エンドリッキ(写真)など豊富なタレントを要したブラジルだったが、パリへの切符は掴めなかった(C)Getty Images

 現地時間2月11日サッカー男子のパリ五輪南米予選がベネズエラ・カラカスで行われ、ブラジルは0-1でアルゼンチンに敗戦。この結果、予選敗退が決まり、五輪3連覇の夢が潰えた。

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 最終戦で引き分け以上の結果が必要だったブラジル。しかし、この日はアルゼンチンの堅い守備の前に頼みの攻撃陣が苦戦すると、78分にルチアーノ・ゴンドゥに値千金の決勝弾を決められた。

 リオと東京で金メダルを獲得してきたカナリア軍団だが、宿敵との対戦に敗れ、五輪出場権を逸した。この屈辱的な結果には、国内でも批判が殺到。多くのファンやメディアが辛辣な意見を選手たちに寄せている。

 ブラジルで最大級のネットワークを誇るメディア『O Globo』は「このアルゼンチンとの一大決戦には大きな期待が寄せられていたが、若きブラジル代表には物足りなさが残った」と指摘。「勝利という結果のみが必要だったアルゼンチンは全力を尽くしたが、ブラジルは攻撃が単調なままだった」と失望のリポートを記している。

 また、サンパウロに拠点を置く日刊紙『Estado de S. Paulo』は「ブラジルはなんとサッカーで失敗し、恥をかき、アルゼンチンに負けて五輪に出られない」と銘打った記事を発信。「貧弱なサッカーで大会を戦い続けてきたラモン監督の率いるブラジルは、才能豊かな選手たちを揃えたが、一度もファンを魅了することはなく、出場権を懸けた残り1枠を手にする強さを一度も証明できなかった」と糾弾。「最後は引き分けでも良かったが、アルゼンチンを一度も脅かせず、ただただ大きな恥をかいた」と、不満を爆発させた。

 レアル・マドリーへの加入が内定している至宝エンドリッキなど、多くのタレントを要したブラジル。そんな五輪の絶対王者が予選で姿を消すという事実に、“サッカー王国”での波紋は広まっていきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

五輪連覇中だったブラジルがまさかの予選敗退…宿敵アルゼンチン戦での決着に国内メディアは失望の声「大きな恥をかいた」