藤浪は新天地でもリリーバーを務めそうだ(C)Getty Images

 オリオールズからFAとなっていた藤浪晋太郎が、メッツ335万ドル(約5億円)の1年契約で合意したと米国内複数の米メディアが報じている。85万ドル(約1億3000万円)の出来高という内容も伝えられている。

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 昨季、アスレチックス先発投手としてMLBデビューを果たすも白星に届かず、その後はリリーフに配置転換。制球難に苦しみながらも徐々に安定感が増していき、トレードでオリオールズ移籍後は初セーブも記録するなど、試合終盤、さまざまなシチュエーションでマウンドに登っていた。

 リリーフ投手としてのポテンシャルには、米球界関係者からも高い評価を得ていた藤浪。早速、現地メディアによる、今回のメッツ入りを称える声も聞こえてきている。

 米スポーツサイト『ClutchPoints』も藤浪の契約合意の一報に反応しており、「契約金は335万ドルで、85万ドル相当のインセンティブが含まれているという。つまり、来季は400万ドル以上を稼ぐチャンスがある。30歳の投手にとっては、条件の良い1年契約である」と綴っている。

 同メディアは「シンタロウ・フジナミはMLBでわずか1シーズンしか経験していない。オリオールズにトレードされる前は、アスレチックスプレーしていた。フジナミはオークランド時代、先発投手としてはあまり効率的ではなかった。しかし、ボルチモアは彼をブルペンに配置し、能力が開花したように見えた」と振り返り、「メッツはフジナミをブルペンに置くことが賢明だろう」と主張。

 その理由として「彼は昨シーズン、29.2イニングを投げて防御率4.85、32奪三振、2セーブという成績を残し、オリオールズの戦力であることを証明した。決して悪い数字ではない。中継ぎとしてローテーションに入る可能性が高い。特にエドウィン・ディアスが怪我から復帰し、クローザー投手の役割を担うようになればなおさらだ」と指摘している。

 メッツの藤浪獲得を肯定的に伝える同メディアは「彼の活躍は、それを必要とするブルペンにとって大きな後押しとなる可能性がある」と見通しており、さらに日本人右腕に対しても「良いプレーをすれば、より目立った役割を切り開くチャンスがあるので、スプリングトレーニング中に彼に注目すべきだ」と期待を寄せた。

 日本人プレーヤーで唯一、去就が未定となっていたが、ようやく新天地が決定した藤浪。名門メッツの一員として迎えるメジャー2シーズン目、どんなピッチングが見られるか非常に楽しみだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

メッツ入りの藤浪晋太郎 現地メディアの評価は上々「大きな後押しとなる可能性」「注目すべき」