日本シナリオ作家協会は2月4日、公式サイトを更新。SNSで批判が噴出し、大炎上した動画「【密談.特別編】緊急対談:原作者と脚本家はどう共存できるのか編」について謝罪した。

この動画は1月29日、YouTube「シナリオ作家協会チャンネル」で公開されたもの。その日は「セクシー田中さん」の作者・芦原妃名子さんが亡くなったことが伝えられた日だったが、動画の内容は数名の脚本家が、“原作者”と“脚本家”について鼎談しているもので、出演者のある脚本家から「私は原作者の方には会いたくない派」といった言葉が飛び出すなど、“原作者”に対するリスペクトが感じられないとして、SNSで大炎上、動画は削除された。

こうした事態を受け、日本シナリオ作家協会は4日、公式サイトに「公式YouTubeチャンネル『シナリオ作家協会チャンネル』の配信動画『【密談.特別編】緊急対談:原作者と脚本家はどう共存できるのか編』につきまして」と題する謝罪文を公開。

動画について「小説や漫画等を脚本化させていただく際の原作者と脚本家の関わり方などに関して敬意や配慮を欠いた動画を配信したことにつき、深くお詫び申し上げます。先ず何よりもテレビドラマ『セクシー田中さん』の原作者である芦原妃名子様の訃報が伝えられた当日に、当該動画を配信したことは故人の尊厳にも関わる軽率な行為であり、重ねてお詫びを申し上げます」と謝罪。

そして「原作者と脚本家の関わり方は作品によって様々ですが、原作の脚本化にあたって、ゼロから作品を作り上げた原作者の意思と尊厳が人格権とともに守られなければならないことはどの作品においても決して変わりません。当協会においても改めてその理念を会員と共有してまいります」とつづった。

また、公式YouTubeチャンネルについては「これまで当協会の会員をはじめとする出演者個人の意見を自由に配信できる場として運営してまいりました」とした上で、「今回の動画内における出演者の発言も当協会の公式な見解ではなく、また当協会に所属する他の脚本家の意見を代弁するものでもございません」と説明。

ただ、「今回のような事態が生じたのは当協会の管理が不十分であったためであり、『シナリオ作家協会チャンネル』の運営方法を含め、今後につきましては皆様のご意見、ご批判を真摯に受け止め、しっかりと議論を重ねながら改善してまいる所存です」とつづっている。