数ある“クラシック史上に残る名曲”の中でも、極めつけの名曲のひとつが、ヨハンセバスティアン・バッハJ.S.バッハ)による、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータに違いない。

作曲時期は1720年。ケーテン宮廷楽長として、数多くの室内楽や協奏曲(世俗曲)を作曲していたJ.S.バッハ35歳の作品だ。それぞれ3曲のソナタとパルティータで構成される内容は、ヴァイオリンの可能性を究極にまで追求した“音楽の小宇宙”といった趣で、「無伴奏チェロ組曲」共々、J.S.バッハの魅力の全てが盛り込まれた濃厚な作品に違いない。古今東西ヴァイオリンの名手たちが、演奏と録音を繰り返してきたこの作品において、これまで唯一足りなかったパーツが、ビオンディによる同曲の演奏だ。

1990年、エウローパ・ガランテを率いてヴォヴァルディのヴァイオリン協奏曲集『四季』での衝撃的なCDデビューを飾ったファビオ・ビオンディは、今やイタリア古楽界の旗手として、ソロ、室内楽、そしてオーケストラオペラの指揮と、世界中で精力的な演奏活動を展開するスーパースター。そのビオンディが、“ヴァイリニストのための聖書”といわれるJ.S.バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」を遂に録音。そのお披露目となるコンサートとなればこれは絶対に見逃せない。

「驚異的に豊かな音。そしてゆったりとした音楽による感動的なバッハ」と絶賛されるビオンディの実演に触れるチャンス到来!

ファビオ・ビオンディ
J.S.バッハ 無伴奏 ヴァイオリンの夕べ

■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2448723

2月15日(木) 19:00開演
住友生命いずみホール
https://www.izumihall.jp/schedule/20240215

ファビオ・ビオンディ
バッハ 無伴奏 全曲

■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2448686

2月17日(土) 18:00開演
神奈川県立音楽堂
https://www.kanagawa-ongakudo.com/d/biondi2024

●ファビオ・ビオンディ(ヴァイオリン) Fabio Biondi

イタリア、パレルモ出身。12歳でソリストとしてイタリア国立放送交響楽団(RAI)と共演し、国際的キャリアをスタート。1990年イタリアバロック音楽アンサンブル「エウローパ・ガランテ」を結成し活動を始める。さまざまな音楽祭に加え、ミラノ・スカラ座、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ロイヤルアルバート・ホール、ウィーン・ムジークフェライン、ニューヨークリンカーンセンター、シドニーオペラハウス、東京・サントリーホールなどに招待される。ソリスト、指揮者としては、サンタ・チェチーリア管弦楽団ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、ハレ歌劇場管弦楽団ノルウェー室内管弦楽団モンペリエ国立交響楽団マーラー室内管弦楽団など数多くのオーケストラと共演。
ピアノやハープシコードフォルテピアノとのデュオでも、世界中で活動を行っている。
2005年よりノルウェー・スタヴァンゲル交響楽団バロック音楽のための芸術監督となり、2015年には同交響楽団アントニオ・カルダーラのオラトリオ「キリストの死と埋葬 Mortee Sepoltura di Christo」をレコーディングする大プロジェクトを行った。
2011年よりサンタ・チェチーリア国立アカデミアの正式メンバーである。2015年よりバレンシアのパラ・ド・ラ・アルテオーケストラの音楽監督を務める。オープニングシーズンにはヘンデルの「シッラ」と、モーツァルトの「イドメネオ」と「ダヴィデ・ペニテンテ」を上演。
2015年、彼はフランス文化省から芸術文化勲章オフィシエを授与された。2019年には、ポーランド政府から、文化における際だった貢献に対して与えられる「勇気と真実のメダル」を贈られている。ビオンディは長期にわたるワルシャワショパン・フェスティバルとのコラボレーションにおいて、スタニスワフ・モニウスコの諸作品の再発見に力を入れており、その功績が認められたのである。
彼の使用楽器は1686年クレモナ製のアンドレア・グァルネリ。また1766年製のカルロフェルディナンド・ガグリアーノも使用しており、この楽器はパレルモの彼の師匠が携わる、サルヴァトーレ・シチェーロ基金から貸与されている。