ユヴェントスに所属するイタリア代表FWモイーズ・キーンのアトレティコ・マドリードへの移籍は破談に終わったようだ。30日、大手メディア『ESPN』が伝えている。

 今シーズンここまでセリエAで12試合に出場しているものの、ノーゴールに終わっているキーンにはアトレティコ・マドリードからの関心が寄せられ、買い取りオプションなどは付随しない今シーズン終了までとなるレンタル移籍で両クラブは合意に達したことが報じられていた。

 しかし、すねの負傷により、12月8日に行われたセリエA第15節のナポリ戦に出場して以降、戦列を離れているキーンはメディカルチェックで問題が発覚。予想よりも離脱が長引くことが判明し、復帰までは少なくとも1カ月はかかると診断されたことから、2月中に同選手を起用することを期待していたアトレティコ・マドリードは獲得を断念したという。

 すでにキーンはトリノに戻ったことも明らかになっており、今冬の移籍市場でアトレティコ・マドリードに加入する可能性はなくなったことが報じられている。

 現在23歳のキーンは2011年夏からユヴェントスの下部組織に在籍し、2016年11月にトップチームデビュー。2017-18シーズンはヴェローナへのレンタルを経験した。ユヴェントスに復帰した18-19シーズンはシーズン終盤に出場機会を得ると、2019年3月から4月にかけて6試合6ゴールの活躍を披露して一躍脚光を浴びた。

 その後、2019年夏に移籍金2750万ユーロ(当時レートで約33億円)+ボーナス最大250万ユーロ(当時レートで約3億円)でエヴァートンへと完全移籍すると、2020-21シーズンはパリ・サンジェルマンPSG)へと期限付き移籍し、公式戦41試合の出場で17ゴールをマークするなど活躍。そして、2021年夏に2年間の期限付き移籍でエヴァートンからユヴェントスに復帰を果たした。

 昨年7月にユヴェントスに完全移籍となったキーンは再び移籍の可能性が浮上していたが、交渉が破談に終わったことで今季後半戦もユヴェントスでのプレーを続けることになりそうだ。

移籍が破談となった(右)キーン [写真]=Getty Images