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 「芸は身を助ける」とは昔からよく言うが、行方不明でその安否を捜索されていたシベリアン・ハスキーがその歌声(吠え声)によって無事に確保されたとのニュースが届いた。

 長い冒険の果て、外見も変わってしまったハスキーだが、この犬には特技があった。ある歌が大好きで、それを聞かせると得意げに歌いだすのだという。

【画像】 冒険の旅に出てしまったハスキー犬

Missing singing dog recovered by Israel Police

 犬がついつい好奇心と冒険心にかられて飼い主のもとを離れてしまう事件はよくあることだ。

 心配した飼い主は写真と共に、年齢性別、毛並みや犬種、犬相などの情報を加えた「迷子犬」のポスターを張ったり、SNSで呼びかける。また動物保護局や警察などに通報する。

 見つかればめでたしめでたしとなるのだが、情報が十分に伝わっていない場合、似たような犬が見つかった場合は、マイクロチップを照合し飼い主に連絡が入る。

だが今回の事案は一味違った。

迷子犬が発見されるも、身元不明

 イスラエル南部の砂漠地方ネゲヴの街で、警官らがパトロールをしていたところ、若者たちが1匹の犬を見守っている場面に出会った。その犬はとぼとぼと通りを歩いていたという。

 犬は少々薄汚れていて、衰弱しているようにも見えた。若者たちは心配になってこの犬の様子を見ていたそうだ。

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image credit:YouTube

 その時、警官の一人があることを思い出した。ある男性が、犬が行方不明になったので探してほしいと署に届け出ていたのだ。

 そこで警官らはこの犬を一旦署に連れていくことにした。犬の世話をしながら、捜索願いを出していたベエルシェバに住む男性に電話をかけた。

犬にある曲を聴かせると...

 警官が男性に、犬を保護したので行方不明の犬なのかどうか確かめるよう署にくるように伝えたところ、今すぐに自分の犬かどうかわかる方法があるという。

 男性は「イスラエルで人気のドラマのテーマソング『Shemesh』の曲を聞かせて歌いだせば間違いなくうちの子だ。」と語った。さらにもう一曲、アニメの『Arthur』のテーマソングでも歌いだすという。

[もっと知りたい!→]少年の吹くハーモニカに合わせて歌ってくれる付き合いの良いハスキー犬

 そこで警官は件の曲をハスキーに聞かせてみた。

 すると…?

 歌った!ハスキーが歌いだしたのだ!正確にはハスキー特有の遠吠えにも似た鳴き声なのだけど、歌に合わせている。

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image credit:YouTube

大好きな歌を歌ったことで飼い主と再会

 試しに警官は指定されたものと違う曲を何曲かかけてみたが、ハスキーはまったく反応を示さなかったという。

 なんでもこちらのハスキーはとにかくこちらのテーマソングが大好きで必ず遠吠えソングを歌う癖があったそうだ。

 「間違いない、うちの子だ」これを聞いて飼い主の男性はすぐに署に向かい、ハスキーと無事再会を果たすことができた。

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 まさに芸が身を助けた瞬間だったのかもしれない。

 マイクロチップを入れるのはもちろんのことだが、もしも愛するペットに万が一のことがあったとき、すぐにその身元が確認できるよう、何か他のペットができないような芸当を教えておくといいのかもしれない。

References: Sunnyskyz/Lost At e minor/など / written by kokarimushi / edited by parumo

2018年05月10日の記事を編集して再掲載してお届けします。

 
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行方不明だったハスキー犬、得意な歌を歌った(吠えた)ことで飼い主が判明