●お手軽なのに絶品すぎると噂のお取り寄せの逸品「牡蠣のカンカン焼き」とは? 実際にお取り寄せして味わってみた。

 冬に旬を迎える牡蠣(真牡蠣)。特に12月~2月の牡蠣はおいしいのだとか。旬の牡蠣を堪能したいところですが、外は寒いし、平日の仕事で疲れは溜まっているしで、わざわざ出かけるのは億劫……。こんな時こそ、お取り寄せの出番です。

 せっかくなら、おいしいだけじゃなく珍しいものがないかと探したところ、「牡蠣のカンカン焼き」なるものを発見。早速取り寄せてみました。

牡蠣のカンカン焼きとは?

牡蠣のカンカン焼き「桃こまち」20個 軍手 ナイフ付 4900円(送料込み)
牡蠣のカンカン焼き「桃こまち」20個 軍手 ナイフ付 4900円(送料込み)

 届いたのがこちら。冷蔵の牡蠣20個が入った大きめの缶箱と、軍手とナイフがセットになっています。「牡蠣のカンカン焼き」の正体は、牡蠣を缶ごと直火にかけて蒸し焼きにする漁師飯のことでした。いろいろな会社が出していて「缶かん焼き」「ガンガン焼き」などと呼ばれています。筆者は三重県にある『まるか水産』の商品をお取り寄せしました。

 牡蠣は広島県宮城県をはじめ全国各地で生産されており、その地によって特徴がありますよね。30歳まで長崎県福岡県で暮らした筆者は、牡蠣といえば長崎県佐世保産の小ぶりだけど身が殻いっぱいに詰まった九十九島かきを一番に想像します。

 今回は、初めて知った「桃こまち」という牡蠣を選びました。三重県鳥羽市の伊勢湾の入り口に位置する答志島(とうしじま)の海域で育てられた真牡蠣です。黒潮と木曽三川からの栄養たっぷりの海流が交わることで、良質な海の幸が水揚げされるのだとか。大きくて立派な牡蠣にテンションが上がります。

簡単すぎるカンカン焼きの方法

 牡蠣が入った缶ごと直火にかけます。缶の中にコップ半分ほどの水を入れ、蓋を閉め、そのままコンロで中火~強火で約10分待ちましょう。水を入れる際に少量のお酒や醤油を加えると、磯臭さが消えて風味がより一層良くなるそうです。

 室内のキッチンで作ってもよいのですが、せっかくなら牡蠣小屋気分を味わおうと外にセッティングしました。このアウトドア感がまた良いですね。ただただ缶ごと火にかけただけなのに、特別な時間を過ごしているような気分になって心が躍ります。

[食楽web]
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 しばらくすると、磯の良い香りと共に激しく蒸気が吹き出し、蓋が浮き上がりました。結構な勢いなので心配になりますが、そのまま時間まで待ちます。10分経ったら火を止め、蓋をあけましょう。缶はかなり熱くなっているので、お気をつけください。付属の軍手をはめても熱いので、追加でふきんなどを用意した方が良さそうです。

 牡蠣の殻が開き始めているのを確認できたら出来上がり。慎重派の筆者は念の為ここからさらに1分ほど加熱しました。10分以上磯の良い香りをずっと嗅がされて、食べたい気持ちはこの上なく盛り上がっています。さあ、いただきましょう!

ふっくらプリプリの牡蠣がお目見え

 付属のナイフで殻を外すと、プリっとした牡蠣が出てきました。身はふっくら柔らかく、牡蠣の風味が濃厚! 缶の中に閉じ込められた状態で牡蠣自体に含まれる水分で蒸され、旨みや風味がどこにも逃げていないので、驚くほどに牡蠣の味わいが強いですね。

 牡蠣のえぐみや渋みは一切感じない、旨み溢れる上質な牡蠣です。酒飲みの知人は、牡蠣の蒸し汁たっぷりの殻に直接日本酒や白ワインを注ぎ、牡蠣の身ごとすすって……と、それはもう幸せそうな顔で唸っていました。

 筆者が注文した時期(1月中旬まで)は少し身が小さいそうで、2~4月に注文すれば、もっと身が大きい牡蠣が送られてくるようです。

調査結果

 おいしい牡蠣を外でワイルドに焼き、気の合う仲間とお気に入りのお酒片手にわいわい食べる。なんと幸せな時間でしょう。必要な道具が全て一緒に送られてくるのも楽でよかったです。カンカン焼きは牡蠣以外にもハマグリあわび、ひおうぎ貝などもあるようで、ぜひいろいろ試してみたいと思いました。

(撮影・文◎佐々木舞)

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