昨年1月、鳥取県の海岸で重さ100キロを超えるダイオウイカが打ち上げられた。ちぎれた腕の部分を含めると、体長は約8メートル。近年、石川県富山県などの日本海側ではダイオウイカの目撃談が相次いでいるが、この大きさのものは珍しいとして、地元メディアで取り上げられた。

 だが、世界にはイカ以上に、とんでもない大きさのタコが存在するという。それがバハマ諸島近海に生息するオクトパス・ギガンテウスだ。海洋性UMAに詳しい研究家の解説を聞こう。

「オクトパス・ギガンテウスは別名『ルカス』と呼ばれる大ダコで、体長は20メートルから30メートル。大きいものでは60メートル超えの化け物もいて、腕の長さだけでも20メートル以上あるとされています。ルスカは普段、バハマ諸島近海のブルーホールという、石灰岩でできた洞窟の中に身を潜めていて、船などが近づくと海面に腕だけを出して自分の方に引き寄せ、船を破壊する。それはもう、恐ろしい巨大ダコなんです」

 バハマには古くから伝わる怪物であり、体の半分がタコ、半分サメだという説もあるが、残念ながら生きている姿での目撃情報は確認されていない。

「1886年にアメリカ・フロリダ州の海岸で、謎の生物の死骸が打ち上げられました。鑑定したイエール大学の博士の分析により、おそらく全長25メートルを超える巨大タコだろうとされた。これが『ルカス』である可能性が高いとして、オクトパス・ギガンテウスと名付けられたのです」(前出・海洋性UMA研究家)

 オクトパス・ギガンテウスと思われる巨大ダコは、2003年6月にもチリの首都サンティアゴにあるプエルト・モント近郊の海岸で発見された。CNNをはじめ、地元の主要メディアで大々的に放送されたのだが、

「この生物の死骸は体長約12メートルで、全身がゼラチン状の物質でできていました。検証にあたった米スミソニアン協会の専門家らは、ダイオウイカ、あるいはマッコウクジラの脂肪層の可能性を指摘しましたが、正確にはわかりませんでした。ただ、バハマ近海では漁師やダイバーでさえ見たことがないような生物の死骸の目撃報告が、あとを絶ちません。タコはイカよりも生態系が明らかになっていない点が多いため、この海域の深海に巨大ダコが生息している可能性は十分考えられます」(前出・海洋性UMA研究家)

 オクトパス・ギガンテウスがその全貌を現す時は、いつやって来るか。

ジョン・ドゥ

アサ芸プラス