ポイントシールを集めて応募すると白いお皿がもらえるキャンペーンの季節到来!集める人にとっては楽しいイベントだが、スーパーでは憂鬱な季節といわれている。それは、商品からポイントシールだけがなくなるトラブルが発生しているからだ。10年以上レジチェッカーとして勤務し、スーパーのあるあるを描いた狸谷(@akatsuki405)さんの実録漫画「春の風物詩」をお届けするとともに話を聞いた。

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■応募シールを剥がしたら袋が破れて廃棄処分に!?高ポイントを狙ったシール剥がしは窃盗!

2月から4月まで行われるパン祭りは、パンの種類によってポイントが違う。そのため高ポイントシールが剥がされていることがある。無理やり剥がしたせいで袋に穴があき、購入したお客様のクレーム対象となったり、廃棄処分になる。

同じようなお皿は100円均一でも売られているのに、なぜ白いお皿は根強い人気を集めているのだろうか?実はこの白い皿は強化ガラス製。落としても割れにくく、電子レンジOK、傷がつきにくい、色もくすまず長く愛用できるという優れものだ。

スーパーでは、トラブル防止策としてパンコーナーに監視カメラを設置。「シールを剥がさないように」と注意喚起のポップを掲示している。しかし、食パンコーナーをチェックしてみると、またもや短時間でシールが剥がされていた。「キャンペーン自体に興味がない方はシールが付いていなくても購入してくださいますが、剥がされてしまった商品はほぼ売れ残りますね(狸谷さん)」

「このイベントはスーパーにいた頃は大人気でした。計数してお皿をお渡しする店舗でしたので、一言で言うと『大変』でした」と狸谷さんは振り返る。さまざまなキャンペーンがある中でも、パン祭りが特別なのはなぜだろう?「確実に景品がもらえるものへの被害が多く、コーヒーなどはあまり被害はなかったかと記憶しています」抽選ではなく、応募者は必ずもらえるのがポイントのようだ。

とくに、一旦カゴに入れてからシールだけ剥がしてまた商品を元に戻すケースが多いという。購入せずにポイントシールだけを剥がすのは、実は窃盗罪。同様のトラブルで実際に逮捕された実例もある。多くの店舗で同様の被害が起きていて、苦言を呈すために漫画化した狸谷さん。パンを食べること含めて、キャンペーンを楽しむようにしてほしいものだ。

スーパーの実録を描く書籍「チェッカー鳥海さん、レジまでお願いします」は、X(旧Twitter)にも公開され3万リツイートを超える人気ぶり。同業者からも類似案件が届き、クレーマーやカスハラが多いことを知るきっかけにもなっている。

取材協力:狸谷(@akatsuki405)

3ポイントシールがついてないじゃない!!/画像提供:狸谷(@akatsuki405)