映画「哀れなるものたち」(1月26日公開)より、豪華キャストの存在感をより一層際立たせる、華麗かつ大胆なオリジナリティ溢れる衣裳を纏った特別映像が公開された。

【写真】衣装合わせは15回…細部までこだわり抜いた衣裳にエマ・ストーンも絶賛

■映画「哀れなるものたち」とは

本作は、映画「女王陛下のお気に入り」(ディズニープラスで配信中)で知られるヨルゴス・ランティモス監督が手掛ける最新作。「第80回ヴェネチア国際映画祭」では最高賞である金獅子賞を、「第81回ゴールデングローブ賞」では作品賞(ミュージカルコメディ部門)と主演女優賞(エマ・ストーン)の2部門で受賞を果たした。

物語は、自ら命を絶った不幸な若き女性ベラ(エマ・ストーン)が、天才外科医ゴッドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)の手によって奇跡的に蘇生することから始まる。

よみがえったベラは、“世界を自分の目で見たい”という強い好奇心に導かれ、放蕩者の弁護士・ダンカン(マーク・ラファロ)の誘いに乗り、壮大な大陸横断の冒険の旅へ出る。やがて貪欲に世界を吸収していくベラは、平等と自由を知り、時代の偏見から解き放たれていく。

■エマ・ストーンも絶賛、華麗かつ大胆な衣裳が光る特別映像を公開

“生まれたての女性”として蘇り、世界を吸収しながら、真の自由を手にするために力強く進む主人公・ベラ(エマ・ストーン)の冒険を描いた本作。ベラをはじめ、登場人物たちの存在感を一層際立たせる華麗で大胆な衣裳の数々に迫った特別映像が解禁となった。

本作で衣裳デザイナーを務めたのは、今期のアカデミー賞にもノミネートを果たしたホリー・ワディントン氏。ストーンは撮影中の衣裳合わせを振り返りながら「ホリーの案はどれもすばらしい」と絶賛した。続けて、ランティモス監督は「いわゆる歴史映画ではないので通常では見られない華麗な衣裳を使った」とこだわりの衣裳コンセプトを明かす。

監督のその言葉を裏付けるように映し出されたのは、マンゴーイエローと淡いホワイトで統一されたオリジナリティ溢れる2着のドレス。それらのドレスは、ともに肩に大胆なリボンが施されていた。ワディントンが「この時代のドレスは肩を膨らませることで、女性らしい線を強調した」と説明するように、彼女は時代背景を組み込みつつも、各キャラクターに合わせて、他にはない唯一無二のコスチュームを見事に作り上げた。

また、男性キャラクターの衣裳もこだわり尽くされており、ラファロは「ヴィクトリア朝時代の男は派手好きだ。衣裳合わせは15回ほど。全部オーダーメイドだ」と、洗練されたスタイリングの数々にご満悦な様子。最後にストーンは「彼女のアイデアはどれも挑戦しがいがあり、考え抜かれていて、見事に作り込まれてるわ」と彼女のデザイナーとしての手腕に賛辞を贈った。

ワディントンの衣裳にはその時々のベラの知性、社会的立場なども反映されており、ロンドンのバクスター家では、ヴィクトリア朝風のブラウスを着ていても、昼には子どものようにその大半を脱いでしまっているというアイデアが取り入れられた。一方、色男の弁護士・ダンカン(マーク・ラファロ)と共に乗り込んだ豪華客船では、ベラはアレクサンドリアの貧しいスラムの住人達を目にすることになるが、この時、彼女は上流階級に扮しているため、作中で最もフォーマルな衣裳を着ている。このようにベラの衣裳にはすべて意味があり、ストーンは「ホリーが使用したカラーパレットや素材は、ベラが経験したことや、どのように成長しているかにインスピレーションを得たものです」と補足している。

一流スタッフたちがその才能を惜しみなく注ぎ込み、“生まれたての女性”という前代未聞の設定を持つベラの空前絶後の冒険を描いた『哀れなるものたち』。第96回アカデミー賞に11部門ノミネートを果たし、オスカーの最有力候補としても本作に世界中から注目が集まっている。

映画「哀れなるものたち」こだわりの衣装が光る場面写真が公開/(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.