20世紀を代表する巨匠の一人、ジョルジョ・デ・キリコの展覧会『デ・キリコ展』が、2024年4月27日(土)から8月29日(木)まで、東京都美術館にて開催される。

ジョルジョ・デ・キリコは、イタリア人の両親のもとギリシャで誕生。簡潔明瞭な構成で広場や室内を描きながらも、歪んだ遠近法モティーフの脈絡のない配置、幻想的な雰囲気によって、日常の奥に潜む非日常を表した絵画を描き始める。1910年頃から描き始めた「形而上絵画」(幻想的な風景や静物によって非日常的な世界を表現する絵画)は、サルバドール・ダリやルネ・マグリットといった後のシュルレアリスムの画家をはじめ、数多くの芸術家や国際的な芸術運動に大きな影響を与えた。1919年以降は伝統的な絵画技法に興味を抱くようになり、古典絵画の様式へと回帰。それと同時に 以前の形而上絵画の題材を取り上げた作品も頻繁に制作するなど、90歳で亡くなるまで創作を続けた。

本展では、デ・キリコのおよそ70年にわたる画業を「イタリア広場」「形而上的室内」「マヌカン」などのテーマに分け、初期から晩年までの作品を余すところなく紹介。デ・キリコが描いた世界をたどる、日本では10年ぶりの大規模な個展となる。

また、このたび、世界的ピアニスト・辻井伸行が演奏するクロード・ドビュッシー作曲の『喜びの島』が本展のテーマ曲に決定した。ジョルジョ・デ・キリコとほぼ同時代に活躍し絵画好きでもあるドビュッシーが、美術館で絵画作品から感銘を受け作曲したとも、恋人との愛の生活を描いたとも言われる『喜びの島』。超絶技巧あふれる楽曲を辻井が軽やかに弾きこなす。
※辻井の正式表記は一点しんにょう

辻井伸行 コメント

デ・キリコと一緒に仕事をされたことがあるというドビュッシーは、自分も大好きな作曲家の1人です。
『喜びの島』は愛のうたでもあり、美術にもゆかりの深い楽曲なので、デ・キリコの作品を観ながら、みなさまに 聴いていただけるとうれしいです。

本展は通常の前売券のほか、2月14日(水)10:00からは「超早割マヌカンペアチケット」(一般通常券よりひとり400円割引)の販売、3月14日(木)10:00からは「早割マヌカンペアチケット」(一般通常券よりひとり300円割引)の販売も。「マヌカンペアチケット」購入特典として“ヘクトルとアンドロマケ”ポストカード2柄各1枚が付くとのこと。

“ヘクトルとアンドロマケ”ポストカード2柄各1枚をプレゼント

ヘクトルとアンドロマケ”ポストカード2柄各1枚をプレゼント

『デ・キリコ展』は、2024年4月27日(土)から8月29日(木)まで、東京都美術館にて開催。その後、神戸市立博物館へと巡回予定。

『デ・キリコ展』