女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2019年9月23日 記事は取材時の状況)


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 近ごろは選択肢のひとつとして検討する人も増えている海外ウエディング。今のところ結婚の予定がなくても憧れている方は多いのではないのでしょうか。



写真はイメージです(以下同じ)



◆「私も連れてけ!」と連絡してくる友人にあきれた
 現在2人目を妊娠中の廣田あかりさん(仮名・37歳/専業主婦)も結婚式を挙げたのは海外。それも定番のハワイグアムバリ島ではなかったとか。


「一生に一度のことですし、どうせなら日本人があまり来ない場所にしようと彼氏と話していました。それでいくつかの候補の中から最終的にカリブ海に浮かぶセント・マーチン島っていうリゾートアイランドを選びました」


 ちなみにこの島はオランダ領で、欧米人の間では人気のリゾートのひとつ。ビーチの真上を飛行機が通過する島といえば、ピンと来る人も多いはずです。



セント・マーチン島(画像:Wikipediaより)



 ただし、飛行機代などもかなりの額になるため、2人が旅費・宿泊費を負担して招待したのは双方の両親にあかりさんの祖母と姉、旦那さんの弟の7人だけ。これとは別に日本で結婚お披露目パーティを開くことにして、ほかの親族や友人たちはこちらに招待することにしました。


「調べたら日本からだと1人20~30万円かかるので自費で来てとは言いにくく、友達には海外挙式は身内だけでやると伝えていました。みんな納得してくれましたが、1人だけ『私も行きた~い』としつこく言ってくるコがいたんです」


 それは大学時代の友人である秋奈さん(仮名)。卒業後は2人きりで会ったりすることはなく、特に親しく付き合っているわけではなかったそうですが、人づてに海外挙式の話を聞いて連絡を寄こしてきたのです。


「ちょっと粘着質なところがあるコで、このときも私は今回は身内だけと言っているのに、『いいじゃない』って遠回しに断っているのを理解していないようでした。そこで式に参加してくれるのは嬉しいけど、飛行機代も現地のホテル代も自己負担になるけど、それでもいいか聞いてみたんです。


 そうしたら『何それ、友達だったらそっちが負担するのが常識でしょ?』って。タダで海外旅行しようと魂胆が見え見えだし、結婚をお祝いしようする気持ちはゼロ。そんなことだろうとは思っていましたが、これにはあきれました」


◆あまりにしつこく、彼に撃退してもらった
 でも、秋奈さんから連絡が来ることは予測の範囲内だったようです。


グアムで結婚式を挙げた友達がいるんですが、秋奈は本来、招待客ではなかったのに本人に連絡して、新郎新婦の負担でグアムに来た前科があるんです。しかも、ご祝儀は渡さなかったそうです。


 自費で海外まで来たならともかく、相手に全額負担させてご祝儀なしってありえないですよ。この話は秋奈以外の大学時代の仲間の間でも話題になり、『あかりもタカられないように気をつけなよー』って言われていたんです」


 実際、秋奈さんはあかりさんに何度も連絡してきて、「わかった。ホテル代は自分で負担するから飛行機代は出してよ」など一方的に妥協案を提示するなどなかなか諦めてくれませんでした。



「彼氏には逐一(ちくいち)報告していたのですが、秋奈には彼もドン引きしていました。さすがに見かねて私の代わりに彼女と直接話してくれて、それでようやく諦めてくれました」


 それでも納得できなかったのか共通の大学の友人たちに文句を言っていたとか。ところが、みんなから「悪いのは秋奈のほうだよ」と逆に責められてしまったそうです。


「前から問題を起こしていたコでしたけど、この一件で完全に孤立。けど、別に縁を切るとかまでは考えてなくて国内での結婚お披露目パーティには招待状を出しましたが出欠の返事すらなく、当日も来ませんでした。ひょっとしたら彼女の中では私が悪者になっているのかもしれませんね」


 相手が招待してくれるならともかく、自分から「招待しろ!全額負担しろ!」ではあまりに非常識。世の中にはこんな人もいるんですね。


―冠婚葬祭・式典のトンデモエピソード―


<文/トシタカマサ イラスト/ただりえこ>


【トシタカマサ】ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。