ブンデスリーガ第20節が3日に行われ、バイエルンボルシアMG対戦した。

 前人未到のブンデスリーガ12連覇を目指すシーズンを過ごしているバイエルン。今季はここまで15勝2分2敗という成績で勝ち点「47」を積み上げているが、現在は首位のレヴァークーゼンを勝ち点差「2」で追っている状況だ。3連勝を目指す今節は、ここまで5勝6分8敗の勝ち点「21」で12位につけるボルシアMGをホームに迎える。

 バイエルンはジャマル・ムシアラ、レロイ・サネ、ハリー・ケインらがスターティングメンバーに並んだ。一方、ボルシアMG板倉滉AFCアジアカップカタール2023の日本代表に合流していたためメンバー外に。前節ブンデスリーガデビューを飾った福田師王はベンチからのスタートとなった。

 試合は立ち上がりの5分、バイエルンがゴールを脅かす。右サイドから味方を使ってうまく前進したヌサイル・マズラウィが、ペナルティエリアまで侵入してマイナスへ折り返すと、待っていたサネが左足一閃。強烈な一撃はクロスバーに嫌われた。直後の10分には敵陣でボルシアMGのビルドアップを引っ掛けたアルフォンソ・デイヴィスが中央へ繋ぎ、トーマス・ミュラーを経由してサネがボールを引き取る。ペナルティエリアへ侵入すると、飛び出してきたGKを見て左足でループシュートを狙ったが、ここは枠を外れた。

 対するボルシアMGは我慢の時間が続いたものの、右サイドからのクロスボールでチャンスの数を増やす。35分にはバイエルンのGKマヌエル・ノイアーからのミュラーをめがけたパスをニコ・エルヴェディがインターセプト。自ら持ち運んでジョルダン・シエバチュに預けると、ペナルティエリア内でリターンパスを受け、右足で流し込んだ。ボルシアMGが先手を取っている。

 だが、ホームで負けられないバイエルンは前半のうちに試合を振り出しに戻す。敵陣右サイド低い位置まで降りてボールを受けたサネが、カットインから斜めのパスを付けると、待っていたミュラーが反転してスペースへ流し入れる。駆け上がってきたアレクサンダルパブロビッチがボックス右から右足でシュートを叩き込んだ。パブロビッチはこれで2試合連続ゴールを記録している。

 1-1で後半へ折り返すと、バイエルンはムシアラ、ケインらがゴールに迫る場面を作りながら、なかなか逆転ゴールを挙げるには至らない。それでも70分、左からのクロスボールに対してミュラーが飛び込むと、ボルシアMGのGKモリッツ・ニコラスがファンブル。こぼれ球に詰めたケインが頭で押し込んだ。ケインも2試合連続ゴールを挙げ、バイエルンが逆転に成功した。

 終盤に差し掛かった86分には、サネの蹴ったフリーキックからマタイス・デ・リフトがヘディングシュートを叩き込んで勝負あり。試合はこのままタイムアップを迎えた。

 バイエルンにとっては、直近10試合の公式戦での成績が3勝2分5敗と相性の良くないボルシアMGが相手だったが、ホームできっちりと逆転勝利を飾った。今季はシーズンダブルを達成している。一方、ボルシアMGはこれで3戦未勝利に。福田は85分からピッチに立った。

 次節、バイエルンは10日に敵地でレヴァークーゼンとの“首位決戦”に臨む。一方、ボルシアMGは7日にDFBポカール準々決勝のザールブリュッケン戦を挟み、次節のブンデスリーガでは10日にホームでダルムシュタットと対戦する。

【スコア】
バイエルン 3-1 ボルシアMG

【得点者】
0-1 35分 ニコ・エルヴェディ(ボルシアMG
1-1 45分 アレクサンダルパブロビッチバイエルン
2-1 70分 ハリー・ケインバイエルン
3-1 86分 マタイス・デ・リフトバイエルン

ダメ押し点を決めたデ・リフト(左)、終盤から出場した福田(右) [写真]=Getty Images