ひょっとして画期的装備なのでは……と思って使ってみたらアレ? クルマの正直不要感ある「おせっかい装備」5つ

この記事をまとめると

■クルマにはさまざまな便利機能が追加され続けている

■たまにそんな便利機能のなかにも実際使うと「不便」な機能が存在している

■まだまだ機械の精度がよくないケースや、もはや不要な機能が残っていたりする

便利そうに見えるも「おせっかい!」と感じる装備たち

 サービスやモノ、食事、さらにはサッカーのサポーターがゴミ拾いをして帰る姿まで、世界中から称賛されることの多い「おもてなし」の国、ニッポン。その国で生まれ育っていると、いろいろとお世話を焼いてもらうことが当たり前に感じてしまうものかもしれないですね。

 日本車はもちろん、輸入車にもさまざまなおもてなし装備がついていますが、さすがに日本人としても「ここまではいらないのでは?」と思うような、やややりすぎ感のある装備もあるものです。

 ひとつめは、ジェスチャーコントロール。BMWの3シリーズなどに搭載された機能で、定められた指の動きを車両側が認識し、操作ができるというもの。たとえば、コントロール・ディスプレイに向かって人差し指を右回転させると、オーディオのボリュームがアップ、左に回転させるとダウン。人差し指を前後方向に動かすと、かかってきた電話に出ることができます。ほかにも、音楽をスキップしたり、電話の着信拒否をしたりと、スイッチなどにタッチすることなく操作が可能となっています。

使ってみたらお節介この上ない残念装備5選

 これはルームミラーの付け根あたりに設置された3Dカメラでドライバーの指の動きを読み取っているのですが、自分の好みの機能を割り当てることもできます。学習機能があるので、使い込むほどに自然な操作になっていくとのことなのですが、じつは最初の1時間くらい、指を動かしてもなんの操作も起動させることができなかった人もいます。指の位置や向きが悪いのかなと、何度もやり直しているうちにバカらしくなってきてしまったとか。

 これができるようになったら、確かに便利だし同乗者を驚かせることができるだろうな、というのはわかります。スイッチや画面を指で触れると指紋などがついて汚くなるから、それも防げるだろうなと思います。まぁ、でも、なくてもいいような……?

 ふたつめは、地球環境のためにプラスチックの使用を減らす動きがあるなか、マイボトルなどを使う人も増えていますが、日本ではまだまだペットボトルで飲み物を飲むことが多いですね。とくに車内では、出先でも手軽に買えるし軽いし種類が豊富ということで、ペットボトル飲料は重宝します。でも、運転中に飲む場合には、いちいちキャップを開けるのが面倒だし大変。ということで、過去には軽自動車でも登場し、最近では新型シエンタに装備されている、ペットボトルのキャップを置く小さなトレイ。

使ってみたらお節介この上ない残念装備5選

 たしかにキャップを開けたあと、適当な置き場所がないと手に持ったまま飲むか、そこらへんにポイっと置くといつの間にか無くしてしまったり、落としてしまったりしてけっこうストレスなんですよね。

 でもこのトレイがあれば、キャップを置いたままにできてノンストレス。地味にものすごいおもてなし装備だなと思います。ただ、マイボトル派の人にはあまり響かないかもしれませんね……。

まさに「ありがた迷惑」!

 3つめは、日本車のみならず輸入車でも採用している車種がありますが、シフトを「R」に入れてバックしようとすると、勝手に助手席側のサイドミラーが下を映す角度に動き、地面しか見えなくなってしまう機能。これは白線のある駐車枠に停める際に、通常のサイドミラーの位置だと助手席側の白線を確認するのが難しいから、よく見えるようにしてくれるというもの。

使ってみたらお節介この上ない残念装備5選

 たしかに、障害物がいっさいなく、ほかに駐車しているクルマもいない状況なら、白線だけを見てバック駐車すればいいのですが、そんな条件で駐車できる場所なんて、この狭い日本にほとんどないんですよね。多くの場合は、ブロック塀や柵やポール、花壇や植木鉢、隣りの車両など、さまざまなものと隣り合った駐車枠にバック駐車する状況ではないでしょうか。そうした状況では、白線だけを見ていたら隣りにぶつかりそうになります。横にあるものとの空間がどれくらいなのか、常に把握しながら車庫入れをしたいのに、勝手に地面しか映さなくなるという、まことにおせっかいな機能なのです。

 4つめは、赤信号で停車中に同乗者と会話が弾んで横を向いていたり、景色に見とれていたりすると、急にピンポンと音が鳴って「前方の信号をご確認ください」とアナウンスが流れてくることがあります。これは最近、先進安全運転支援システムなどに採用されている機能で、前走車が走り出したことを音声などでお知らせしてくれるものもあります。日本人はせっかちな人が多いのか、たしかに青信号に変わってからすぐに発進せず、モタモタしてると後ろからビビーッとクラクションを鳴らされることもありますので、教えてくれて助かった、ということもあると思います。

使ってみたらお節介この上ない残念装備5選

 ただ、この機能もまだ完璧ではないので、誤認識が多いところがちょっと厄介。信号が短い区間に連続しているところなどでは、まだ目の前の信号は赤なのに、ひとつ先の信号が青になったからといって「信号をご確認ください」というアナウンスが流れると、ちょっとイラッときてしまうんですね。

 前走車もそうです。赤信号の先の最後尾にいる車両が動き出したからといって、こちらはまだ赤信号にひっかかっていて走り出せないのに、そんなのお構いなしに「前走車をご確認ください」と言われてしまう。ちょっと、おせっかいですね。

 5つめは、自動開閉のバックゲートを持つクルマが増えてきて、手を使わなくても足の動きだけで自動開閉できたり、指で触れるだけで開けることができるようになりました。閉めるときにはあらかじめバックゲート側のスイッチを押しておけば、閉まった後にロックまでしてくれるなど、便利に使えるものですよね。そこでふと気づくのが、キーにあるバックゲートのスイッチ。

使ってみたらお節介この上ない残念装備5選

 これって、いつ使うためにあるのでしょう? 荷物を両手に持っていたらそもそもキーを取り出せないし、自分がクルマの近くにいないときに間違って押してしまって、勝手にバックゲートが開いたら不用心でイヤだし、なくてもいいのでは? という声も聞こえてきますね。

 ということで、便利な機能は日々進化していくものですが、おもてなし大国・ニッポンでもさすがにやりすぎかも? という装備たちでした。

ひょっとして画期的装備なのでは……と思って使ってみたらアレ? クルマの正直不要感ある「おせっかい装備」5つ