東京きらりプロジェクト」は、現代アートの分野で国内外問わず幅広く活躍する舘鼻則孝を展覧会ディレクターとして招聘し、展覧会「江戸東京リシンク展 -旧岩崎邸庭園でみる匠の技と現代アートの融合-」を実施します。本展覧会は 2021 年より毎年継続して開催。東京都の伝統産業事業者を舘鼻則孝のコラボレー ターとして迎え、「 日本文化の過去を見直し現代に表現する」という舘鼻則孝の創出プロセスである「Rethink(リシンク)」を起点として、歴史ある伝統産業の価値や魅力を新たなかたちで提案しています。本年は、新たに制作されたアート作品や伝統産業事業者が保有する貴重な歴史的資料を、国の重要文化財である旧岩崎邸庭園にて、2024 年 3 月 1 日(金)9 時より開催いたします。展覧会開催以来、最長の会期でお届けいたしますので、ぜひ作品を間近にお楽しみください。

開催概要

【展 覧 会 名】 江戸東京リシンク展 -旧岩崎邸庭園でみる匠の技と現代アートの融合-

【開 催 期 間】 2024 年 3 月 1 日(金)~ 2024 年 3 月 10 日(日)

        午前 9 時~午後 5 時(入園は午後 4 時 30 分まで)

【告 知 U R L】 https://edotokyokirari.jp/news/life/edotokyorethink2024/

【主     催】 東京都・江戸東京きらりプロジェクト

【共     催】 公益財団法人東京都公園協会

【会   場】 重要文化財 旧岩崎邸庭園(東京都台東区池之端 1-3-45

【入 園 料】 一般 400 円 65 歳以上 200 円

        ※小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料

【出展事業者】 江戸うちわ・江戸扇子 伊場仙、

        江戸刷毛・東京手植ブラシ 宇野刷毛ブラシ製作所、

        江戸組子 建松、新江戸染 丸久商店、和太鼓 宮本卯之助商店、

        東京くみひも 龍工房、金唐革紙 金唐紙研究所(特別協力)


[写真:左]舘鼻則孝ポートレート、Photo by GION [写真:右]金唐革紙を用いたヒールレスシューズ、Photo by GION

展覧会ディレクターを務める現代美術家 舘鼻則孝からのメッセージ

江戸東京きらりプロジェクトのコンセプトである “Old meets New”。

東京には、江戸、明治、大正、昭和、平成、令和の時代にまで続く、数多くの「老舗」が存在しています。そして、そこにはさまざまな技、文化、伝統が息づいている。そうした東京の魅力を国内外に伝えたいという思いからスタートしたのが本プロジェクトになります。今回、その活動の一環として開催される「江戸東京リシンク展」に、私は、作家としてだけでなく、展覧会ディレクターとしても参画しています。私はこれまで “Rethink” という言葉を冠した展覧会をいくつか開催してきましたが、本プロジェクトのコンセプトである “Old meets New” と “Rethink” という概念は多くの共通点を有していると考えています。

“Rethink” が意味するところを簡略化して言うなら、途切れることなく続く日本の伝統、あるいは文化を、現代においてそのまま再現するのではなく、現代的な意味を加えて表現するということです。そのため、私の作品はすべて、日本のこれまでの歴史、文化があってこそ、成立しているとも言えます。その点において、“Old meets New” と “Rethink” は同義であり、だからこそ、これまで数多くの伝統工芸、伝統芸能とコラボレーションする形で、過去と現在をつなぐ活動をしてきたのです。時代は変わっても変わるべきでないもの、時代が変わるからこそ変わるべきものを見極め、伝統を次の 100 年に残していくために、今、私たちが何をなすべきか。伝統をどう現代的な意味づけをして打ち出していくか。今回の展覧会は、東京の魅力を伝える場であるとともに、私たち自身がリシンクするための機会でもあるのです。

舘鼻則孝(たてはな のりたか)プロフィール

1985 年、東京都生まれ。東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻卒。卒業制作として発表したヒールレスシューズは、花魁の高下駄から着想を得た作品として、レディー・ガガが愛用していることでも知られている。現在は現代美術家として、国内外の展覧会へ参加する他、伝統工芸士との創作活動にも精力的に取り組んでいる。作品は、ニューヨークメトロポリタン美術館ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館などに永久収蔵されている。

