Vシネクスト「仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド」(2月2日公開)のキャスト&スタッフトークショーが、2月6日に都内にて行われた。俳優の村上幸平、脚本を手掛けた井上敏樹氏、プロデューサーの白倉伸一郎氏が本イベントに登壇し、製作の裏話やお気に入りのシーンについて語った。

【写真】村上幸平、黒のセットアップ衣装で爽やかな笑顔をみせる

■俳優陣の提案で続編製作がスタート

本作は、主人公の青年・乾巧(半田健人)が特殊な変身ツールファイズギア」を持つ少女・園田真理(芳賀優里亜)に遭遇し、異形の怪人「オルフェノク」に襲われたことをきっかけに、仮面ライダーファイズとして戦う“平成仮面ライダー”シリーズ第4作「仮面ライダー555(ファイズ)」(2003-2004年、テレビ朝日系)の正統な続編。放送から20年の時を経て、オルフェノクと人類を巡る物語の「その後」が描かれる。

続編の製作は、半田、村上、芳賀の3人の提案が始まりだったことが明かされ、村上は「一昨年集まって来年20周年だから何かやれたらいいねって言っていて、(テレビシリーズ)当時、側でずっと近くにいてれくれたチーフ助監督だった柴崎貴行監督に相談して、作戦を立てました」と告白。

また、テレビシリーズで死んでしまった村上演じる草加雅人の登場に関して、井上氏は「死んだキャラクターをどうやって出そうかなって考えたときに今回のような出し方か幽霊が迷ったけど、草加がこっちの芝居をやった方が違った草加が見れるかなと思って」と語り、本作のような登場になったことを明かした。

■台本のト書きになかった“草加スマイル

そして、トークテーマは「お気に入りのシーン」に。白倉プロデューサーは、「村上の草加スマイルが2回見れたこと」とコメントし、スマートレディ役の進藤あまねに「近くで草加スマイルみたこと自慢していいよ」と伝えたという裏側も明かした。

また、井上氏が草加スマイルについて「(20年前は)若さが鼻についたんだろうね」と言うと、村上は「20年かけて熟成されました。味が濃いんです」と語り、さらに、当時台本には草加スマイルはト書きに書いていなかったことも明かした。

村上が「ジャックニコルソンが好きで『カッコーの巣の上で』とか『シャイニング』が(草加スマイルはの原点」というと、井上氏から村上が草加スマイルをいつでもやってくれることも明かされ「どこでもウケがいいんだよ」と草加スマイルは本編ではなく、日々の中で熟成され今があることが分かった。

イベント最後に、村上はファンに向けて「もし続編があるとするならば、今回の成功が必要不可欠だと思います。なのでみなさん、感想をSNSにあげて応援してください。劇場にも一度だけでなく、二度三度足を運んでいただけたらと思います。見れば見るほど、新しい発見があると思うのでよろしくお願いします。本日はありがとうございました!」と呼びかけた。

続編製作の難しさを感じているという白倉プロデューサーも、「ただ続編があるとかないとか関係なく井上大先生と話したんですけど、作品に自信がある。当たったとか、続編があるとかではなくて清々しい気持ちで皆さんの前に立てる清々しさがありがたいことだなとかみ締めています。二度三度と足を運んでいただきたいです」と本作への自信をのぞかせた。

※柴崎貴行の「崎」は正式には「たつざき」

白倉伸一郎プロデューサー、村上幸平、脚本・井上敏樹氏がトークイベントに登壇/※提供写真