憧れの輸入ブランドの「新しめ中古車」が300万円……って故障が心配!? いえいえ「安心して乗れる」車種を5台ピックアップした

この記事をまとめると

■ひと昔前の中古輸入車の一部はすぐに故障するリスクが常にあった

■最近の輸入車はもとのクルマの質が高いので中古車の故障リスクも少なく修理体制も整っている

300万円前後かそれ以下か購入可能な高年式中古輸入車を紹介する

高年式かつ壊れにくい格安中古輸入車たち

 ちょっと前まで中古で輸入車を手に入れるというのは、かなりの冒険だったかと。ディーラーの認定中古車だったとしても、買ったその日にイモビが誤作動、にっちもさっちもいかなくなる、なんてトラブルは珍しくもなかったのです。いまもさして状況は改善していない、という厳しいむきもありますが、そういう方は新車に乗ればいいのでしょう。

 今回は、そんな現状に照らして「初心者向け300万円以下で”比較的”安心して乗れる中古輸入車」をピックアップしてみました。人柱になる覚悟でお楽しみください(笑)。

メルセデス・ベンツA200(2020年くらい)

 2020年代に入ってからAクラスのリコール情報を見ると、ホースや取り付けナット、はたまた軸受けカバーの対策など、重篤な案件は見当たりませんでした。しかも、メルセデス・ベンツインチキくさい中古車屋で買わない限り、ディーラーレベルのCRM(顧客情報システム)がしっかり機能しているので、リコール対策のお知らせサービスといった面も期待できるのです。

 中古車初心者に捧ぐ高年式輸入車5選

 むろん、初心者が乗れば「さすがメルセデス!」と感心する建付けや静粛性、狭いところでもクルクルまわってくれるハンドルでスイスイいけちゃいます。しかも、グリルにはでっかいスリーポインテッドスターがこれ見よがしに輝いていますから、見栄っ張りな方にもうってつけ。

 ややこしいのは同族嫌悪みたいに、ノーマルAクラスに対してAMG Aクラスがマウントをとってくることくらいでしょうか。そうしたヒエラルキー的なものを気にしないのなら、じつに堅実なチョイスではないでしょうか。

ミニ・コンバーチブル(2018年くらい)

 輸入モデルのコンバーチブルを300万円以下で探すと、安心してオススメできるものはさほど多くありません。なにしろソフトトップはいつまでたっても雨漏りの心配がついてまわるので、年式が新しいってだけでは安心できるものでもないのです。

 そんななか、筆者調べで恐縮ですが、「漏れない、丈夫」というのがミニのコンバーチブル。車格からいうと中古で300万円というのはちと納得しがたいところもありますが、それでも2018年頃のタマならば現行とさほどスタイルも変わらず、装備だって似たり寄ったり。十分にオープンエアドライブが楽しめること間違いなし。

 中古車初心者に捧ぐ高年式輸入車5選

 で、ソフトトップ以外のマイナートラブルもほぼほぼ出尽くしたようで、ディーラーならばしっかり対策できるかと。ひと昔前なら、300万円で輸入オープンカーを買おうなどと思ったら、屋根の張替えや見えないところの錆落としとか、車体と同じくらい費用がかかったわけですから、いい時代ではありませんか!

数年前のモデルが特価!?

ジープ・グランドチェロキー(2013年くらい)

 これだけSUVがあふれかえっている市場ですから、300万円以下でもゴロゴロしています。それでも初心者が手をこまねいてしまうのは、車体価格やトラブルよりも維持費の高さにたじろいでしまうのではないでしょうか。グランドチェロキーは排気量もでかいし、そのぶん税金だって安くありません。しかも、2013年あたりとなると10年落ちなので、3年後には余計な税金を取られる場合だってありますからね。

 とはいえ、払ったぶんだけ満足感はあります。個人的にはでかい図体のくせに2リッターの4気筒なんてSUVは乗る気になりません。大排気量、ソリッドな乗り心地、そしておおらかなドライブフィールはやっぱりアメ車にとどめを刺すもの。8速DCTとか、4気筒エンジンじゃ到底このテイストは味わえません。

 中古車初心者に捧ぐ高年式輸入車5選

 また、アメ車が壊れるなんて恐竜時代の話。いまだって壊れたり、マイナートラブルはありますが、ディーラーでちょいちょいと治せるレベルでしかありません。グランドチェロキーに乗っていれば、自然と気分もおおらかになり、トラブルすらも楽しめるようになるのです。疲れ切った現代人の初心者向け、といったところでしょうか。

BMW X1(2020年くらい)

 こちらも手ごろなSUVとしてオススメ。アメ車に比べて、日本の道路で重宝するサイズですからね。また、メルセデス・ベンツと同じくディーラー網の充実は初心者にとってまたとない安心材料かと。

 ただ、昔からBMWは新型を出すと、それまでのモデルが一気に古臭く見えてしまうものでした。これさえ気にしなければ、モデル末期は熟成も進み、そのぶんトラブルの確率も下がり、いい買い物になるのは間違いありません。

 中古車初心者に捧ぐ高年式輸入車5選

 あるいは「この中古車に乗って、BMWが気に入ったら次は新車で買うよ」なんてセールスマンに囁けば、大幅値引きも夢ではありません。なにしろ、顧客の囲い込み商法は良くも悪くもBMWダントツです。新たな顧客と見込んでもらうこと、これは中古車・新車を問わずBMWを買う際の鉄則といえるでしょう。

アウディA3 スポーツバック(2021年くらい)

 クルマの実力のわりに市場でさほど人気のないモデルというのも、300万円以下クラスには少なからずあるようです。たとえば、ゴルフとシャシーを共有するスポーツバックなども最たる例で、現行モデルでは新車価格もさほど変わらないのに値落ち率はスポーツバックのほうが大きいようです。

 中古車初心者に捧ぐ高年式輸入車5選

 むろん、最廉価グレードは300万円をいくらか超えるくらいで手に入るのですが、ここでの狙い目は500万円くらいの上級グレード。アウディの豪華装備はフォルクスワーゲンより一枚上手というのがセオリーですから、お買い得感もひとしきりかと。

 安心の度合いですが、これまたドイツのトップスリーなので、ディーラーと上手に付き合いさえすれば目くじらを立てるようなこと、路上で途方に暮れるようなこともないでしょう。もっとも、下取り価格でいうと3ブランドのなかではもっとも不利なことを覚えておくべきでしょう。それを差し引いても、今回のチョイスのなかではもっとも賢い選択だと、強くオススメしたいモデルです。

 中古車初心者に捧ぐ高年式輸入車5選

 中古車初心者に捧ぐ高年式輸入車5選

憧れの輸入ブランドの「新しめ中古車」が300万円……って故障が心配!? いえいえ「安心して乗れる」車種を5台ピックアップした