映画やドラマの脚本家で作る「日本シナリオ作家協会」は2月4日、公式サイト上で、ドラマ化された漫画『セクシー田中さん』の原作者・芦原妃名子さんが亡くなったことについて「原作者と脚本家の関わり方などに関して敬意や配慮を欠いた動画を配信した」と謝罪した。
芦原さんの訃報のあった1月29日、協会は公式YouTubeで脚本家が「原作者との共存」について語る動画を配信していたが、批判を受けたことから削除していた。この削除についても、出演者から「対応として最悪」と指摘されるなど、極めてこじれる事態となっていた。
この動画の内容や一連の対応について、弁護士ドットコムニュースが取材したところ、協会は2月5日、「個別の質問へのご回答は、当面の間差し控えさせていただければ幸いです」などとコメントした。
●炎上→削除→出演者も批判→謝罪リリース問題の配信は「【密談.特別編】緊急対談:原作者と脚本家はどう共存できるのか編」。
日本シナリオ作家協会は2月4日のリリースで「先ず何よりもテレビドラマ『セクシー田中さん』の原作者である芦原妃名子様の訃報が伝えられた当日に、当該動画を配信したことは故人の尊厳にも関わる軽率な行為であり、重ねてお詫びを申し上げます」と謝罪した。
こうした事態が生じた原因は「協会の管理が不十分であった」ことが理由だとした。
しかし、協会とハセベバクシンオー理事長の名前で出されたリリースでは、動画における誰のどんな発言が問題だったのか、具体的に示されていない。
今回の動画をめぐっては、その内容もさることながら、削除された動画のオリジナルが確認できないことにより、発言が不確かな形でSNS上に拡散したことも問題とされている。
そうしたことから、ある出演者は協会の「削除」対応についても「最悪」と批判していた。弁護士ドットコムニュースは、協会に対して次のように問い合わせた。
(1)どの発言を問題として謝罪しているのか。
(2)削除の対応は適切だったのか。
(3)協会が問題の動画を企画したのか。そうだとすればどのような狙いがあったのか。
協会は2月5日、「『セクシー田中さん』原作者の芦原妃名子様が亡くなられてから日も浅く、大変恐縮ながら当協会のコメントにつきましては先日のHPをご参照いただき、個別の質問へのご回答は、当面の間差し控えさせていただければ幸いです」と回答した。
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