こんにちは。クイズを愛する2児のサラリーマンけんたろ(@kenlife202010)です。クイズ好きが高じて、日本語や雑学に興味を持つようになり、X(旧Twitter)やVoicyではクイズを中心に言葉の知識や雑学ネタを発信しています。 

【画像】商品名の由来28選

こちらでは「言葉にまつわる知識」をテーマに、よくある日本語の間違い、実は知らない身近なモノの名前、漢字、社会人としての言葉、言葉の雑学などをお伝えしていきます。

今回は「商品名の由来」です。

世の中のヒット商品には独特な商品名があります。しかし、我々の生活に深く浸透しているが故に、名前の由来を考えたこともない方がほとんどではないでしょうか。

商品名は製品の品質と同じくらい売れるためには重要な要素です。企業の人が売れるようにと願いを込めて付けたネーミングには深い意味や、意外な意味があったりします。

今回はそんな誰もが知る商品名の意外な由来を28個ご紹介します。

ペヤング

まるか食品(株)が販売しているカップ焼きそば。「若いカップルに2人で仲良く食べて欲しい」という願いを込めて、「ペア」と「ヤング」から名付けられました。また、1975年の発売当時、カップ麺は袋麺に対して値段が3倍以上であり、若い世代には手に取りづらいものでした。そのため「2人で仲良く分ける」の意味も込められているそう。

じゃがりこ

カルビー(株)が販売しているスナック菓子。「じゃが」はじゃがいもから。では「りこ」は何なのでしょうか?実は開発担当者の友人「りかこさん」が由来です。りかこさんが美味しそうに商品を食べている姿から友人の名前を採用したそうです。

ペプシコーラ

日本ではサントリーグループが販売している炭酸飲料。コカ・コーラが元々は頭痛薬として販売されていたのはご存知でしょうか?そのコカ・コーラと同じくペプシコーラも最初は薬として販売されました。アメリカの薬剤師であるキャレブ・ブラッドハムが、コーラナッツと胃液に含まれる消化酵素「ペプシン」から「ペプシコーラ」と名付け、消化不良に効く飲み薬として1898年に販売しました。

カルピス

アサヒ飲料グループが販売している乳酸菌飲料。名前の由来は乳製品に含まれるカルシウムの「カル」と、サンスクリット語で「最上の味」を意味する「サルピス」の「ピス」からきています。仏教では乳を精製する5つの段階を「五味」と言い、下から、乳→酪→生酥→熟酥→醍醐となります。この熟酥のことを「サルピス」と言います。ちなみに醍醐は「醍醐味」の語源となっています。

ミロ

ネスレ社が販売している粉末麦芽飲料。紀元前600年ごろのギリシャ神話に出てくるチャンピオンアスリート「Milon(ミロン)」が製品名の由来です。ミロンはオリンピックで6度の優勝をなしとげ、雄牛を背負うことができたという伝説があります。日本では1973年に発売されました。

アポロチョコレート

(株)明治が販売しているチョコレート。1969年に月面着陸を成功させたアポロ11号から命名されたと思い込んでいる人が多いのではないでしょうか。実はそうではありません。1966年にはすでに商標登録されており、ギリシャ神話の太陽神「アポロン」に由来します。ただ、チョコレートの円錐形は宇宙船のイメージから作られたそうです。

カール

(株)明治が販売しているスナック菓子。くるりんとしたカールの形が、昭和30年代に流行した「カール人形」という女の子の人形のくるんとした前髪にピッタリだったため、その人形の名前が使われました。ポップコーンのようなお菓子を目指していたため、名前の候補には「クレイジーポップ」もあったそうです。

ポッキー

江崎グリコ(株)が販売しているチョコレート菓子。食べるときに聞こえる「ポキン」という擬音語から名付けられました。ちなみにヨーロッパではポッキーの響きが「ポックス(pox)」というスラングに似ているため、「MIKADO」という名前で販売されているそうです。同じく同社が販売し11月11日を記念日にしている「プリッツ」は、ドイツのスナック「プレッツェル」に由来します。ビールの本場であるドイツではおつまみとして親しまれています。そのおいしさを日本にも広げられないかと、当時の日本人の嗜好に合うようにアレンジしてできたそうです。

