反響の大きかった2023年の記事を厳選、ジャンル別にトップ10を発表してきた。今回は該当ジャンルがなかったが実は大人気だった記事を紹介する!(集計期間は2023年1月~10月まで。初公開2023年3月1日 記事は取材時の状況です)
* * *
ゲームセンターで「あとちょっと!」と、ついつい熱くなってしまうクレーンゲーム。子供だけでなく、最近ではキャラグッズを集める「推し活」の場としても人気だという。
今回の担当編集スパムもいつしか熱中していた一人だ。今では新作景品の入荷情報すら集める日々だが、悩ましいのは完全に“ヘタの横好き”化していること。
何か攻略法はないものかと調べていると、クレーンゲームの日本初のプロがいるという情報をキャッチ。達人のレクチャーを受ければ上達するに違いないと、話を聞くことにした。
◆「クレーンゲームの達人」が語るマル秘テクニック
「クレーンゲームをプレイするうえで大切なことは、その台や景品に合った攻め方を見極めるという点です。クレーンゲームの筐体も新しい製品が次々と出て、今では難易度設定が細かく調整できるようになったり、進化を遂げています。だからこそ、プレイヤーも情報をアップデートする必要があるのです」
そう話すのは、「クレーンゲームの達人」として名高い五十嵐直也氏だ。クレーンゲームのプロプレイヤーとして技術を磨きつつ、埼玉県行田市のクレーンゲーム専門のゲームセンター「エブリデイ行田店」の店長を務めている。
◆店側としては難易度を上げざるを得ない状況
「実は’22年3月からクレーンゲームに入れられる景品1点あたりの金額が800円から1000円に上がったこともあり、店側としては難易度を上げざるを得ない状況ではあります。とはいえ、取り方の知識や技術を高めればゲットできる確率を格段にアップさせられるのは間違いありません。
店長の立場からするとお客さんにあまり取られすぎると赤字になりますが……ゲットする喜びを多くの人に味わってもらいたいので、“誰でも確実に上達する”コツをお伝えします」
早速、達人のテクニックを伝授してもらおう。
◆基礎①いい店かどうかはサービス台の有無で判断
五十嵐氏によると、まずは店舗にサービス台があるかどうかがプレイすべき店かを判断する基準だという。
「『狙い目』や『激甘台』というポップでアピールしている台は設定が甘めなことが多いです。ほかにも、たとえば100円で数回プレイできる台だったり、一回10円でプレイできるお菓子が景品の台は、小さいお子さんやファミリー層向けの設定。
これらの台を実際にプレイしてみて、労せずして取れるならユーザーフレンドリーな店といえます」
◆基礎②景品を見るな。ツメを見ろ!
最初はどうしても景品の大きさや形に目が行きがちだが、「まず見るべきポイントが違う」(五十嵐氏)という。
「2本ツメの台なら、アームについているツメの角度を確認してください。筐体を購入する際に数段階の角度のツメがセットになっていて、店舗側は景品の種類などによって自由に付け替えることができるんです。このツメの角度によって景品が獲得できる確率は大きく変わってきます」
実際にはどのようなツメの状態がいいのだろうか。
「基本的にはツメの角度があるほうがいい台といえます。角度があることでアームの力が伝わりやすく、景品に引っかかったり、ぬいぐるみの場合は意図せずともタグにアームを掛ける『タグ掛け』といったラッキーも起こりやすいですよ。何台か見比べてみると違いに気づけるはずです」
まずはツメを凝視せよ!
◆基礎③アームの開き具合をチェック!
プレイ前に優良台かどうかを見極めるポイントは「ツメの角度以外にもある」と、五十嵐氏は続ける。
「これも数台を観察して比較すればわかると思うのですが、2本ツメ、3本ツメの台に共通して、アームが閉じている状態の隙間を見ると、開き具合が違っていると思います。
お金を入れていない状態でツメの隙間が狭いものは、実際にアームを動かしたときに景品を持ち上げたり動かすパワーが伝わりやすく、取りやすい台だといえます」
見極めるべきポイントはあるとはいえ、一度プレイしなければ達人の五十嵐氏でも押し引きは決められない。
「事前に設定の良しあしはある程度推測できるとはいえ、動かしてみるとアームの力が弱いこともあるので、まずは一度プレイして判断することが大切です。そこで手応えアリなら粘ってみましょう」
「エブリデイ行田店」店長・五十嵐直也氏
クレーンゲーム歴20年。日本クレーンゲーム協会から「くれ達検定1級」認定を日本で初めて受けたプロ第1号。店長を務めるエブリデイ行田店には現在約350台のクレーンゲームが設置され、お客さんへのアドバイスも行っている
取材・文 週刊SPA!編集部
コメント