汚部屋

金がなく家賃を滞納し、汚部屋の片付けもせず出て行った女性。そこに残されていた遺灰をめぐるトラブルについて、『Kent Online』などイギリスのメディアが伝えている。

 

■退去を命じられた女性

イギリスケント州チャタムのアパートで暮らしていたジェラルディン・グランヴィルさん(67)が家賃を滞納し、2023年12月に強制退去を命じられた。

裁判所の職員もやって来たため、グランヴィルさんは大急ぎで荷物をまとめて退去したが、そのせいで大事な物をいくつも置いてきてしまった。

化粧台の上に置いてあった母親の遺灰も忘れたため取り戻そうとしたが、大家はそれを拒否。「まずは汚い部屋の清掃にかかる費用300ポンド(約5万5,683円)を払ってほしい」とグランヴィルさんに伝えた。

 

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■条件を提示した大家

この件でメディアの取材に応じた大家の男性は、「グランヴィルさんのため、13年も家賃を安くしていたのです。私からは『アパートを良い状態に保つのがあなたの義務ですよ』と伝えてあったはず」とコメント。昨年5月には家賃を値上げしたが、平均的な額を設定したにすぎないと主張した。

その後に、グランヴィルさんが家賃を払わなくなったことから強制的に退去させたのだというが、部屋があまりにもひどい状態だったため、「清掃費用を支払ってほしい」「それが済んだら遺灰を返す」「払わないなら捨てる」と伝えたというのだ。

 

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■支払いと謝罪を要求

大家は「私に直接お金を払うのが嫌なら、慈善団体に寄付してもいい」という条件を提示し、さらに遺灰の取り扱いついては「廃棄する予定は実際にはないのです」と述べた。

ただし、グランヴィルさんの娘にもたびたび失礼な態度をとられて不愉快な思いをしたことを明かし、「(清掃費だけでなく)お嬢さんからの謝罪も求めたい」と怒りをにじませた。

 

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■元住人の娘による主張

現在、グランヴィルさんと暮らしている娘のシャーロットさんも取材に応じ、「母はうつ、不安障害などを抱えているんです。なのに家賃の値上がりで経済的にも苦しくなってしまいました」と説明した。

請求された金については「月割で払うと元大家に伝えました」「母が望むのは祖母の遺灰だけ。なのに大家に脅されて、母はショックを受けています」とも話している。

悪いのは大家か、それともグランヴィルさんか。ふたりのバトルについて知った人たちからは、「部屋を汚し家賃を滞納したグランヴィルさんが悪い」「遺灰を返さない大家は最低」などさまざまな声があがっている。

元住人が汚部屋に置いて行った遺灰を大家が保管 「返却望むなら清掃費を支払って」