大阪府大阪市は、 2030年に開業を予定している、IR(統合型リゾート)を市民の皆様により身近に感じていただくことを目的に、2月6日(火) に、関西圏の学生と、大阪の観光・経済に精通する有識者をお招きして、「大阪公立大学 I-siteなんば」で 「【大阪IRシンポジウム】大学生と考える大阪IRと大阪の未来」を開催しました。
 第一部では、大阪観光局理事長 溝畑 宏さん、帝塚山大学 経済経営学部 姜 聖淑教授が登壇し、関西圏の学生にむけて、今後の大阪における観光の展望やIRがもたらす影響等、IRに関するトークを繰り広げました。
 また、第二部では、学生の代表者と有識者が、「大阪IRをきっかけに大阪・関西をより盛り上げていくためには」をテーマにディスカッションを実施。「大学生は世界に出るのが難しいので、IRを通して世界と交流できる場になればいい。」など、学生ならではの意見も挙げられ、未来を担う若い世代とともに「大阪の未来」について考える時間となりました。

  • 大阪観光局 理事長 溝畑さんが考える“大阪の観光と未来”とは

    「2025年に大阪で万博が迎えられることは幸せ」

 大阪観光局理事長 溝畑さんが登場し「大阪における観光とその未来について」と題した基調講演を行いました。講演では日本の経済成長が低迷していることを受け、「文化・伝統・スポーツ・エンターテイメント・食 など、大阪でしかできない感動体験や、世界に通用するコンテンツがたくさんある。」と大阪・関西の観光ポテンシャルについてコメントした上で、大阪・関西万博の開催と大阪IRの誘致をきっかけにインフラの整備が進んできたことに触れ、「大阪を中心にヒト・モノ・カネ集まってくる、大阪はアジアナンバーワンの都市になれると思う。」と万博は経済成長が見込める大きなチャンスだと述べました。

 また、学生に対しては「万博は世界と向き合う最大のチャンス。好きな国のパビリオンに行って興味があることを伝えほしい。」と若い世代へ熱いコメントを送りました。

 最後に、「大阪で若い世代が夢を描けるような、世界に選ばれる、住みたい、働きたいと思える都市にしていきたい。世界情勢が不安定な中、世界との共創を掲げて大阪で万博を開くことには非常に意味がある。そしてその先にIRがある。大阪から未来を変えていく。」と大阪・関西万博、大阪IR、そして大阪の未来への期待を語りました。

  • 帝塚山大学 経済経営学部 姜 教授「観光客の行動パターンは“モノからコト”へ移動している」

溝畑さんの公演に続き、帝塚山大学 経済経営学部 姜 教授が『観光産業の競争力強化に向けて:「観光の展望とIRがもたらす影響等」』と題した講演を行いました。姜 教授は、「2023年の訪日外国人旅行の消費額は5.3兆円と過去最高となり、訪日外国人が日本で消費する単価も上がっているのではと推察しており、富裕層をターゲットにした施策も可能であると考えている。」と日本の観光への見解を述べ、また「観光客の消費パターンを2019年と比較すると、2023年は『娯楽』や『飲食』が増え、『買い物』が減少している。観光客の行動パターンは“モノからコト”へ移動していると考えられ、体験を楽しめるコンテンツを提供していく必要がある。」と、近年の訪日外国人の消費傾向について説明しました。また、「IRに関して、懸念する声もあるが、カジノに観光・文化・MICEの要素を加えることで、ローカルな文化も体験できる、地域経済をけん引するような複合施設になるのではと考えている。また、大阪IRが開業することによって大阪を拠点とした“新しい観光ルート”が作れるのではないかと感じている。」と締めくくりました。

  • “大阪IRをきっかけに大阪・関西をより盛り上げていくためには”をテーマに大学生と熱い議論

  第二部では、『大阪IRをきっかけに大阪・関西をより盛り上げていくためには』をテーマに、ディスカッションを実施しました。講師2名と帝塚山大学(3年生)澤田 茉莉愛さん、大手前大学(2年生)辰巳 麗さんが学生代表として登壇。澤田さんは講演をきいた感想を聞かれると、「大阪から世界が見えるような未来を感じてワクワクしました。」と述べ、IRに期待を膨らませていた様子でした。