「イメージメーカー展」(21_21 DESIGN SIGHT, 2014)、「Future Beauty」(東京都現代美術館 ほか国際巡回 , 2012)、個展「呪力の美学」(岡本太郎記念館 , 2016)、個 展「Itʼ s always the others who die」(POLA Museum Annex, 2019)、個展「NORITAKA TATEHANA:Refashioning Beauty」(ポートランド日本庭園 , 2019)他、ニューヨーク、パリ、 ベルギーなど世界各地で作品を発表。また、2016 年 3 月にパリのカルティエ現代美術財団で文楽公演を開催するなど、幅広く活動している。

前年の「江戸東京リシンク展」で発表されたコラボレーション作品


新江戸染 丸久商店 × 現代美術家 舘鼻則孝

注染(ちゅうせん)と呼ばれる染色技法を活用した作品。


和太鼓 宮本卯之助商店 × 現代美術家 舘鼻則孝

玩具太鼓を活用して制作された雷神の持つ雷鼓(らいこ)。


江戸組子 建松 × 現代美術家 舘鼻則孝

組子細工を活用したヒノキ製のオブジェ作品。


東京くみひも 龍工房 × 現代美術家 舘鼻則孝

正絹製の組紐を活用した舘鼻の代表作「ヒールレスシューズ」。

[写真:全て]Photo by GION

「江戸東京リシンク展」に出展する伝統産業事業者の一覧


江戸うちわ・江戸扇子 伊場仙(えどうちわ / えどせんす・いばせん)

天正 18 年(1590 年)創業。400 年以上の歴史を誇る団扇と扇子の製作販売を行う老舗。江戸後期には、初代歌川豊国歌川国芳歌川広重といった著名な浮世絵師を起用した団扇が人気を博した。江戸団扇は一本の竹を割いて仕立てるのが特徴であり、江戸扇子は太めの骨で骨数が少なく折り幅が広いことが特徴である。


江戸刷毛・東京手植ブラシ 宇野刷毛ブラシ製作所

(えどはけ / とうきょうてうえぶらし・うのはけぶらしせいさくしょ)

大正 6 年(1917 年)創業。刷毛づくりで培われた技術をもとに刷毛・ブラシの製作をてがけている。中でも天然毛は毛質を見極めることから始まり、動物や植物など特性を踏まえ様々な用途に対応している。特に職人の手植えによる耐久性の高い洋服ブラシなどは好評である。


江戸組子 建松(えどくみこ・たてまつ) 1982 年、江戸川区にて創業。「組子細工」の端緒は、平安時代に生まれた日本建築の建具であり、 釘を一切使うことなく、小さな木片を手作業で組み合わせてさまざまな模様を編み出すことが できる。伝統的な組子細工の模様は、桜や麻の葉、雪など日本の自然をモチーフにしたものが 多く、豊作や長寿など人々の願いが込められている。


新江戸染 丸久商店(しんえどぞめ・まるきゅうしょうてん)

明治 32 年、日本橋堀留町にて創業した注染製品の問屋。注染は主に浴衣や手拭に使用されてきた染色技法であり、創業以来、さまざまな柄や図案を産み出し、日本の芸事、季節のお祭りに彩りを添えている。


東京くみひも 龍工房(とうきょうくみひも・りゅうこうぼう)

1963 年に創業以来、組紐にあった糸づくり、染色・デザイン・組みまでを一貫して行う都内で唯一の工房。伝統的な組紐だけでなく、先代から受け継がれてきた技術とノウハウから組紐を進化させ、2019 年に日本で開催されたラグビーワールドカップでは、メダルリボン・参加記念敷布を、耐久性と伸縮性を重視した純国産シルクの組布で製作した。


金唐革紙 金唐紙研究所[特別協力]

きんからかわし・きんからかみけんきゅうじょ)

江戸時代にヨーロッパから渡ってきた、金唐革と呼ばれる装飾革を和紙を用いて日本国内で模索することから始まった金唐紙の復元に従事する研究所。重要文化財「旧岩崎家住宅洋館」や、重要文化財「旧日本郵船小樽支店」などの修復工事に携わっている。


