ラ・リーガ第24節が10日に行われ、レアル・ソシエダとオサスナが対戦した。

 ここまで9勝10分4敗の成績で勝ち点「37」を積み上げ、前節終了時点で暫定6位につけるレアル・ソシエダチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位以内を狙うには、これまで勝ち点「1」の獲得で留まっていた試合を「3」に伸ばしたい。現在は公式戦3試合連続でスコアレスドローが続いている中、ホームに12位のオサスナを迎える。

 レアル・ソシエダに所属する久保建英は、6日に行われたコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)準決勝ファーストレグのマジョルカ戦に続き、公式戦2試合連続でスターティングメンバーに名を連ねた。マルティン・スビメンディ、ミケル・メリーノ、アルセン・ザハリャンらも先発に並んでいる。一方、オサスナはダビド・ガルシアアンテ・ブディミルらがスタメンに入った。

 試合は立ち上がりからレアル・ソシエダがボールを保持して攻撃に出る。10分、左サイド高い位置を取ったハビ・ガランが斜めの方向へ繋ぐと、粘ったザハリャンがペナルティエリア左へ侵入し、右足でシュート。カーブのかかった一撃は枠を捉えきれない。15分には右サイドからピッチ中央へ持ち運んだ久保が斜めの方向へボールを送ると、メリーノを経由してボールを受けたハビ・ガランダイレクトでクロスボールを送る。中央へ飛び込んだアンドレ・シルヴァが頭で合わせたが、今度はゴール左へ外れた。

 なかなか均衡を破れない中、レアル・ソシエダは30分に右サイドから崩しにかかる。最終ラインでボールを持ったイゴール・スベルディアが右サイド背後のスペースへ浮き球のスルーパスを送ると、抜け出した久保が右足で折り返す。ファーサイドに飛び込んだザハリャンは相手に寄せられて体制を崩し、左足で放ったシュートは大きく枠を外れた。

 続く38分には敵陣左サイドでA・シルヴァからのパスを受けたハビ・ガランが縦に仕掛けてクロスボールを供給。これがファーサイドへ流れると、待っていたのは久保。左足でのトラップから左足を振り抜いたが、枠を捉えた強烈な一撃はGKセルヒオ・エレーラの横っ飛びセーブに阻まれた。

 後半に入ると均衡が破れる。49分、オサスナは左コーナーキックを獲得すると、ヨン・モンカヨラが右足でインスイングのボールを蹴り込む。これが中央で待っていたブディミルの頭にピタリ。ヘディングシュートでゴールネットを揺らし、オサスナが先手を取った。

 ホームで負けるわけにいかないレアル・ソシエダは直後の51分、左サイド高い位置でメリーノからのスルーパスを受けたザハリャンがマイナスへ折り返すと、飛び込んできた久保がダイレクトで合わせる。左足で狙った一撃はわずかに枠の外へ。

 猛攻を続けるレアル・ソシエダは68分、左サイドを駆け上がったハビ・ガランのクロスボールに、ファーサイドで飛び込んだ久保が合わせるも、シュートに威力はなくGKエレーラにキャッチされる。72分には久保の蹴った右コーナーキックを、ニアサイドでスベルディアが合わせたが、体を捻ってのヘディングシュートはファーサイドへ流れた。

 このまま終盤に差し掛かると、レアル・ソシエダは90分、ゴール前の混戦からボールを拾った久保が、ジョン・アンデル・オラサガスティとのワンツーから左足を振るも、ここもアレハンドロ・カテナにブロックされる。結局。最後までゴールネットを揺らすには至らず、試合はこのままタイムアップを迎えた。

 レアル・ソシエダはこれで公式戦4試合連続の無得点に。ラ・リーガに限定すると4試合ぶりの黒星を喫している。AFCアジアカップカタール2023からチーム復帰してから、これが2試合目となった久保は、フル出場を果たしたものの、チームに久々の得点をもたらすことはできなかった。一方、敵地で貴重な勝ち点「3」を積み上げたオサスナは、ラ・リーガ4試合ぶりの白星を飾った。

 この後、レアル・ソシエダは14日にチャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)でアウェイ開催のパリ・サンジェルマン戦を戦い、18日には次節のラ・リーガでマジョルカの本拠地に乗り込む。一方、オサスナは17日に次節のラ・リーガでカディスをホームに迎える。

【スコア】
レアル・ソシエダ 0-1 オサスナ

【得点者】
0-1 49分 アンテ・ブディミル(オサスナ)

フル出場の久保建英は再三決定機を作ったが… [写真]=Getty Images