ロート製薬株式会社(本社:大阪市、社長:杉本雅史)が、「子どもの花粉症」に関するアンケート調査を実施したところ、子ども(0歳~16歳)を持つ親の約4割が、自分の子どもは「花粉症と診断された」または「花粉症だと思う」と答え、当社が2014年に実施した同様の調査と比較すると約10ポイントほど増えていることがわかりました。小学生の子どもに絞ると、その割合は約半数(47.4%)となり、発症年齢は平均5.8歳でした。また、およそ4人に1人が目のかゆみなどによって「授業など勉強に集中できない」と答えている一方で、約3割の親は「子どもの花粉症対策をしていない」ことも明らかになりました。

■調査サマリー

■PART1:子どもの花粉症

  • 0歳~16歳の子どもの花粉症実感、10年前32.7%→現在42.6%に増加

  • 小学生の47.4%が「花粉症と診断」or「花粉症だと思う」、発症年齢は平均5.8歳

  • 症状1位「鼻水」、2位「目のかゆみ」、32.1%が「とても辛い」

  • 花粉症によって53.9%が「勉強に集中できない」など生活に影響がある

■PART2:花粉症の親子間ギャップ

  • 花粉症の子を持つ親の30.9%が把握していなかった「症状」がある

  • 花粉症の子を持つ親の51.8%が把握していなかった「日常生活への影響」がある

■PART3:子どもの花粉症対策

  • 親自身が小学生だった頃と比較して、88.3%が「今の子の方が花粉症が多い」

  • 親の73.9%が「子どもの花粉症は大人より深刻」

  • 一方で28.2%の親が子どもの花粉症対策をしていない

  • している対策1位は「マスク」、“目のかゆみ”対策は優先度低い

■PART4:子どもの花粉症の“目のかゆみ”

  • 目のかゆみによって「勉強に集中できない」「外で遊びを楽しめない」

  • 親の44.2%が把握していなかった「“目のかゆみによる”日常生活への影響」がある

■PART5:医師・大久保公裕先生の解説

  • 子どもの花粉症が増えている理由は「生活環境の変化」と「親の花粉症体質」

  • 子どもの花粉症に気づくポイントは「目のかゆみ」

【調査概要】 調査対象:0歳~16歳の子どもを持つ親7,131

調査方法:インターネット調査

調査機関:自社調査

調査期間:2024年1月24日(水)~1月25日(木)

※調査結果の数値は小数点以下を適宜四捨五入して表示しているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合があります。
※調査結果をご紹介いただく際は、「ロート製薬アルガード調べ」と注釈をご記載ください。

■PART1:子どもの花粉症

0歳~16歳の子どもを持つ親に調査したところ、42.6%が、自分の子どもが「花粉症と診断された」または「花粉症だと思う」と回答しました。当社では2014年12月にも同様の調査を実施しており、その時の花粉症の子どもの割合は32.7%でした。2014年と現在では、花粉症を実感する子どもの割合は9.9ポイント増加しています。

対象を小学生に絞るとおよそ半数にあたる47.4%が花粉症を実感しているという結果になりました。また発症した年齢は平均5.8歳で、小学校にあがる前から花粉症を発症しているケースも多いようです。

花粉症の小学生にどんな症状があるか聞いてみたところ、1位は「鼻水」85.5%で、2位は「目のかゆみ」67.1%でした。花粉症がどのくらい辛いかについては、「我慢できないほど辛い」4.5%、「我慢はできるがとても辛い」27.6%、合わせて32.1%が「とても辛い」と回答しました。また、花粉症によって日常生活にどんな影響があるかについては、1位「授業など勉強に集中できない」24.9%、2位「夜眠れない」19.1%、3位「外で遊びを楽しめない」17.4%という結果になりました。全体の過半数の53.9%が日常生活に何らかの影響があり、小学生の花粉症症状に伴う深刻な状況が浮き彫りになりました。

■PART2:花粉症の親子間ギャップ

このアンケート調査を通して、花粉症の子どもが感じている症状のうち把握していない症状があった親は30.9%でした。また、花粉症の子どもが感じている「日常生活への影響」のうち把握していないものがあった親は51.8%にのぼりました。一緒に暮らしていても、子どもが「鼻水」や「目のかゆみ」を感じていること、また実は花粉症のせいで勉強や遊びに全力投球できなかったり、夜によく眠れていないことに親が気づいていない現象が発生しているようです。