[写真:左]メイン会場となる旧岩崎邸庭園 洋館 [写真:右]旧岩崎邸庭園 洋館内装、Photo by GION

重要文化財 旧岩崎邸庭園

旧岩崎邸庭園は 1896 年(明治 29 年)に岩崎彌太郎の長男で三菱第 3 代社長の久彌の本邸として造られました。往時は約 1 万 5,000 坪の敷地に、20 棟もの建物が並んでいました。現在は 3 分の 1 の敷地となり、現存するのは洋館・撞球室・和館の 3 棟です。木造 2 階建・地下室付きの洋館は、鹿鳴館の建築家として有名な英国人ジョサイア・コンドルの設計で近代日本住宅を代表する西洋木造建築です。

館内の随所に見事なジャコビアン様式の装飾が施されていて、同時期に多く建てられた西洋建築にはない繊細なデザインが、往事のままの雰囲気を漂わせています。別棟として建つコンドル設計の撞球室(ビリヤード場)は当時の日本では非常に珍しいスイスの山小屋風の木造建築で、洋館から地下道でつながっています。洋館と結合された書院造りの和館は当時の名棟梁大河喜十郎の手によるものと言われています。床の間や襖には、明治を代表する日本画家・橋本雅邦が下絵を描いたと伝えられる障壁画などが残っています。

現存する大広間を中心に巧緻を極めた当時の純和風建築をかいま見ることができます。大名庭園を一部踏襲する広大な庭は、建築様式と同時に和洋併置式とされ、「芝庭」をもつ近代庭園の初期の形を残しています。

【公益財団法人東京都公園協会オフィシャルサイト】 https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index035.html

江戸東京きらりプロジェクト


[画像]江戸東京きらりプロジェクトのシンボル

江戸東京の伝統ある技や老舗の産品といった「東京の宝物」に磨きをかけ、その価値と魅力を世界に発信するプロジェクトです。“Old meets New” をコンセプトに、伝統的な匠の技の中から新たな取組に果敢に挑戦する「モデル事業者」を「衣・食・住」の各分野から選りすぐり、現在、39 事業者となっています。新しい視点から江戸東京の伝統ある技、産品を磨き上げることでその価値を高める取組と、SNS や国内外でのプロモーション等、その魅力を発信する取組を行なっており、海外向けの EC サイトも運営しています。

オフィシャルサイト:https://edotokyokirari.jp/

Instagram:https://www.instagram.com/edo_tokyo_kirari

Facebook:https://www.facebook.com/Edo-tokyo-kirari-638579083261624

江戸東京リシンク展 関連イベント 伝統産業事業者によるワークショップ

展覧会開催期間には、江戸東京の伝統を体感いただくことのできるワークショップも実施します。

申し込みは、旧岩崎邸庭園オフィシャルサイトにて 2 月 7 日(水)14 時開始予定となっています。

※申し込みは先着順となります。

※(3)日本酒・酒器・和菓子のトリプリングワークショップは、申込期限がございますので申込ページにてご確認ください。


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(1)ゆび組紐ワークショップ

【実施日程】 2024 年 3 月 2 日(土) 各回定員 8 名

【実施時間】 1 回目 9:30~10:30 / 2 回目 10:45~11:45 / 3 回目 13:00~14:00 /

       4 回目 14:30~15:30

【参加費】 3,000 円(入園料別途)

【参加事業者】 龍工房(東京くみひも)

※中学生以上の方が対象です

(2)組子コースター作りワークショップ

【実施日程】 2024 年 3 月 3 日(日) 各回定員 18 名

【実施時間】 1 回目 10:00~11:30 / 2 回目 13:00~14:30

【参加費】 3,000 円(入園料別途)

【参加事業者】 建松(江戸組子)

※中学生以上の方が対象です。

(3)和菓子日本酒・酒器のトリプリングワークショップ

【実施日程】 2024 年 3 月 9 日(土) 各回定員 25 名

【実施時間】 1 回目 13:00~14:00 / 2 回目 15:00~16:00

【参加費】 3,000 円(入園料別途)

【参加事業者】 榮太樓總本舗(江戸菓子)、木本硝子(江戸切子・江戸硝子)、豊島屋本店(日本酒

※20 歳以上の方が対象です。酒気帯び運転、飲酒運転は法律で禁止されています。車、バイク、自転車でのご来園は固くお断りします

旧岩崎邸庭園売店での商品販売

「江戸東京リシンク展」の開催にあわせ、都立庭園が造られた、江戸・明治の時代の背景・文化の理解に役立つように、都立庭園売店で江戸東京きらりプロジェクトに関わる商品を販売し、ご紹介を行う予定です。

配信元企業:株式会社ノリタカタテハナ

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