6日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比87.30ポイント(3.23%)高の2789.49ポイントと7日ぶりに急反発した。
 投資家のセンチメントが上向く流れ。当局による相次ぐ相場テコ入れ策が材料視されている。「国家隊」と呼ばれる中国政府系投資会社、中央匯金投資有限責任公司は6日、上場投資信託(ETF)の買い増し範囲を拡大したと報告。今後も保有規模を拡大し、資本市場の安定推移を支えていく方針という。中国証券監督管理委員会(証監会)は6日、公募ファンド、私募ファンド、証券会社、社会保障基金、保険会社、年金基金など、各種の機関投資家による市場参加を一段と促す方針を示した。ほか、証監会は6日午後、本土株の空売り規制を強化すると発表し、M&A(合併・買収)を含めた組織再編などで、上場企業の投資価値向上も支援する方針も明らかにしている。また、外電が6日、消息筋情報として伝えたところによれば、証監会などは早ければ同日中にも、習近平・国家主席に市場動向や相場対策などを報告する。中国当局は株価対策に本腰を入れるとの見方だ。指数は上げ幅を広げ、引けにかけて一段高となっている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、ハイテクの上げが目立つ。ディスプレー基幹部品の彩虹顕示器件(600707/SH)と電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)がそろってストップ(10.0%)高、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が8.2%高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が7.6%高、LED部材トップメーカーの三安光電(600703/SH)が5.0%高で取引を終えた。
 医薬株も急伸。人福医薬集団(600079/SH)がストップ(10.0%)高、江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が9.6%高、天士力医薬集団(600535/SH)が9.4%高、無錫薬明康徳新薬開発(603259/SH)が8.3%高、津薬達仁堂集団(600329/SH)が8.2%高で引けた。
 証券株も高い。国金証券(600109/SH)が7.9%、中国銀河証券(601881/SH)が6.9%、太平洋証券(601099/SH)が6.8%、中原証券(601375/SH)が6.5%、中信証券(600030/SH)が4.8%ずつ上昇した。消費関連株、銀行・保険株、素材株、軍事関連株、インフラ関連株、運輸株、不動産株、公益株なども買われている。
 半面、エネルギー株の一角はさえない。中国中煤能源(601898/SH)が3.1%、中国石油天然気(601857/SH)が2.3%、中国神華能源(601088/SH)が1.0%ずつ下落した。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が8.12ポイント(3.47%)高の242.46ポイント、深センB株指数が27.55ポイント(2.82%)高の1005.18ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)