小学校の頃から絵を描くことが好きな紫咲甘藍(@hitsuji_kanran)さんは、X(旧Twitter) を中心に漫画を公開している。2024年1月には短編ホラー「怪逅」を投稿。女子生徒から3つの怖い話が語られ、どれもとんでもない妖怪の登場と想定外な展開にゾッとしてしまう。本作が誕生した理由や裏話などについて、紫咲甘藍(@hitsuji_kanran)さんにインタビューした。

【漫画】本編を読む<不気味な妖怪の正体とは…!?>

――本作はどのように誕生しましたか?

この漫画は、とにかく自分の好きなようにホラー漫画を描こう!ってところから始まりました。心霊スポットに行くとか降霊術をするとかではなく、ごく普通の生活を送るなかで出合ってしまう「身近な恐怖」が好きなホラーテーマの1つだったので、せっかくなら読んでくれた読者が「もしかしたら自分の周りにもいるかもしれない…」って思ってもらえるような雰囲気や世界観を出そう!と思って制作しました。

――本作には3つの怪談話が登場しますが、紫咲甘藍さんがお気に入りの話はどれですか?

どのお話も自分の「好き」をめちゃんこ詰め込んだお話なので、お気に入りを1つに絞るのは難しいです…。3つのお話ひっくるめたこの漫画まるまる1作が、お気に入りです!

――「箱」の怪談話では持ち主の身体にも箱の中身が入ったようですが、そのあとはどうなってしまうのでしょうか?

おそらく〝箱の中身〟はまた箱の中に戻っていると思います。あれは家に憑く類のものなので、きっと今もあの家に居座り続けていると思います。中身に入られた人たちがどうなったかはわかりませんが。

――紫咲甘藍さん自身、怖い体験をされたことはありますか?

私自身は霊感が全くないので、残念ながら体験したことはないです。私が実際に聞いた怖い話だと、通っていた高校がわりとそういう噂のある学校で「夜の見回り中に調理室のドアがひとりでに開いた」とか「放課後の補習中に、その場にいた生徒じゃない誰かの『…先生』って呼ぶ声が聞こえた」とかを体験した先生たちの話がありました。そんな体験してみたかった…。

――最後に、読者の方々にメッセージをお願いします。

私の漫画を読んでくれた方、知ってくれた方〝人ではないナニカ〟って以外と身近にいるもので、たとえば古いトンネルの先とか、たとえば昔よく遊んでいた公園とか、たとえば…これを読んでるあなたの隣とか…そんな風に思っていただけたらうれしいです。またどこかで漫画や名前をお見かけしましたら、よろしくお願いします!

本作ではこの世には存在しない妖怪が続々登場し、息を吞むほどの怖さだ。どれも身近に起こりそうなストーリーばかりで、続きが気になってしまう。pixivなどではほかの作品も投稿されているので、興味があればぜひ読んでみて!

取材協力:紫咲甘藍(@hitsuji_kanran)

玄関のドアを開けると、そこにいたのは…!?/画像提供:紫咲甘藍