クレイメーション界のベテランで「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」で共同監督を務めたマーク・グスタフソンさんが他界したことが明らかになった。64歳だった。

ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」をグスタフソンさんと共同で手がけたデル・トロ監督は、X(旧ツイッター)に追悼メッセージを掲載。「ストップモーションアニメの支柱であり、真のアーティストだ」と讃え、「彼の死は、彼が築き上げたアニメーションの遺産と、無数のアニメーターのキャリアに与えた影響を通じて、永遠に記憶されるだろう」とつづっている。

1959年、オレゴン州ポートランドに生まれたグスタフソンさんは、1980年代にキャリアをスタート。「Claymation Christmas Celebration」(87)や「Meet The Raisins」(88)といったテレビスペシャルや、エディ・マーフィーが制作総指揮を務めたアニメシリーズ「The PJs」(1999-2001)を手がけたのち、ウェス・アンダーソン監督の「ファンタスティック Mr. Fox」(09)でアニメーション監督を務め、その才能を世に知らしめた。

グスタフソンさんのキャリアの中で最も輝かしい成果の一つが、アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」だ。デル・トロ監督は「伝説であり、周りのすべての人にインスピレーションと希望を与えた友人」とコメント。「彼との出会いは、人としてもアーティストとしても、私にとって光栄な出来事であり、彼と共に過ごした時間は、常に、そして永遠に価値のあるものだった」と語っている。

ギレルモ・デル・トロ(左)、マーク・グスタフソンさん(右) Photo by Timothy Norris/Getty Images for Netflix