25.5%の空振り率を記録する藤浪のストレートは新天地でも強みになりそうだ(C)Getty Images

 現地時間2月2日(日本時間3日)、MLB公式サイトなど現地複数のメディアが今オフにオリオールズからFAとなっていた藤浪晋太郎メッツと契約合意したと伝えた。契約内容は年俸335万ドル(約4億9580万円)で、85万ドル(約1億2580万円)の出来高払いも含まれているという。

【動画】ゲレーロJr.も圧倒! 藤浪晋太郎の160キロ超えでの奪三振シーン

 日本屈指の剛腕の去就がついに決まった。藤浪は昨年にアスレチックスに加入し、メジャーデビューを果たしたが、先発として結果を残すことができず、リリーフに転向。7月にトレードでオリオールズに移籍すると、リリーフの一角として活躍を見せ、64試合に登板して7勝8敗、防御率7.18の成績をマークした。

 そんな藤浪のポテンシャルを現地メディアは高く評価しているようだ。メッツの地元メディア『METSMERIZED Online』は「ニューヨーク・メッツリリーバー、シンタロウ・フジナミを深く掘り下げる」と題して記事を配信し、右腕について言及した。

 同メディアは昨年の成績を振り返り、オリオールズ在籍時の成績については「オリオールズでの在籍期間は不安定なものだった。成功の兆しは見せたものの、プレーオフのロースターに名を連ねるほどの安定感を保つことはできなかった」と綴った。しかし、「(オリオールズ在籍時に記録した)29回2/3を投げて、奪三振32、与四球15、防御率4.85だけでなく、42.9%のゴロ率と33.8%の空振り率は、フジナミが三振とゴロで打ち取ることが出来る効果的なリリーバーとしての素質を備えていることを示している」と記載し、昨年に記録した数値を高く評価した。

 また、「彼の最大の魅力は球速である。2023年には56.6%の割合で速球を使い、平均球速は98.4マイルだった。速球の使用率が高いにもかかわらず、藤浪は25.5%の空振り率を記録しており、速球は高い使用率でも有効であることを示している」と、右腕の強みとしてストレートを挙げた。

 メッツリリーフ陣を見ると、昨年に100マイル以上を記録した投手はおらず、球速を課題としている。最速102.6マイル(約165キロ)を記録した藤浪の剛速球が高評価されたのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

藤浪晋太郎はなぜ年俸5億超えの高評価?現地メディアが指摘した「効果的なリリーバー」であることを示す昨季の数値とは