ゴミ清掃員としても働く芸人の滝沢秀一(マシンガンズ)が、ゴミを回収していて気が付いた事実、それが「金持ちの家から出るゴミは少ない」ということ。長年にわたりゴミを見続けた滝沢氏だからわかる、ゴミに隠された秘密を教えます! みんなでゴミを少なくして、金持ちになろう!

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バレンタインのシーズンが近づいてきましたね。以前は男性アイドルがチョコをたくさんもらってトラック何台分になった、などと話題になっていましたが、最近はあまり聞かない気がします。今はどうなんでしょう。

出版社ではマンガの編集部に、キャラクター宛てのチョコが届くって言いますね。あれって、その後はどうなってるんでしょうか? 今は「食べ物は送らないで下さい」ってところもあるみたいで、あまり届かないのかもしれませんね。

ちなみにぼくたちマシンガンズは、あまりチョコをもらったことがありません。女性のファンがほとんどいませんでしたし、おじさんになってさらにもらえなくなりました。最近では応援してくれる女性も増えましたが、果たして今年はどうなるでしょうか。

ゴミ清掃を始めた頃は、バレンタインの後にはチョコのゴミがたくさん出るのかなって思ってたんですけど、あんまり見たことがありません。

どんなものでもイベントごとって、ゴミが生まれやすいんです。たとえば5月5日こどもの日。柏餅のゴミはほとんど見ませんが、小さな鯉のぼりはよくゴミに出されています。庭に飾るような大きいものじゃなくて、ビニールとプラスチックできてるようなかわいいやつ。わざわざ取っておくほどでもないし、使い捨てにしちゃうんですかね。

10月のハロウィンのころは、食品ロスを扱う店でハロウィンのデザインがパッケージされたお菓子をよく見ます。普通のお店だとハロウィン時期を外してしまうと、ハロウィンパッケージの商品を売るわけにいかないので、そういう店にまわすみたいです。パッケージ的には売れないのかもしれないけど、中身は問題なく食べられますからね。もちろん、そのまま廃棄されちゃうことも多いみたいです。

12月のクリスマスケーキや、2月の恵方巻きは数年前に大きなニュースになりましたよね。お店には販売ノルマがあるでしょうから大量に仕入れなきゃいけなくて、最終的に売れ残ったものは廃棄してたという。

でも、そういう商売が社会から非難されるようになって、今では予約販売が多くなりました。

フードロスは相変わらず問題になっています。まだ食べられる野菜や果物でも、規格外だからとか使い道がないからって捨てられちゃう。見た目は悪くても絞ったらジュースできたりいろいろ活かせそうなんですけど、少量では効率が悪くてビジネスにならないんです。

賞味期限の近い食品など、売り場に並べられないものはフードバンクが引き取り、福祉施設などへ送られます
賞味期限の近い食品など、売り場に並べられないものはフードバンクが引き取り、福祉施設などへ送られます

ちょっと話は変わっちゃうかもしれないですけど、漁業で狙っていた魚以外が網に入っちゃった場合は値段がほとんどつかなくて、流通ルートもないから捨てられちゃうんだとか。もったいないですよね。でも最近はそういった「未利用魚」をまとめて安く、ネットで消費者に販売する仕組みが出始めたりしていて、期待したいです。

それこそゴミも大量に出るなら資源として回収してビジネスになります。牡蠣の殻は東京だと燃えるゴミとして燃やしちゃってますが、広島あたりは大量に出るので肥料や飼料になったり、水質を浄化するために使ったり、色々と使い道があるみたいですね。

そういえば、バレンタインチョコの件ですが、滝沢はあまりチョコレートが好きじゃありません。それだったらサラミとか、酒のツマミになるほうがうれしい。日持ちもするし。

でも「チョコはいらない」!なんて生意気なことを言うと、みんなから「調子に乗るな!」とか言われて、ネットニュースで叩かれちゃうんですかね。(お見送り芸人)しんいちみたいな扱いになっちゃったらヤダな(笑)。そもそも誰からももらえないかもしれませんから、いただけるだけで感謝したいと思います!

※ごみの捨て方のルールは自治体によって異なります。お住まいの地域のルールをご確認ください。

イラスト/北村ヂン

【画像】賞味期限の近い食品はどこへ?

イベントがあるとゴミは多くなります