■PART3:子どもの花粉症対策

親自身が小学生だった頃と比較して「今の子の方が花粉症が多い」と回答した人は88.3%にのぼりました。また 73.9%の人が、大人より子どもの花粉症の方が深刻だと感じており、その理由は「子どもの方が花粉症の症状を感じる年数が長いから」57.1%、「子どもの方が勉強や運動、人間関係など、その後の人生に影響する機会が多いから」37.1%というものでした。増加傾向にあり、なおかつ子どものその後の長い人生のQOLを下げる花粉症には、早急な対策が必要な現状が見えてきます。

そんな中、実際に子どもの花粉症対策をとっている親は71.8%で、28.2%の親は対策をしていないことがわかりました。

花粉症対策をしている親がしていることの1位は「マスクの着用」60.9%、2位は「病院で処方された飲み薬の使用」55.4%でした。一方で花粉症の小学生が感じる症状の2位だった「目のかゆみ」へのピンポイントな対策はやや優先度が低いようで、「病院で処方された目薬の使用」35.5%が4位、「メガネの使用」22.6%が6位、「市販の目薬の使用」に至っては9.6%で選択肢の中で最下位でした。

■PART4:子どもの花粉症の“目のかゆみ”

花粉症を実感する小学生が感じる症状の2位だった「目のかゆみ」フォーカスしてみると、“目のかゆみ”によって日常生活に何らかの影響がある小学生は53.9%にのぼり、具体的には1位「授業など勉強に集中できない」25.6%、2位「外で遊びを楽しめない」23%でした。また子どもの“目のかゆみ”による日常生活への影響のうち把握していないものがあった親は44.2%でした。花粉症の症状のなかでも、“目のかゆみ”は小学生の本分である勉強や遊びに深刻な影響を与えていること、また意外にそれに親が気付いてないケースがあることがわかりました。

■PART5:医師・大久保公裕先生の解説

今回の調査で、子どもの花粉症がこの10年で32.7%から42.6%に増えたという結果が出ました。その原因として、ひとつは子どもの生活環境の変化が挙げられます。今の子どもたちは外で遊ぶことが減り、細菌に触れる機会が少なくなっていることによって免疫が変化し、本来は害がない花粉に免疫反応を起こしていると考えられますいます。外でいつも花粉にさらされている子より、室内にいることが多い子が外に出て急激に花粉に曝露されると、花粉症を発症しやすいです。もうひとつは、今の子どもの親世代の花粉症発症率が高いことです。親子で体質が似ることによって花粉にアレルギー反応を示す子どもが増えていると考えられます。
 また今回の調査では、30.9%の親が、子どもが感じている花粉症の症状のうち把握していないものがありました。子どものうちは風邪をひく回数が多く、そして風邪は鼻水やくしゃみなど花粉症と症状が似ているために、見分けがつきにくい可能性があります。風邪と花粉症を見分けるポイントは「目のかゆみ」です。子どもは大人よりも粘膜が過敏で目をよく擦りますが、目を頻繁に擦っていたら花粉症かもしれないと注意しましょう。
 子どもは通学や体育の授業などで外にいる機会が多く、花粉症の症状を感じやすい環境にいます。それによって黒板が見えない、授業に集中できないなど、学校生活に多大な影響があります。子どもの花粉症の症状に気づいて、早めに対策をしてあげることが大切だと思います。

大久保 公裕

日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学分野教授

日本医科大学医学部耳鼻咽喉科教授

1978年駒場東邦高等学校卒業。1984年、日本医科大学卒業。1988年、同大学院卒業。1989年より米国国立衛生研究所NIHアレルギー疾患部門へ留学し、1991年帰国。1993年、日本医科大学耳鼻咽喉科講師、医局長、准教授を経て、2010年より現職。日本アレルギー協会理事、日本耳鼻咽喉科代議員、日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会理事、奥田記念花粉症学等学術顕彰財団理事長、NPO花粉症鼻副鼻腔炎治療推進会理事長

専門領域:鼻科学、アレルギー学、鼻科手術

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