田中は巻き返しを期している(C)CoCoKARAnext

 楽天は今季創設20周年の節目を迎える。球界再編を経て、東北に根付いた地元球団は、19年間の戦いの中で優勝に至ったのは星野仙一監督が率いた2013年のみ。当時は「神の子」と呼ばれた田中将大が24勝0敗とシーズン無敗の金字塔を打ち立て、チームを日本一に導いたことで知られる。

 一方、14年以降の戦いでは3位が最高。石井一久監督に代わって、今季から指揮を執る今江敏晃監督の手腕にも期待が高まるが、今回は注目の先発ローテーション候補を見ていこう。

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 まずローテーション入りを確実視されているのは、ベテランの岸孝之だ。昨季は20試合に登板し、チーム勝ち頭となる9勝(5敗)をマーク。40歳シーズンとなる今季も持ち味の制球力を生かして、チームを支えることが期待されている。さらに昨季6勝(7敗)と左腕の早川隆久も続く。

 昨季ルーキーイヤーながら、4月22日日本ハム戦で1軍デビュー。夏場には5連勝を飾るなど成長を示した右腕、荘司康誠もさらなる飛躍が期待される一人。投手陣の柱となるべく、今季は開幕からフル車輪の働きが求められそうだ。

 そして投手陣の中でもキーマンと目されているのは田中将大だろう。昨年10月に右ひじのスクリーニング手術も行い、順調に回復の様子が伝えられている。

 ヤンキースから楽天に復帰。「優勝請負人」としての役割が期待されながら、直近3シーズンで貯金は作れず。昨季も24試合に登板、7勝11敗、防御率4・91と苦しいシーズンを送った。

 今季からは抑えの松井裕樹メジャー挑戦のため抜けたことで、則本昂大が同ポジションを託された。昨季も先発として8勝をマークした安定した右腕を先発陣から欠くことで、改めてベテランの巻き返しが求められている。日米通算200勝まであと3勝、メモリアルな1年に躍動した姿を見せられるか。

 この4人に加え、ほかにも日本ハムからの移籍組、ノーヒットノーラン男でも知られるコディ・ポンセや先発への転向が決まっているプロ4年目の内星龍などのアピールも待たれる。

 さらに即戦力と目されるドラフト1位ルーキー左腕の古謝樹(桐蔭横浜大・22)など楽しみな人材は多い。

 一方、昨季は9勝をマークした岸がチーム勝ち頭となるなど、先発陣で2桁勝利を挙げた投手がいなかったことはチームの苦戦も現している。若手、ベテランの力を融合して節目の年に東北を沸かせる快進撃を期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

楽天 創設20年の節目に勝利の美酒を味わえるか 注目の「先発ローテーション」「キーマン」とは