 澤田さんから「なぜ大阪がIRに選ばれたのか」と質問をうけ、溝畑さんは「IR法案国際複合都市を創ること、観光の受け入れ、交通アクセス、拠点性が高められ、国際観光としての戦略ができていたから。」と回答した。

 また、辰巳さんから「カジノの悪いイメージをどう払しょくするか」と疑問が投げかけられると、姜 教授は「若い時にラスベガスに行った際、カジノでなく街を楽しんでいた。カジノだけでなく、様々な方がいろんなコンテンツで楽しめる場所になれればと思う。」と説明しました。

 最後に辰巳さんから「どのようなプロモーションで外国人にアプローチするか」とIRへの誘致ついて質問を受けると、姜 教授は認知させることが重要としたうえで「京都やパリはイメージがつく。イメージがつかないと選択肢に入ってこない。どのようにイメージ形成をするのかが大事。」とコメントしました。

  • イベント開催実施概要

■日 時 2024年2月6日(火)【第一部】13:00~14:31 【第二部】14:41~15:21

■会 場 大阪公立大学 I-siteなんば 2階カンファレンスルーム(大阪市浪速区敷津東2-1-41)

■主催者 大阪府大阪市

■登壇者 大阪府市IR推進局 

■講 師 大阪観光局 理事長 溝畑 宏さん

     帝塚山大学 経済経営学部 教授 姜 聖淑さん

■ファシリテーター ラジオDJ 大抜 卓人さん

■ディスカッション登壇者 帝塚山大学(3年生)澤田 茉莉愛さん

             大手前大学(2年生)辰巳 麗さん

■内 容 【第一部】代表者挨拶 / IR区域整備計画の説明 / フォトセッション / 基調講演

     【第二部】ディスカッション

  • 登壇者情報

■講師

大阪観光局 理事長

溝畑 宏(みぞはた ひろし)

【略歴】

1960年京都府生。1985年東京大学法学部卒業、自治省入省。
2002年大分県企画文化部長。
2004年(株)大分フットボールクラブ代表取締役。
2008年Jリーグビスコ杯優勝。
2010年国土交通省観光庁長官。
2012年内閣官房参与、大阪府特別顧問、京都府参与。
2015年大阪観光局理事長(大阪観光局長)。大阪府市都市魅力戦略推進会議 委員。
2017年大阪府大阪市IR推進会議 座長。大阪・関西スポーツツーリズム&MICE推進協議会 会長。

帝塚山大学 経済経営学部 教授

姜 聖淑(かん そんすく)

【略歴】

2006年 立教大学大学院観光研究科博士課程修了、博士(観光学)
2007年~2010京都大学経営管理大学院(サービスイノベーション人材育成)研究員
2010年から現職 帝塚山大学 経営学部 准教授着任
2014年から1年間 韓国文化観光研究院、客員研究員
2014年から1年間 ソウル国立大学 経営大学院 客員研究員
2016年から現職 京都大学 経営管理大学院にて「おもてなし経営」講義担当

■ファシリテーター

ラジオDJ

大抜 卓人(おおぬき たくと)

Franklin Pieace University マスコミニケーション学部

ラジオ学科を卒業。卒業後1年間テレビ番組製作会社に勤務。

帰国後デザイン会社の営業勤務、その後オープンしたばかりのUniversal Studios Japanの専属MCとなり、翌年2001年にFM802の番組リポーターとしてデビュー。

FM802のDJ、MC、テレビやイベントの司会者、声優、クラブDJとして幅広く活躍中。

  • 大阪IR 概要

 IRは、Integrated Resortの頭文字で統合型リゾートと呼ばれており、国際会議場や展示場、ホテル、レストラン、ショッピングモールエンターテイメント施設、カジノなどで構成される一群の施設で、民間事業者が一体的に設置し運営するものです。

 民間ならではの自由な発想で、ビジネス客やファミリー層など幅広い層が昼夜を問わず楽しめる魅力ある施設と質の高いサービスが提供されます。

大阪IRの実現を契機にして、夢洲をベイエリアの新たなにぎわいの拠点という有効な資産に作り変えていきます。

 2030年秋頃の開業をめざし、公民連携して取り組んでいきます。

配信元企業:「大阪IRシンポジウム」PR事務局

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