清水での日本戦敗北から苦戦続きだったアルゼンチン。彼らは最後の最後で快哉を叫んだ。(C)Getty Images

 文字通りの激闘を制した。

 現地時間2月11日サッカー男子のパリ五輪南米予選がベネズエラ・カラカスで行われ、アルゼンチンは1-0でブラジルに勝利。この結果、勝てなければ予選敗退という危機から抜け出し、パリ五輪出場権を手にした。

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 互いに後がない状況での緊張感のある「クラシコ」だった。

 勝たなければ予選敗退だったアルゼンチンは、序盤から激しいプレスと鋭いカウンターで応戦。レアル・マドリー加入が内定している至宝エンドリッキらを擁するタレント軍団ブラジルを抑えると、78分にルチアーノ・ゴンドゥが値千金のゴールをヘディングでゲット。これを最後まで守り切った。

 サッカー王国ブラジルを2004年のアテネ大会以来となる予選敗退に追い込んだアルゼンチン。彼らのドラマチックな勝利には、母国メディアも歓喜に沸いている。

 日々国内外のサッカー情報を発信する全国紙『Ole』は「チャウ、ブラジル(ブラジルよ、さよなら)」とライバルを皮肉るとともに、若き英雄たちの激闘をリポート。「アルゼンチンは、またしても忘れられない出来事を経験。このカラカスでの勝利は歴史に残り、永遠に記憶される。さぁ、マスチェ(マスチェラーノ監督)を祝福し、楽しもう」とエモーショナルにチームを称えている。

「この代表は、常に挑戦し、リスクを冒し、勇敢であったからこそ、ブラジルとの勝たなければいけないクラシコで勝者となったのだ。この若者たちとコーチングスタッフ、そして代表関係者全員が祝福されるべきだ。今大会では多くの危機があったが、すべてがマスチェラーノの夢見ていたよりもうまくいった」

 昨年11月に清水で行った日本との強化試合で2-5と完敗を喫していたアルゼンチン。そこから苦しい戦いが続いていたが、最後の最後で自力で「勝利」をもぎ取った。ブラジルを退けての五輪出場権獲得は、北京五輪以来の金メダル獲得を目指す彼らにとって大きな自信となるに違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

日本に5失点大敗から掴んだ五輪の切符 予選敗退の危機を脱したアルゼンチンに母国紙も歓喜「ブラジルよ、さよなら」