パンツの丈や柄など、ファッションアイテムの細部にはその時々の流行が顕著に現れます。ファッションYouTuberが、いつもおしゃれに見えるために大切にしていることとは何なのでしょうか? 流行によって左右されるアイテムを、プチプラコーデでおしゃれに着こなすコツについて、 『72歳、好きな服で心が弾む、ひとり暮らし』(KADOKAWA)著者ロコリ氏が解説します。

ショートパンツを年齢に関係なく履く方法

私が洋服のアイテムで1番好きなのはショートパンツ。確か小学校5年生くらいのころ、家族旅行のために母が姉とおそろいのワンピースを手作りしてくれたのですが、私は商店街の洋品店で見たショートパンツのセットが着たくて、泣き喚いて買ってもらった記憶があります(笑)。

大人になってもショートパンツが大好きで、若いころは真夏にショートパンツばっかりはいていました。今は、素足だと血管が浮き出ているのが気になるので、夏ではなく、分厚いタイツと合わせて冬にはくのがお気に入りです。

ジャケットも大好きです。特に、第1ボタンの位置が高い、3つボタンのジャケット。1つボタンや2つボタンは第1ボタンの位置が低く、えりのVの空きが長くなって女性らしい雰囲気になるのですが、3つボタンはちょっとクラシックでカチッとした雰囲気になるのが好きで、10着近くあるジャケットはほとんどが3つボタンです。

昔から、中性的な少年ぽいスタイルを意識していたので、それには3つボタンのジャケットがぴったりなのです。冬、3つボタンジャケットにハーフパンツのコーディネートは、おでかけのときに今でもよくします。

トレンドとまったく関係ないスタイルですが、自分らしくて落ち着きます。口の悪い友人には、「昔の少年が、今はおじさんになったね!」なんていわれますが。

チェック、ボーダー、ストライプなど、ラインアイテムの合わせ方

変わらないスタイルといえば、昔から好きなのがライン(線)。とにかくラインが大好きで、ラインを見るとすぐに寄っていくラインフェチです。

線なら、チェックも、ボーダーも、ストライプも好き。脇にラインの入ったパンツなんか見かけたら、すり寄って行ってしまいます。[画像2]に出ているライン入りのポロシャツも、デザインに一目惚れしました。太いストライプのパンツも、意外と何にでも合わせやすくてとても気に入っています。

「ライン、命!」の私でしたが、最近は花柄もいいなあとちょっと気になり始めました。YouTubeで見たパリコレクリスチャンディオールのショーで、舞台がお花畑のように作ってあってとても素敵だったのです。今、ウクライナで戦争が起こっていますから、平和を祈る意味もあったのかなと思います。

ずっとはっきりしたラインに惹かれていましたが、世の中の空気と自分自身の環境の変化で、今、花の持つ優しさを求める気持ちになっているのかな、なんて思います。

ちょっといいジーンズがプチプラファッションの頼れる味方なワケ

新しい服を買えなかったころ、休みの日の服装といえばジーンズでした。

ジーンズは、1本よいものを持っておくと全部それでいける!というくらい、合わせるアイテムを格上げしてくれる効果があって、プチプラコーデの最強の相棒です。

「画像2」右のジーンズは、お友達が経営するセレクトショップで買った、ビーティングハートのもの。私にしては思い切って買ったアイテムで、半額で1万5千円くらいでした。昔はユニクロ+Jのほそ〜いジーンズをはいていましたが、これくらいのぶかぶかすぎないほどよいフィット感が、今の気分です。

休みの日のおでかけはこのジーンズか、スウェットパンツを街着にするのが好き。シンプルで気楽なのが1番です。

自分のお気に入りのスタイルを見つける

スカートはほぼはかず、1年中パンツスタイル。パンツは、どんなパンツでも「自分の丈」にきっちりお直しします。

一般的に、パンツの丈ははく靴に合わせてかかとの下あたりで合わせることが多いと思うのですが、私はその長さが苦手で、パンツは必ずくるぶしよりもちょっと上、足首が見えるくらいの短め丈にします。

この丈にこだわり始めたのは、昔、『anan』か何かに載っていたフランスの女優さんの特集がきっかけでした。彼女がはいていた中途半端な丈のパンツがかわいくて、「わあ素敵!私も切ってみよう」と真似したのが始まりです(その女優さんが誰だったかはまったく覚えていません)。足首が見えると私の好きな少年っぽいカジュアルな雰囲気になるのがお気に入りで、もう何十年もこのスタイルです。

だから、マクドナルドのユニフォームも、パンツは自分でこの丈にしてはいています。マックユニフォームは、誰でも自分に合わせて着られるように裾にマジックテープがついているので、調整が簡単なのです。この丈だと足さばきもいいんですよね。

ちなみにワイドパンツの場合は、さらに短い、くるぶしの8㎝ほど上が自分のバランス的にちょうどいい長さです。メンズのパンツをはくこともあるのですが、その場合も、ウエストで合わせて丈は好きな長さに切ります。

こんなふうにパンツ丈の調整はよくしますが、自分丈にするときだけでなく、古くなってちょっとヨレてきたパンツの裾を切る、ということもします。丈を思い切って短くするとヨレが気にならなくなってまだまだはけるんです。スーパーに行くときなどのご近所着に便利ですから、ぜひやってみてください。

ロコリ

ユーチューバー

(※写真はイメージです/PIXTA)