コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、人気4コマ漫画『ほむら先生はたぶんモテない』から、いつもめんどくさがりな愛され教師が見せるずるすぎる優しさに惚れる『ほむら先生の日常』をピックアップ。

【漫画】ひ弱でプライドの欠片もない先生…給料日前の切羽詰まった言動に「生物教師あるある?」と反響

作者のせかねこさんが1月16日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、5000件を超える「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、作者・せかねこさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

■この先生たぶんモテない…そんな“ほむらくん”が見せたキュンとする優しさとは

ほむら先生は、生物を教えてくれる若い先生で生徒からは「ほむらくん」と呼ばれている。なんだかいつもだるそうだし、喋るとき以外はマスクをしているため、表情も分かりづらい。服装もダサく、理不尽なことですぐキレる。“おじいちゃん”みたいなところがある先生だが、ときに優しく憎めない。生徒の蓮見れんはそんなほむらくんが大好きだった。

今日のほむらくんは、校内でギャルに絡まれていた。いつも生物室でコーヒーを飲んでいると話す彼に、うちらも飲みたいから付いていっても良いかと聞くギャル。コーヒーは大人の味だから子どもには早いと断っていた。蓮見さんは、ほむらくんがいつも飲んでいるのはココアで、コーヒーを飲めないことを知っていた。

別の日、蓮見さんはほむらくんが窓辺でたそがれているの発見した。どうやら学校のトリ小屋を眺めているらしい。「アレって1匹くらい減ってもバレないんじゃね?」というほむらくん。蓮見さんは、彼がお給料日前でおなかをすかせ、トリを食べてしまおうと目論んでいることを察してしまった。

ある日、蓮見さんはゴミ捨てに来たが、怖い3年生たちが溜まっていてなかなか行けない。通りかかったほむらくんに生徒指導の梅田先生を呼んでくると良いとアドバイスをもらう。「こういう時はほむらくんが注意してくれるのでは?」と聞くと、そんなことしたら俺が瞬殺されるとプライドの欠片もない様子だった。ほむらくんは仕方ないから行く人をじゃんけんで決めようといきなりじゃんけんを始める。蓮見さんは負け、ほむらくんが勝った。そのときほむらくんがとった意外な行動とは――。

ほむらくんの粋な行動に対し、「最後かっこよ」「最後のくだりとてもすき」と読者が虜に。「ときめいた」「いつもいい男」「推し要素詰まってる」とコメントが見られ、ほむらくんは大人気だ。

■ダサいけど憎めないほむら先生と優等生な蓮見さん…ほっこりする穏やかなラブコメディで読者を楽しませる作者・せかねこさんにインタビュー

――『ほむら先生はたぶんモテない』の創作のきっかけをお教えください。

新しいお話を考えなければというタイミングがあったのですが、考え過ぎてあまり良いものが作れず息抜きで描いたキャラクターがほむら先生でした。描きやすかったのでそのままほむら先生の漫画を描くことにしたのがきっかけだったと思います。

――ほむら先生や蓮見さんへのこだわりやお好きなところをお教えください。

ほむら先生→現実的に考えると当たり前なんですが、創作として「先生✕生徒」がテーマの中で考えると「絶対生徒には恋心を抱かない」というのは少し変わった部分だったのではないかと思います。幸い、その要素を気に入っていただけた方も多く、たくさんの人に愛される作品にしてもらえたので、そこだけは最終巻まで変わらずつき通そうと思いました。

蓮見さん→子どもじみたほむら先生に合わせるために、大人っぽい言動の多い子になってしまったので、時々わがままを言ったり年相応の部分もちゃんと出るように意識して描くことがありました(優等生だけど、周りの子に合わせてスカートは短くしていたりとか)。

――『ほむら先生はたぶんモテない』の中で特にお好きな話がございましたら、理由とともにお教えください。

あまり自分ではこの話が好き!みたいなのはないんですが、皆さんからの反応が良かった話は私の中でも印象的に残ったりします。2巻の「ほむら先生と絆創膏」とか3巻の「ほむら先生とデート」、1巻では描き下ろしのエピソードがすごく人気でした。

――本作の学校生活には共感できることが多いのですが、何か意識していることがございましたら、お教えください。

先生に恋するという点においては全く経験がないのですが、ほむら先生の性格や学校での何気ない出来事には要所要所、私の実体験が入っているからかもしれません。

――今後の目標や展望がございましたら、お教えください。

元から絵や漫画を描いているだけで幸せだったのですが、ほむら先生を通してそれ以上のいろんな経験をさせてもらいました。そのどれもがあまりにも私には身に余る光栄過ぎて、正直これ以上望むものがなくなってしまいました。ほむら先生と同じで、一日先のことを考えるだけでいっぱいいっぱいなので、大きな目標とかは特にないです…。

――読者やフォロワーの皆さんにメッセージをお願いします。

いつも温かく応援してくださりありがとうございます。漫画を描いていると、時々考え過ぎて何が何だか分からなくなるのですが、そんな時は皆さんからいただいた言葉や喜んでいただけたことを思い出すことで、頑張る理由ができます。漫画を描くことでしか恩返しができないのですが、皆さんがたくさんご飯を食べて、寝て、いつまでも健康でいてくれると嬉しいです。

弱そうでだるそうだけど大好きな先生…怖そうな3年生を相手にとった行動とは/(C)せかねこ/KADOKAWA