ミランナポリイタリア代表DFジョバンニ・ディ・ロレンツォ(30)をリストアップしているという。

昨季スクデットのナポリで主将を担うディ・ロレンツォ。24歳までアマチュアリーグのセリエDにてプレーしていた苦労人は、ルチアーノ・スパレッティ監督就任に伴うイタリア代表の新主将就任が有力とも報じられたほど求心力を持ち、叩き上げの男として一目置かれる存在だ。

ナポリとの契約は2028年6月まで残し、今季公式戦全31試合出場、うち30試合は先発フル出場という鉄人ぶりを発揮中。そんなディ・ロレンツォが来季からライバル・ミランへ? 可能性がゼロというわけではないようだ。

どうやら、いくつかの“兆候”が切っても切れそうにないナポリとディ・ロレンツォの絆を揺るがしかけている模様。ミラノのTV局『Telelombardia』は、ミランは新監督候補アントニオ・コンテ氏(54)からディ・ロレンツォのリクエストがあると報じている。

また、ディ・ロレンツォの代理人は先日、クライアントの将来について「近年彼に悪いパフォーマンスなんてなかっただろう? 常に最高の選手だ。6月には状況を把握し、評価・選択を下すつもりだ」とラジオ番組で発言。代理人には他クラブから何らかの接触がある様子だ。

では、ミランはさておき、ディ・ロレンツォがナポリを離れる可能性はどのくらいあるのだろうか。

イタリアカルチョメルカート』によると、責任感の強いディ・ロレンツォは、去就云々以前にチームリーダーとして今季の戦いに全集中。最低限のノルマと言えるチャンピオンズリーグ(CL)圏内フィニッシュを見据えているという。

ナポリで4番目に高額だという年俸も300万ユーロ(約4億7000万円)。上はビクター・オシムヘン、ピオトル・ジエリンスキ、スタニスラブ・ロボツカとのことだが、オシムヘン&ジエリンスキについては今季終了後の退団が濃厚。ディ・ロレンツォの人件費を削減する必要性はないように考えられている。

したがって、もしミランが獲得に本腰を入れるなら、30代の選手に対してそれなりのオファーが必要に。『カルチョメルカート』は2500万〜3000万ユーロ(約39億9000万〜47億9000万円)では獲得不可と結論づけている。ベテランを信頼するコンテ氏らしいリクエストだが、果たして。