大人の社交場・銀座のクラブにホステスとして勤めているみずえちゃんと申します。つい最近までクリスマスキャロルが流れていた気がするのですが、もうバレンタインの季節です。ピンク色のドレスを新調しました。

 その傍ら、ライターとしても活動しており、これまでに私がお酌をさせていただいたおじさま方との実体験をもとに、夜遊びやモテに関する情報を発信をしています。

◆もうすぐバレンタインデー

 バレンタインといえば、愛する人や日頃お世話になっている方へプレゼントを贈る日。去年は同棲しているヒモからスタバタンブラーの空き箱を貰いました。悲しかったです。そんなことはさておき。

 今月も元気にキャバクラへ遊びに行く皆さん。せっかくキャバクラへ出かけるのだから、お気に入りのキャバ嬢と結ばれる……とまではいかなくても、少しだけふたりの関係に進展があったら嬉しいですよね。

 そこで今回は「モテる男はこう遊ぶ 2月編」を解説したいと思います。
 
◆お気に入り嬢のピンチには必ず駆けつけよう

 飲み屋さんにとって、2月は閑散期です。閑散期を乗り切るためにどのお店も一生懸命ですが、だいたいのお店がバレンタインに関連したイベントを開催します。イベントが開催されるということは、当然そこで働く女の子たちに同伴や売上のノルマが課せられます。

 そんな時に助けてくださるスーパーマンは神様です。お客様よ、神様たれ。「〜さんのためにチョコレートを用意しました」と、LINEがあったらすぐに駆けつけてください。

「賞味期限はいつまで?」と斜に構えた返信はセンスなし。「日曜日か平日の昼間なら受け取れるけど?」と彼女を試すような言動もよしましょう。皆さんはお客様です。まずはお客様として不足のない行いを心がけてください。

 なになに? 俺はひとりの男として彼女と向き合っているつもりだ? それなら相手を間違えています。マッチングアプリか相席居酒屋でやってください。

◆2月のイベントはバレンタインだけじゃない

 大阪随一の歓楽街・北新地の2月はちょっと独特です。毎年2月3日の節分前後に「お化け」と呼ばれる仮装イベントを開催します。普段はドレスやお着物姿で出勤しているホステスたちが、この日は花魁や芸者、バニーガールなどに扮してお客様を出迎えます。

 どの仮装も大変本格的かつ豪華で見応えがあります。仮装姿のホステスが列をなして北新地を練り歩く「お化けの行列」は、このイベントの目玉になっており、街は常連さんだけでなく、見物客や報道陣で賑わいます。

 この風習は江戸時代の花街ではじまったものであると言われています。“化ける”ことで鬼を追い払うためのものだったようですが、北新地にはこの風習が未だに残っています。

 北新地で働いていた頃は、私も舞妓や遊女に化けました。イベントはお店にもよりますが、だいたい2日間行われ、1日の仮装にかかる経費は5万円前後。なかなかの出費ですが、お客様から心づけをいただけるので、痛くもかゆくもありません。

 とはいえ、ノルマは別です。

 北新地で遊んでいらっしゃる紳士の皆さま。「仮装姿を見に来て」とお気に入りの女の子からおねだりされたら、すぐに駆けつけてあげてください。

◆レストランのご予約はお早めに

 さて、バレンタイン当日。せっかくならお洒落なレストランで食事ができるといいですね。しかしバレンタインの当日は、カップルやご夫婦でそういった場所を利用する方も多い。

 レストランのご予約はお早めに済ませておくことをおすすめします。カジュアル居酒屋さんや焼鳥屋さんもいいですが、ドレスアップしたキャバ嬢を連れて行くなら、もう少しロマンチックなところが相応しい気がします。

 予約ができなくて、あてもなく街をさまよう、なんてことだけは絶対に避けたいものです。

◆期待のし過ぎは禁物

 男性の中には、キャバ嬢から受け取ったチョコレートが手づくりじゃなかったことに腹を立てる方や、ロマンチックな展開を期待したのにキスのひとつもなかったと拗ねてしまう方もいらっしゃいます。可愛いですね。バレンタインですから、日頃以上のことを期待する気持ちはよくわかります。

 でも期待のし過ぎは禁物です。見返りを求めないことが愛です。期待してしまうのは皆さんがまだ愛し方を知らない坊やだからです。愛は与えて与えて与えまくること。give & giveです。よく覚えておくように。

 むしろ、サプライズでちょっと高いシャンパン飲んじゃおう!くらいの気合で挑んでください。

◆下心はそっと隠しましょう

 もう一度繰り返しますが、バレンタインだからといって期待しすぎてはいけません。ロマンチックな展開があるかもしれないし、ないかもしれない。わからないから楽しいのです。それを楽しめないあなたはまだまだ坊やです。余裕がなさすぎ。

 間違っても「今晩は朝まで一緒にいられるのかな?」「今日こそ君とひとつになれるのかな?」と、気持ち悪い打診をしてはいけません。キャバ嬢に警戒されてアフターを断られるだけです。

 下心はそっと隠して、ホワイトデーの約束をしましょう。ホワイトデーの約束というのは、「有馬温泉に行こうね」「ディズニーランドでデートしてミラコスタに泊まろうね」とかではもちろんありません。次回の同伴の約束をして気持ちよく解散しましょう。

◆最後に愛は勝つのかもしれない

 今回は、「モテる男はこう遊ぶ 2月編」を解説しました。繰り返しますが、皆さんはお客様です。まずはお客様として不足のない行いを心がけましょう。関係が深まる前の段階で、見返りを求めて暴走してはいけません。お客様から“ただの痛いおじさん”になり下がってしまいます。

 まずは愛情を与えて与えて与えまくりましょう。男ならシャンパンで勝負してください。話はそれからです。最後には彼女が根負けして、コロッとあなたのものになってくれるかもしれないし、なってくれないかもしれない。わからないから楽しいのです。

 何事も期待しすぎないことをおすすめします。今晩も節度を持って楽しい夜遊びを。

<文/みずえちゃん>

【みずえちゃん】
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989

2月の閑散期も頑張る筆者・みずえちゃん