西川が再起できるかも注目となる(C)TsutomuBEPPU

 2年連続リーグ制覇から一転、昨季は5位と低迷したヤクルトの2024シーズンの巻き返しが期待されている。

 昨季は令和の三冠王村上宗隆トリプルスリー男で知られる山田哲人などWBC組がのきなみ不調に悩まされた。

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 一方、巻き返しを図る材料としてはし烈な外野手争いの行方も注目を集めている。右翼にはドミンゴ・サンタナ、中堅は塩見泰隆と磐石の構えとなるが、残り1枠となる左翼争いに注目が集まる。

 ベテランの青木宣親、昨季塩見が故障離脱中に存在感を高めた並木秀尊、山崎晃太朗、浜田太貴、丸山和郁と豊富な顔ぶれ。さらにオフには楽天から西川遥輝も加わった。

 日本ハム時代には4度の盗塁王に輝くなど球界屈指のスピードスターとして知られた西川も近年は打撃成績含め、パフォーマンスを落としている。今季で32歳シーズンとまだまだ老け込む年齢ともいえず、新天地でもうひと花咲かせることが期待されている。

 高津臣吾監督も新戦力となった西川が元気な姿でレギュラー争いに加わることで、若手、中堅に向けてチームの起爆剤となることを希望している。西川が今後、キャンプオープン戦を通じて結果を残していけば、し烈な定位置争いでさらにチームの活性化につながりそうだ。

 またレギュラー候補のリードオフマン、塩見も昨年コンディション不良で数度の離脱を強いられるなど、年間通しての安定したパフォーマンスが課題とされる。今季も同様の事態が続くようであれば、若手抜擢に舵を切る可能性はある。

 ほかにもヤクルトではリーグワーストに終わったチーム防御率をいかに立て直すかも焦点となる。

 先発ローテーションでは石川雅規小川泰弘といったベテラン勢に加えて、1軍キャンプスタートとなった奥川恭伸がどこまでコンディションをあげて、開幕後の早い時期に先発陣に加われるかもチームに勢いをつける意味では大事なピースとなりそうだ。

 救援陣では昨季、田口麗斗が抑えに回ったことで、リリーフ陣の疲労が目立つ場面もあった。その意味ではソフトバンクから加わった嘉弥真新也にも期待がかかる。2017年から6年連続で50試合以上登板したタフネス左腕がどんな化学反応をもたらすかも注目される。

 元々は打ち勝つチームとあって、特に野手の頑張りに期待したいところ。屈辱を経て、反攻のシーズンとできるか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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