上田と交錯してオウンゴールをしてしまった鈴木。そのパフォーマンスには隣国メディアからも批判が飛んだ。(C)Getty Images

 森保ジャパン守備陣によぎった“不安”が、ふたたびクローズアップされている。

 現地1月31日、日本代表はアジアカップのラウンド16でバーレーン代表と対戦。3-1の勝利を収め、ベスト8に駒を進めた。

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 盤石の試合運びではあった。序盤からボール支配で上回った日本は、31分に毎熊晟矢のシュートのこぼれ球を堂安律がねじ込んで幸先よく先制。さらに後半立ち上がりの49分には久保建英が相手DFのクリアミスに呼応して追加点をゲットし、バーレーンを突き放した。

 1点差とされた直後の72分には上田綺世の豪快な一撃で突き放した日本。危なげなく勝ち切った彼らだが、守備面ではやや不安を残してもいた。それが64分の失点シーンである。

 CKから相手DFサイード・バケルが放ったヘディングシュートを守護神の鈴木彩艶は右手で弾く。ゴール方向に高々と舞い上がったルーズボールを処理しにいった背番号23だったが、クリアに走っていた上田と交錯。まさかのオウンゴールを献上してしまったのだ。

 これで今大会は全試合失点。鈴木と守備陣の連携面の課題がまたも浮き彫りになる形だ。それだけに21歳の守護神に対しては海外メディアからのプレッシャーも強まっている。韓国紙『朝鮮日報』は「日本はバーレーンに寛大なる勝利を収めたが、ゴールキーパーという不安要素は未解決のままだ」と指摘。鈴木について「彼の不安定なパフォーマンスは否めない」とした。

 また、韓国のニュースサイト『IS Plus』は「楽に試合を終えている」と、バーレーンを寄り切った日本を称えたうえで、「またもゴールキーパーが悩みの種となった」と指摘。上田と交錯した失点シーンを振り返りつつ、「今大会の日本は、スカッドのバランスは優れているという評価を受けており、実際に底力も証明している。しかし、ゴールキーパーのミスが続けば、アジア制覇も困難になる」と断じた。

 試合後のフラッシュインタビューで守備について問われた森保一監督は「両者とも積極的にボールから逃げずに行ったうえでの失点なので、その積極的なパワーを守備の部分でもよりパーフェクトにできるようにしていきたい」と、チームの向上を促している。果たして、鈴木をはじめとする守備陣は、ここから先の戦いで真価を発揮できるか。海外メディアの辛辣な声を吹き飛ばす活躍を期待したいが……。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


「アジア制覇も困難に」日本は快勝も拭えぬ不安 韓国メディアは鈴木彩艶のOGに辛辣意見「GKが悩みの種だ」