ミニオンズ」や「SING/シング」シリーズ、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(23)を手掛けたイルミネーションが贈る最新作『FLY!/フライ!』(3月15日公開)の日本語吹替版キャスト報告会イベントが2月5日にザ・ペニンシュラ東京で開催。堺雅人、麻生久美子、ヒコロヒー、池村碧彩、羽佐間道夫関智一ら豪華声優陣が登壇し、アフレコ時のエピソードを語り合った。

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神経質だけどピュアで家族思いな父ガモのマック役を務めた堺は、オファーを受けた理由について「それはもうカモ役だからですよ!カモ役なんてなかなかできないですからね。カモ役やってみたかったからです!なるべくカモを食べないようにと思っていたのですが、意識すればするほど目に入ってしまい、収録中に4回ぐらいカモ料理を食べてしまいました!」と言って会場の笑いをとった。

また、カモ一家が、初めての旅を通してそれぞれに成長していくストーリーにちなみ、自身が俳優として大きく成長できたと感じたタイミングについて聞かれると、堺は「それぞれの作品で新しい経験をさせてもらっていて、それがなかったらなるべく挑戦せず平穏無事に現状維持でやっていくタイプなので、作品を通していろいろなところに連れて行っていただけるおかげで成長させていただいているなと感じます」と回答。

母ガモ、パム役の麻生は、子どもの成長を実感する時について聞かれると「最近背も伸びて、一緒に寝ていても身体が大きくなったなという見た目の部分も感じますが、下の子が小学生になって、それまでは親が付き添っていたのに、1人で電車に乗ったり色々な行動ができるようになって、いつの間にかしっかりしてきたなと感じています」と母親としての想いを明かした。

カモ一家の最年少で好奇心旺盛なグウェン役で吹替に初挑戦した池村は「初めて声優さんに挑戦してみて、最初は上手に合わせられるかなってドキドキしてたけど、実際に始まってグウェンになりきったらすっごく楽しくてあっという間に終わってしまいました」と答え、あまりのキュートさに会場もメロメロに。

その姿に、羽佐間も思わず「まいったな、恋をしたよ。こんな可愛い子が世の中にいるのかと思いました(笑)」と、微笑ましく思わずほっこりするやり取りを披露。レジェンドからの誉め言葉に喜びつつ、池村が「羽佐間さんはいろいろな作品に出演していて、毎回違う世界に入るためにどうしてますか?」と大人も顔負けのプロ目線な質問をすると、その秘訣は“百面相”だとコメント。しかし、思いもよらぬ難しい回答に池村は「百面相ってどういう意味?」と純粋な疑問を投げかけ、堺が池村にもわかりやすいように丁寧に優しく説明する場面も見られた。

また、ヒコロヒーが演じるチャンプは、NYのワルなハト集団を束ねるリーダーという役どころだ。初挑戦となる吹替えについて「やったことがないことなので、おっかないなと正直思いました」と言うと、オウムのデルロイを演じた関が「演じてらっしゃるものを拝見し、とてもピッタリだなと思いました」とヒコロヒーの演技を称えた。

カモ一家が旅先で様々な体験をするということで、これまで自身が行った旅行先での印象的なエピソードや失敗談などについて聞かれると、堺は「旅はたいていひどい目に遭っていますね。去年モンゴルで撮影した時に、トイレは水洗がほとんどなくて驚いたのと、後はハードコンタクトレンズの保存液って日本以外ではほとんど売っていないようで、マネージャーが16時間往復して保存液を調達するという大変な思いをしていました。皆さんも海外旅行に行かれる際はお気をつけください」と驚きのエピソードを披露。

麻生は「若い時に道後温泉に友人と旅行に行ったのですが、夜に畳の部屋でトランプで勝って嬉しくて喜んでいたら、畳のヘリに爪が引っかかって親指の爪が全て剥がれました」という恐ろしいエピソードを明かし、会場をひんやりとした恐怖に包んだ。

ヒコロヒーは「1人でよく海外にいくのですが、初めてNYに行った時に散髪してみようと美容院に行って『髪を明るくしたい』とリクエストしたら、日本人は細かく要望をすることが多いからそんなに端的に伝えるなんてニューヨーカーみたいと言われて、ちょっとウキウキしました(笑)。でも、アメリカの強力なブリーチで髪が真っ白になり、ちょうどサングラスもかけていたので、鏡を見たら内田裕也さんになっていました」と言って会場の笑いをとった。

最後に、これから映画を観る観客に向けて麻生が「マガモの一家が初めての渡りをするという大冒険のストーリーになっているので、いろんな方に楽しんでいただける作品になっているかと思います。旅を通して子どもの成長だったり家族の絆、一歩踏み出す勇気を感じていただける作品になっているのかなと思います」と言うと、堺も「やればやるほど、台本を読めば読むほど参加すればするほど家族の登場人物の1人1人が本当に好きになっていくんです。なんでこんなに惹かれちゃうんだろうと思うぐらい、どんどん好きになっていく物語です」と映画についてアピール。

バレンタインデーが近いので、フォトセッション時にはキャスト陣にサプライズで『FLY!/フライ!』オリジナル“特大”チョコケーキがプレゼントされた。池村が「雅人さんはバレンタインの時に一番多くて何個くらいのチョコをもらったことがありますか?」と聞くと、堺が「3個かな。1つ1つを大切に食べました」とバレンタインの思い出を振り返り、終始和やかなムードに包まれたままイベントは幕を閉じた。

文/山崎伸子

『FLY!/フライ!』日本語吹替版キャスト報告会イベントが開催