源氏パイ

三立製菓(株)が販売している菓子。ヨーロッパの「パルミエ」と呼ばれるパイ菓子を元に開発されたお菓子ですが、発売当時は洋風パイの知名度は低く商品名の改良が迫られていました。そんなときに翌年の放送が決定した大河ドラマ「源義経」にあやかり、「源氏パイ」と名付けました。ちなみにレーズンパイも2012年の大河ドラマ「平清盛」のときに「平家パイ」と改名されています。

ククレカレー

ハウス食品グループが販売しているレトルトカレー。「調理する手間がいらない」を意味する「クックレス」からきており、完全調理済みというレトルトの特徴を表しています。ちなみに日本初のレトルト食品である「ボンカレー」の「ボン」はフランス語で「美味しい」を意味します。

ピノ

森永乳業(株)が販売しているアイス。イタリア語で「松ぼっくり」を意味する“pigna(ピーニャ)”をもじって、小さくかわいらしいイメージの「pino(ピノ)」と名付けられました。ちなみに同じ森永乳業のアイスである「PARM(パルム)」もイタリア語由来で、「手のひら」を意味する“palma(パルマ)”から名付けられています。

アンデスメロン

昭和52年(1977年)にサカタのタネが発売した品種。作りやすい、多収穫、手頃な値段で売れるといった特徴から、生産者が作って安心、販売者が売って安心、消費者が買って安心、の3つの安心から「安心ですメロン」とネーミング。しかし、それではセンスがない無いということで、メロンは芯を取り除いて食べることから、「シン」を取って「アンデスメロン」となりました。

るるぶ

(株)JTBパブリッシングが発刊する旅行ガイドブック。旅行の醍醐味である、「見る」「食べる」「遊ぶ」の最後の文字をそれぞれ取ってネーミングされました。一方同じ旅行雑誌の「じゃらん」はインドネシア語で「道」を意味する“Jalan”から来ています。

サランラップ

日本では旭化成ホームプロダクツ(株)が販売している食品用ラップフィルム。元々ラップフィルムは第二次世界大戦中に銃や弾丸を湿気から守るために作られました。その後、アメリカの化学メーカーであるダウ・ケミカル社の技術者、ラドウィックとアイアンズの妻「サラ」と「アン」がピクニックに行った際にラップフィルムに包んだレタスがみずみずしいことに気づき、食品用として開発しました。その2人の名前にちなんで命名されました。

U.F.O.

日清食品グループが販売しているカップ焼きそば。容器の形から未確認飛行物体を表すUFO由来だと思い込んでいる人が多いのではないでしょうか。実はこれは「うまい(U)」「太い麺(F)」「大きいキャベツ(O)」の頭文字の略から命名されています。

どん兵衛

日清食品グループが販売しているカップうどん。「どん兵衛」の「どん」は「うどん」の略と、容器が「丼」型であることから名付けられ、加えて古来の日本人名らしい「兵衛」からネーミングされています。ただ命名当初はこの「どん」が「どん底」や関西弁の「どんくさい」を連想させイメージが悪いと社内で言われたそうです。しかし、商品イメージの素朴さにマッチしているという意見もありそのまま採用されたそうです。

アクエリアス

コカ・コーラ社が販売しているスポーツドリンク。「アクエリアス(Aquarius)」は、英語で星座のみずがめ座を意味します。また“Aqua”にはラテン語で「水」「液体」の意味があり、水分が体に吸収されやすいアイソトニック飲料のイメージにピッタリの意味合いを持っています。

オロナミンC

大塚製薬(株)が販売している炭酸栄養ドリンク。名前の由来は大塚製薬メジャー商品である「オロナイン軟膏」の「オロナ」と、豊富に含まれた「ビタミンC」の「ミンC」からきています。

グリコ

会社名の「江崎グリコ」にも含まれる会社を代表するお菓子。グリコは商品に含まれる栄養素グリコーゲン」の略からきています。子どもたちの健康を促進したいという想いが込められています。ちなみに同社で販売している「ビスコ」はビスケットの「ビス」と酵母の「コ」からきています。

