アパレル業界で約10年働いていた経歴を持つゆき蔵(@yuki_zo_08)さん。一見すると華やかに見える業界だが、実はブラックなところが多く、ゆき蔵さんが配属された店舗も然り。なまじ売り上げがよいため、店長の独壇場でオリジナルルールやパワハラもまかり通っていた。そんなアパレル業界での10年間のエピソードを、実話をベースに漫画化。今回は、ゆき蔵さんの店舗に助っ人で来てくれた派遣社員さんの視点での物語を紹介する。

【漫画】本編を読む/パワハラ店長が派遣いじめ…でも派遣も黙ってはいなかった!

繁忙期の12月にスタッフが退職し、人事があわてて派遣会社に依頼を出したが、繁忙期はどこも人手が少なく苦戦。かつ3カ月のみの派遣という条件もあって、接客未経験者が派遣されることになった。未経験なので仕方がないとはいえ、最初は想定外のミスや問題行動も多かった派遣社員の“鈴木さん”だが、2カ月も経つと戦力として稼働できるようになってきた。

同僚スタッフは鈴木さんの存在に大助かり。しかし、パワハラ気質の店長は2月に入ると鈴木さんへの当たりが強くなってきた。派遣社員の鈴木さんはこの状況をどう感じているのか?ゆき蔵さんは気になって「鈴木さん…あのさ、店長のこといろいろとゴメンね」と声をかけてみたところ、当人は意外にも割り切って考えていた。「12月、1月の繁忙期に辞められたら困るからこれまで我慢してたんでしょうね。でも私の契約は2月までなので、もう用なしって感じなんじゃないですか?」と冷静に捉えていた。

そして、2月末。鈴木さんの最後の出社日がきた。もともと自由奔放で思ったことはストレートに口に出す性格の鈴木さん。最後にスカッとさせる置き土産を置いていくのだった。果たして、鈴木さんが店長に渡したプレゼントの中身とは…!?ゆき蔵さんにこのエピソードについて聞いてみた。

――店長の嫌味は鈴木さんの耳にも届いていたんですよね…?

はい。店長もわざと聞こえるように言った、と言っていましたし。でも鈴木さんは振り返りませんでした。店長は、カスタマーサービスからパワハラについての注意を受けてしばらくは落ち込んでいたように見えたのですが、社長から直々に「気にするなよ」という励ましの電話をもらってからは、さらにパワーアップしてしまいました。

――接客初心者の鈴木さんですが、みるみる成長しましたね!

派遣されてきた当初は、ハチャメチャな接客に振り回されていましたが、でも今となってはどちらが大人だったのか…。内面の大人は鈴木さんだったのです。

――店長へのプレゼントの中身に笑いました。鈴木さんらしいですね!

はい、明るくてとってもいい子でした。そんな彼女から「店長に渡してください」と託された手提げ袋とメッセージカード…鈴木さん、ナイスキャラすぎw!おかげでこちらもスカッとできました!

実は、一旦は派遣期間が終了した鈴木さんだが、数年後また派遣社員としてゆき蔵さんの店舗に戻ってくる後日談も!!“最強のメンタルっ娘”が、別の大手百貨店にも派遣されて経験を積んでパワーアップして戻ってくる「鈴木さんの後日談」は、さらにスカッとするので、ぜひ一読してほしい。

ゆき蔵さんのブログ「ゆき蔵さんぽ。」には、「女社会の知られざる闇。」のほかにも、実話をベースに描いたエピソードが満載!華やかなアパレル業界の裏に渦巻く闇の部分を覗けるとあって人気だ。基本的に毎日20時30分、多いときは1日に2回(12時、20時30分)更新しているので、ぜひ読んでみて!

取材協力:ゆき蔵(@yuki_zo_08)

正社員と派遣社員、立場は異なれど、同じ職場で働く同志のはずなのに…!!/ゆき蔵(@yuki_zo_08)