セリエA第23節が4日に行われ、インテルユヴェントスが対戦した。

 首位インテルが2位ユヴェントスを本拠地『サン・シーロ』に迎えての“イタリア・ダービー”。両チームの勝ち点差はインテルが1試合未消化ながら「1」と拮抗しており、仮にユヴェントスがこの試合に勝利した場合には暫定首位に浮上することとなる。昨年11月に行われた前回対戦は、両者一歩も譲らず1-1のドロー決着。今季2度目の顔合わせ、そして優勝争いを占う首位攻防戦を制するのはどちらのチームになるだろうか。 

 序盤はインテルがボール保持率を高め、ユヴェントスを押し込む展開が続く。11分にヘンリク・ムヒタリアンが強烈なミドルシュートを放つと、その後も両サイドからのクロスを多用しチャンスをうかがっていく。カウンターを狙うユヴェントスだが、相手の鋭い出足に阻まれ敵陣内でのプレー時間を増やすことができない。18分にはベンジャマン・パヴァールのアーリークロスにフェデリコ・ディマルコがボレーで合わせたが、シュートは枠の左へ外れた。

 インテルは25分に決定機を創出。中盤の底でボールを受けたハカンチャルノールが左サイドのスペースへ高精度のロングフィードを通すと、これに反応したのはディマルコ。長距離のスプリントからゴール前へ折り返したが、DFの対応もありマルクス・テュラムには合わず。対するユヴェントスは32分、速攻で中央を持ち上がったウェストン・マッケニーがボックス内左へ展開するも、ドゥシャン・ヴラホヴィッチはシュートまで持ち込めなかった。

 試合の均衡が破れたのは37分、インテルはニコロ・バレッラが右からアーリークロスを送ると、ニアゾーンに侵入したパヴァールが右足のバイシクルシュートを狙う。これは空振りに終わるも、ボールはM・テュラムと競り合ったフェデリコ・ガッティに当たってゴールに吸い込まれた。ホームチームがオウンゴールで先制する。前半はこのまま1-0で終了した。

 後半の立ち上がりもインテルが主導権を握る。56分、中盤で素早くパスを繋ぎ、チャルノールがワンタッチで右へ大きく展開。最終的にはボックス手前左のディマルコにボールが渡るも左足のシュートは枠の右へ。その直後にはチャルノールがポスト直撃のシュートを放つなど圧力を強めていく。対するユベントスも徐々にゴール前に迫るシーンを作り、67分にはガッティがボックス手前から強烈なミドルシュートを放ったが、惜しくも枠を捉え切れなかった。

 69分にはインテルに決定機。カウンターで敵陣内へ侵入すると、ディマルコの柔らかいクロスにフリーのバレッラがボレーで合わせたが、GKヴォイチェフ・シュチェスニーの好セーブに阻まれる。その後、ユヴェントスが攻勢を強める中、87分には再びインテルが決定機を作る。ラウタロ・マルティネスが起点を作り右へ展開すると、デンゼル・ダンフリースの折り返しマルコ・アルナウトヴィッチが合わせたが、またもGKシュチェスニーが立ちはだかった。

 試合はこのまま1-0で終了し、インテルリーグ戦での無敗記録を「16」に伸ばすと共に4連勝を飾った。2位ユヴェントスとの勝ち点差は暫定で「4」に拡大している。次節、インテルは10日にアウェイでローマと、ユヴェントスは12日にホームでウディネーゼと対戦する。

【スコア】
インテル 1-0 ユヴェントス

【得点者】
1-0 37分 フェデリコ・ガッティ(オウンゴールインテル

スターティングメンバー
インテル(3-5-2)
GK:ゾマー
DF:パヴァール、アチェルビ、バストーニ(89分 デ・フライ)
MF:ダルミアン(73分 ダンフリース)、バレッラ(89分 クラーセン)、チャルノール、ムヒタリアン、ディマルコ(73分 C・アウグスト)
FW:M・テュラム(77分 アルナウトヴィッチ)、ラウタロ

ユヴェントス(3-5-2)
GK:シュチェスニー
DF:ガッティ(88分 A・サンドロ)、ブレーメル、ダニー
MF:カンビアーゾ(88分 ミレッティ)、マッケニー(90分 アルカラス)、ロカテッリ、ラビオ、コスティッチ(66分 T・ウェア)
FW:ユルディズ(66分 キエーザ)、ヴラホヴィッチ

インテルがユヴェントスとの“イタリア・ダービー”を制す [写真]=Getty Images