桜が咲く時期といえば入学・卒業シーズンのイメージが強いかもしれませんが、ソメイヨシノより早く開花する早咲き桜であれば、少し早めのお花見を楽しめます。そんな早咲き桜のひとつが、静岡県河津町の名産である河津桜です。

美しく咲き誇る桜をひと足先に目にできれば、なんだか得をした気分になれそうですよね。ソメイヨシノに比べて開花が早い河津桜は、開花情報をしっかりチェックして見頃を逃さないようにしたいものです。

この記事では、河津桜の開花時期や見頃、人気イベント「河津桜まつり」の開催期間・アクセス・おすすめスポットなどを紹介します。春を待ち遠しく感じている方は、ぜひ参考にしてください。


河津桜の開花時期や見頃はいつ?早春のお花見を楽しもう

河津桜は、2月上旬から開花しはじめる早咲きの桜です。静岡県河津町の名産で、早春のお花見を楽しめます。静岡県における「ソメイヨシノ」開花の平年日が3月24日(※1)であることからも、河津桜の開花時期がずいぶん早いことがわかりますね。

河津桜は例年、2月上旬~3月上旬ごろに見頃を迎えます。5~6分咲き以上になると、見ごたえある河津桜を楽しめます。満開の期間は約1週間~10日です。

河津桜の見頃にあわせて観賞したい場合は、開花情報をこまめにチェックしておきましょう。公式サイトでは、ライブカメラで現地の状況も確認できます。

見頃の河津桜を満喫できるよう、お出かけ前は河津川沿桜並木の天気も、ぜひ忘れずにチェックしてください。

河津桜まつり公式サイト:河津桜開花情報(ライブカメラ)


静岡県河津町の名産・河津桜はどんな桜?歴史や特徴を解説

河津桜1955年伊豆半島の南東に位置する静岡県河津町で飯田勝美氏(故人)によって発見されました。1966年から開花が確認され、1月下旬ごろから約1か月にわたって花が咲き続けたとされます。河津町田中にある飯田氏宅の庭に植えられている原木は、2024年時点で樹齢約70年を数えます。

原木が河津町にあることにちなみ、1974年にカワヅザクラ(河津桜)と命名されました。1975年には、河津町の町の木に指定されています。

桜の普及には、1968年ごろから桜を増殖した勝又光也氏が大きく貢献しました。現在では河津町だけに留まらず、全国各地で河津桜を目にすることができます。

カワヅザクラ(河津桜)は、沖縄など暖かい地方に咲くカンヒザクラ系(ヒカンザクラ系)と、日本の野生種である早咲きオオシマザクラ系との自然交配種であると考えられています。

伊豆の温暖な気候と早咲きの特色により、河津桜は開花から約1か月かけて満開を迎えます。ソメイヨシノと比較すると、大きく濃いピンク色の花を咲かせること、1か月近い開花期間を有することが河津桜の特徴といえます。開花の様子を長めに楽しめるのは嬉しいですね。


人気イベント「河津桜まつり」の開催期間やアクセスを紹介!

河津桜まつりは、河津桜の見頃にあわせて河津町で開催される人気イベントです。まつりの概要や開催期間、アクセスを紹介します。

河津桜まつりとは
2024年で第34回目の開催となる河津桜まつり。早春の春を告げる河津桜が町中をピンクに染めあげ、毎年約100万人の観光客で賑わいます。河津川沿いに約850本、全体で約8,000本もの桜が咲き誇る様子は必見です。

河津桜まつりの期間中は露店が立ち並び、さまざまなイベントも開催されます。ロマンティックな雰囲気を楽しめる「夜桜ライトアップ」は、デートにもぴったりです。

■開催期間
2024年2月1日(木)~29日(木)
桜ライトアップ時間:午後6時〜9時

■アクセス
【車】
新東名長泉沼津IC/東名沼津ICから河津町まで
東名沼津ICー国道136号ー伊豆中央道(有料)ー修善寺道路(有料)ー国道414号線経由で約80km(約1時間20分)

・東名厚木ICから河津町まで
東名厚木IC-真鶴道路(有料)ー熱海ビーチライン(有料)ー国道135号線経由で約113km(約2時間30分)

【電車】
東京駅から河津駅まで直通の特急踊り子号(約2時間40分)
新幹線在来線熱海駅で乗り換え、JR伊東線乗り場から伊豆急下田行きに乗車

河津桜まつり公式サイト:アクセスパンフレット(PDF)


見頃の河津桜を堪能するならココ!河津町のおすすめスポット3選

せっかく河津桜を観賞するのであれば、発祥の地で見頃の桜を堪能したいですよね。ここでは、河津桜の魅力を存分に楽しめる河津町の名所を3か所ピックアップして紹介します。ぜひ、河津桜まつりの開催時期にあわせてお出かけください。

■おすすめスポット1:河津川沿いの桜並木と菜の花ロード
河津川沿いに約4キロ続く桜並木では、約850本の河津桜を楽しめます。遊歩道をのんびり散策してみてください。

桜並木の中間、笹原公園近くに位置する「菜の花ロード」も、人気のビュースポットのひとつ。頭上を覆う河津桜のピンクと足元を彩る菜の花のイエローのコントラストが織りなす、フォトジェニックな景色が魅力です。

まつり期間中には、地元の名産グルメやお土産品といった多くの出店もあります。

■おすすめスポット2:河津桜のライトアップ
河津桜まつりの期間中は、連日午後6時〜9時まで桜並木がライトアップされます。「河津駅前の館橋より下流」と「踊り子温泉会館裏」の2か所がライトアップ会場です。

エリア内には、「音蔵の桜」「涅槃の桜」などと名付けられた6本の桜の名木があります。ライトアップされた大きな名木からは風格が醸し出され、昼間とはまた違った美しさを楽しめます。

■おすすめスポット3:桜のトンネル
河津川に架かる8つの橋のうち、かわづいでゆ橋から豊泉橋までの区間には、河津桜がトンネルのように咲き誇ります。この桜のトンネルも、桜並木や菜の花ロードと並ぶ人気スポットのひとつです。

付近には豊富な流量で知られる峰温泉の「豊泉の足湯処」があり、散策の疲れをゆっくり癒やせます。


河津桜の見頃は早め!開花情報や天気にあわせて観賞しよう

早咲きの河津桜は、例年2月上旬~3月上旬ごろに見頃を迎えます。ひと足早いお花見で、春の訪れを実感できるでしょう。

見頃を逃さないよう、開花情報や河津川沿桜並木の天気をこまめにチェックしておくことがおすすめです。また、寒い時期のお花見となるので、防寒対策も忘れないようにしましょう。

河津桜の原木がある河津町では、2024年2月1日(木)~29日(木)まで河津桜まつりが開催されます。ぜひ、見頃を狙ってお出かけしてみてくださいね。

※1:気象庁:2024年のさくらの開花状況

早咲き「河津桜」の見頃は? 河津桜まつりのおすすめスポットやアクセスも紹介