チロルチョコ

チロルチョコ(株)が販売しているチョコレート菓子。現在会社名にもなっているチロルチョコネーミングオーストリアの地名からきています。開発スタッフがチョコレートの本場ドイツや、乳製品のスイスを地図で見ていたところ、隣国のオーストリアに「チロル」という名を見つけ、そのかわいらしい響きとアルプスのさわやかなイメージから商品名に採用したそうです。

ハッピーターン

亀田製菓(株)が販売しているスナック菓子。発売年は1976年で、開発時期は世間が第一次オイルショックの影響で不景気な時代でした。そんな中「幸せ(ハッピー)がお客様に戻って(ターン)きますように」という願いから名付けられました。

かっぱえびせん

カルビー(株)が販売しているスナック菓子。かっぱえびせんには何故「かっぱ」が頭に付くのでしょうか。その由来は昭和20年代に流行した漫画「かっぱ天国」にあります。かっぱえびせんの前身となるあられのお菓子のパッケージイラストをその漫画の作者・清水崑氏に依頼し、かっぱのキャラクターが描かれ「かっぱあられ」として販売されていました。その後「かっぱえびせん」となったことでかっぱのキャラクターは消え、エビが前面に出てくるようになりましたが「かっぱ」の名前だけは残りました。

ぼんち揚げ

ぼんち(株)が販売している揚げせんべい。名前の由来は大阪が生んだ作家・山崎豊子が「のれん」「花のれん」に継ぐ「大阪もの」第3作として昭和38年(1963年)頃にベストセラーとなった「ぼんち」からきています。この作品の単行本の「あとがき」に書かれていた、「根性がすわり、地に足がついたスケールの大きな“ぼんぼん”、たとえ放蕩を重ねても、ぴしりと帳尻の合った遊び方をする男が《ぼんち》である」から、「大阪で生まれた揚げせんべい、『ぼんち揚』と命名しよう!」と、創業者・竹馬治郎は閃いたそうです。

タバスコ

調味料名と思っている人も多いかもしれませんが、マッキルヘニー・カンパニーの商品名です。南北戦争時代の1865年のアメリカで、美食家のエドモンド・マッキルヘニーが、メキシコの「タバスコ州」から帰還した南軍兵士から唐辛子(タバスコペッパー)の種を入手。これと酢と塩を混ぜて作ったソースがタバスコの原型です。

スジャータ

スジャータめいらく(株)が販売しているコーヒーフレッシュ。1976年に発売以降コーヒーフレッシュの代名詞的存在となっています。その名前は実はお釈迦様にまつわるエピソードに由来しています。お釈迦様が悟りを開くため長期間の修行をしていたところ、断食で力つき倒れてしまいました。そのときに乳粥を差し出してくれたインドの娘の名前が「スジャータ」。お釈迦様はこの乳粥を食べて「苦行のみでは悟りを得ることはできない」と気付いたとされます。

あまおう

福岡県産のいちごのブランド名。いちごの名前を福岡県内で応募した結果、「あかい」「まるい」「おおきい」「うまい」の頭文字からつけられました。また、「甘いいちごの王様になれるように」という願いも込められています。

an・an

(株)マガジンハウスが発刊しているファッション雑誌。名前の由来はモスクワ動物園で飼育されていたパンダの名前「アンアン」からきています。パンダ好きで知られる黒柳徹子さんが仲の良かった編集者に教えたことと、名前の公募の中にも「アンアン」があったことで決まったそうです。ちなみに裏表紙の左上にはパンダのイラストが描かれています。

ビオレ

花王(株)が展開しているスキンケアブランドギリシャ語Bios(生活・生命)とOre(黄金)からの造語で、「満ち足りた生活」を意味しています。また、Beauty(美しさ)、Intelligence(知性)、Originality(独創的)、Reliability(信頼)、Enrichment(豊かさ)の頭文字の組み合わせでもあります。

いかがだったでしょうか?由来はさまざまですが、各社それぞれ商品に込めた想いがあり、なかには意外な由来がありました。新しい商品が登場したときは、是非その由来を調べてみるとおもしろい発見があるかもしれません。

誰もが知る商品名の意外な由来