2月6日は国連が制定した女性性器切除(FGM)の根絶のための国際デー(International Day of Zero Tolerance for FGM)です。
女性性器切除(Female Genital Mutilation、以下FGM)は、アフリカを中心に約2000年前から行われている慣習で、女性の外部生殖器を部分的または全体的に切除するものです。アフリカ・中東・アジアの一部の国々で行われており、世界30カ国で少なくとも2億人の女の子と女性が経験しているといわれます。大人の女性になるための通過儀礼や結婚の条件にもなっている地域もありますが、医学的な根拠はまったくなく、女の子と女性の人権侵害であるとともに、健康面及び精神面に長期的な影響を及ぼし、潜在能力を発揮する機会を制限しています。

女性性器切除(FGM)の根絶のための国際デー
FGM根絶には啓発活動が重要

SDGs持続可能な開発目標)の目標5「ジェンダー平等を達成し、すべての女性と女の子に対するあらゆる差別をなくす」、およびターゲット5.3「未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚及び女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する」にあるとおり、国際社会は2030年までにFGMの慣習を完全に根絶することを目指しています。

ソマリアからFGMをなくすために~「女性性器切除から女の子を守る」プロジェクト~オンライン報告会を開催

ジェンダーに基づくあらゆる差別と人権侵害に反対しその解決にむけ取り組んでいる国際NGOプラン・インターナショナル(所在地:東京都世田谷区理事長:池上清子以下、プラン)も、FGMの根絶に向け活動しています。

あらゆる形態のFGMを終わらせるには、多角的かつ地域全体を巻き込んだアプローチが必要との考えから、施術を受ける女の子のみならず、その両親や祖母、伝統的施術者や地域のリーダー、宗教的指導者、男の子や男性、保健専門家、教師、司法制度などすべてのステークホルダーを巻き込んだ活動を展開しています。

多くの方々に、FGM根絶に向けた取り組みをご理解いただくために、FGMが合法である数少ない国の一つで、15歳から49歳の女性のうち99%が施術されているソマリアにおいてプランが実施している活動について、プロジェクトを担当する職員が、現地で撮影した写真や映像、出会った人々の声を交えて報告いたします。

登壇者プロフィール 山本 大記(やまもと たいき)

プラン・インターナショナル プログラム部

元外交官(フランス語アフリカ外交担当)、元モデル。プラン・インターナショナルのプログラム部職員として、ソマリアの母子健康保健プロジェクトを担当。専門はジェンダー・セクシュアルマイノリティー学。エクス・アン・プロバンス政治学院文化政策修士課程修了。

男の子も巻き込んだ啓発活動をすすめる山本職員

山本職員からのメッセージ

ソマリアでのFGMプロジェクトを担当しています。実際に現地を訪問し、FGMの合併症に苦しむ人々やその根絶に取り組む人々と会い、この問題が地域の伝統として深く根差していることがわかりました。宗教上の理由により男女の区別が激しい同国のような場所では、女性が声を上げることがなかなか難しい現状ではありますが、啓発活動等も通じて少しずつ変化を起こせるよう取り組んでいます。イベントでは男性の職員としてどのような視点でFGM根絶に向けて取り組んでいるのかも含めお話しさせていただきます」

配信元企業:公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン

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