●中華街の『中国料理 鳳林』にある裏メニュー。デカ盛りカツカレーを食べてきた！
横浜中華街といえば、食べ放題のお店とか、肉まんや揚げ餃子などの食べ歩きフードで満腹になれる街ですが、デカ盛り料理、しかもメニューに載ってない裏メニューがあると聞き、期待度高めで向かったのは『中国料理 鳳林』。天長門をくぐってすぐの場所、みなとみらい線の元町・中華街から徒歩5分ぐらいの場所にあります。
中華街のカレーといえば、その店の顔となるスープが味のベースになっていたり、オイスターソースや麻辣醤、花椒（フォアジャオ）が辛さの要だったりとオリジナリティ豊かなのが一時期話題になっていたことも。『中国料理 鳳林』のカレーはどんなカレーなのか、中華寄りなのかアジア寄りなのか、それとも王道日本のカレーなのか。どんなカレーが出てくるのかも楽しみです。
店に入り席につき、メニューを確認。ですが、やっぱりカツカレーは載っていません。なので注文をとりにきてくれたお店の人に「カツカレーの大盛りがあるって聞いたんですが？」と聞くと、にっこりと「小中大があって、いずれも1045円になります」と教えてもらえました。
サイズを聞くと、小はゴハン400g、中は600g、大は800gで、ルーは大体200g。「カツの重さは測ったことがないからわからないです」。とのこと。大の場合、ルー200gでライス800gなら、カツ込みで推定1.2kgぐらい？ そして、多くの人が大を注文していくとのこと。もちろん今回は、カツカレーの「大」を注文。ワクワクしながら出来上がるのを待ちます。
皿ギリギリまでルーたっぷり！ 「カツカレー（大）」1374g
待つこと数分。目の前にやってきたのは、でっかいお皿に盛られたカツカレー。早速計測です。直径31cmのお皿に盛られたカレーは1374g（器の重さを除く）。サラダや福神漬け、デザートをプラスしたら、おそらくトータル1．5kgになると思われます。
お皿のギリギリまで盛られたルー量は、「本当に200g？」と疑問に思うほどなみなみです。800gのご飯とカツに合うよう、ボリュームアップしているんじゃないかと思われます。これで1045円はかなり良心的！
「ベースは鶏ガラ、黒コショウベースのカレールーですね」と話すのは、店主の李 清勇さん。実は李さん、洋食店で働いていた経験があり、その時の作り方を活かしたカレーを作っています。スープのベースは、中華料理でも使っている鶏ガラだけれど、それ以外は洋食店のレシピを活かしているとのこと。なのでいかにも中華風とかアジア風とかじゃない、コショウがしっかり効いた、スパイシーな欧風テイストカレーです。
「元々、まかないで食べていたんですが、それを見たサラリーマンのお客様が、食べたいって注文してくれたのがきっかけですね。だからメニューには載ってないんですよ。ただ、うちは毎日食べにくる常連さんも多いので、日によっては『アジフライ定食』を出したりすることもあります」。
ちなみに「カツカレー」は1日20食限定（なくなり次第終了）なのですが、ランチタイムならおそらく大丈夫とのこと。また、SNS向けに撮影だけして大量に残すなど、悪質な場合はペナルティが発生します。「日によって出る数は違うので、早い日はランチタイムで終了する場合もありますね」。そして、1人1品以上頼めばシェアOK。なので、数人で行って、中華料理と一緒に注文して色々味わう、というのもおすすめです。
そしてお約束の質問。味変は、出来ますか？「卓上にあるラー油をかけてもいいし、麻婆豆腐を追加注文するのもおすすめですね。豆腐の柔らかさがマッチして、はまりますよ」。カレーに麻婆豆腐！ 確かに合いそうだけれどやったことない！ でも両方ともご飯に合うから間違いない。中華料理店だからこそできる味変かもしれません。
食べてみると、最初は欧風カレーの深みを感じる美味しさ。だけれど食べ続けると、コショウがビリビリ舌に積み重なり、段々辛さが強く感じられます。そして、卓上の特製ラー油をかけると一気に中華感アップ！ 不思議なことに、辛さよりも旨みが強く感じられる効果に。なので途中からラー油入れるのは大正解。さらに途中のサラダ、福神漬けがいいお口直しになって、モリモリ食べ進めることができます。
1374gもなければ、麻婆豆腐も追加で頼んで、マリアージュ？ コラボを楽しみたいですが、麻婆豆腐を頼んだらおそらく2kg前後になることを考えると、さすがに手が出せない。次回誰か連れてこないと無理～。
そして完食のアドバイスを聞くと「お腹を空かせてくれば大丈夫！」と笑顔で語る李さん。完食者が多いので、そこまでデカ盛りになっている、というイメージはないそうです。
ちなみに通常の中華料理で人気メニューは、「車エビの甘辛炒め」（2540円）や「フカヒレ姿煮チャーハン」（2750円）、「陳麻婆豆腐」（1980円）など。「フカヒレ姿煮チャーハン」は、ズワイガニとタラバのブレンドにフカヒレ入りという豪華メンバーなのに3000円以下なのが驚きです。「フカヒレはちょっと欠けているものを使ったりしているので、その分この金額でもボリュームタップリで出せるんですよ」とのこと。
そしてそして、もし8名以上の団体で予約していく場合は、中華街でお祭りなどの時に見る、中国獅子舞のサービスも！「追加料金なしで獅子舞のサービスがあるのもウチぐらいかもしれないですね。混雑時は難しいかもしれないので、予約時に確認してください」とのこと。
まとめ
ということで結論。中華街の裏メニュー“デカ盛りカツカレー”は、中華というより欧風だけれど、ラー油や麻婆豆腐との相性もいいカツカレー。そして辛くても最後に杏仁豆腐があるからリセット可能！ 次回は3～4人で来て、人気メニューとカツカレーで注文するか、親戚一同集めて中国獅子舞も楽しむか。それとも一人でふらっと来て、アジフライなどさらに裏メニューを楽しむか。様々な楽しみ方ができるお店でした。
（取材・文◎いしざわりかこ）
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