「世界の警察」として権威を誇示してきたアメリカも、アフガニスタンからの撤退やウクライナ戦争の長期化により、かつての「一強」に翳りが見え始めている。とはいえ、これまで世界の大きな歴史的転換において、ホワイトハウスがその舞台となっていたことは間違いないだろう。

 激動する歴史の中、人々の「生霊」が飛び交うとされるホワイトハウスでは、以前から心霊現象騒ぎが多発。超常現象専門家らは、

「全米には各地に霊が出る場所はあるが、間違いなくホワイトハウスがアメリカでも最も恐ろしい幽霊スポットだ」

 と口を揃える。その理由を超常現象に詳しい研究家はこう語る。

「周知のように、ホワイトハウスは初代大統領ジョージ・ワシントンにより、1800年に完成しました。2代目のアダムス大統領から利用が始まりましたが、老朽化による再建工事の際に撮影された写真の中に、1865年に暗殺されたリンカーン大統領に似た人影が写り込んだことが大きな話題になりました。この写真は現在もなお『世界で最も驚異的な心霊写真』とされる1枚ですが、実はホワイトハウスでは昔から多くの官僚やスタッフらが、不気味な出来事を体験しています。トルーマン大統領などは『この忌まわしい場所は絶対に出る』と妻に手紙まで書いていたと…。言葉では現わせない不思議な現象が、現在もなお続いているのです」

 不思議な現象が主に報告されているのが、リンカーン・ベッドルームや、ローズ・ガーデン、エントランス、地下室などだ。ベッドルームでは室内のライトがひとりでに点滅したり、部屋が突然寒くなったりする現象が多発。ルーズベルトやフーヴァー、さらにアイゼンハワーなど歴代の大統領も全員、ここでリンカーンの幽霊を目撃しているというから驚く。前出の研究家によれば、

「そんなことからチャーチルは、絶対にその部屋を利用しなかった。また1800年代初頭、マディソン大統領のドリー夫人によってバラが植えられたローズ・ガーデンも、改築のため庭師が手を入れようとした瞬間、マディソンの幽霊が出現して作業を妨害。ホワイトハウスでは時々、不可解なバラの香りが漂う、との伝説があるようです」

 地下室には悪魔の猫が住んでおり、国家的な災難の前兆として姿を見せるのだとか。あるいはエントランスでも、かつて死んだホワイトハウスの案内人やドアマンが、いまだに職務を果たしている、といった噂が絶えない。

 権力の中枢でありながらも生霊が飛び交い、魑魅魍魎が蠢くホワイトハウス。今年11月の大統領選挙で、次にホワイトハウスの住人となるのは…。

ジョン・ドゥ

アサ芸プラス