カメルーンサッカー連盟(CMR)のサミュエル・エトー会長(42)が辞任を表明。しかし理事会が全会一致で否決した。フランス『RMC Sport』が伝えている。

現役時代にバルセロナインテルなどで活躍したエトー氏。アフリカ最強のストライカー2000年代初頭を代表する世界的ストライカーとして名を馳せたカメルーンの英雄は、アフリカ・ネーションズカップ優勝2回、チャンピオンズリーグ(CL)優勝3回など実績も申し分ない。

引退後は指導者に転身せず、実業家としての活動も経て、2021年12月に母国のサッカー連盟CMRで会長に就任。直後に開催されたアフリカ杯2021では、自国開催のカメルーン代表は3位入賞を果たしている。

時は流れて2024年、アフリカ杯2023で3大会ぶり5度目の優勝を目指したカメルーン代表はベスト16敗退…エトー氏は5日、A代表の早期敗退を理由に会長職辞任を理事会にて表明し、理事会メンバーらにも退任を促したという。

理事会はエトー氏の意向を公にしつつも、同時に「審議した結果、執行部は全員が現在の職務を継続し、エトー会長の辞任も全会一致で否決した」と声明。「カメルーンサッカーの底辺から頂点まで同じ熱意で発展を求めるエトー会長、彼への信頼を新たにする」と一枚岩を強調した。

エトー氏はかねてよりメンバー選考への過度な介入が噂され、現チームのトッププレーヤーであるマンチェスター・ユナイテッド所属のGKアンドレ・オナナがカタールワールドカップ(W杯)から途中帰国・1年近く追放させられた件、そして今大会4試合中1試合の出場にとどまった件は、どちらもオナナと不仲説のあるエトー氏の意向が反映されたものと報じられている。