これまでは武雄JCTを経由する迂回ルートしかありませんでした。

高速道路で一気に短絡

長崎県の二大都市である佐世保と長崎ですが、高速道路で移動すると、かなりの迂回を強いられます。いったん武雄JCTまで行き、そこから長崎道で大村・諫早を経由しないといけません。一般道路で大村湾沿いに行くのも、生活道路との混在もあって相当の時間と気力を要します。

そこで、西彼杵半島を縦貫し、国道206号バイパスとして佐世保と長崎を最短距離でむすぶ高規格道路が「西彼杵道路」です。

2024年現在、ハウステンボス付近にある指方ICから南へ、大串ICまでの約14kmが完成済み。そこから白似田ICまでが事業化済みで、日並IC~時津IC(3.4km)も2023年3月に開通済み。そこから長崎市内へ直結する「長崎南北幹線道路」も、9月に概略ルートが決定しました。まさに長崎県内で指折りのホットな道路計画です。

そして、あいだの未事業化区間のうち、南半分にあたる長浦~日並(約9km)が、事業化の前段階である環境アセスメントの手続き中となっています。

手続きが完了し、事業化を果たせば、いよいよ設計や用地取得が始まっていきます。

西彼杵半島内の未開通部では、大串・白似田・形上・長浦・西海/子々川・日並という並び順でIC設置が検討されています。開通すれば佐世保~長崎の短絡ルートとなるだけでなく、長崎県を大村湾沿いにぐるっと回遊できる観光ルートも新たに生まれることが期待されています。

西彼杵道路の一部である「西海パールライン」(画像:写真AC)。