●朝の通勤途中や夜勤明けの朝、なぜだか急に食べたくなるカレー。新宿界隈で朝から食べられるカレー専門店を4つ食べ比べしてみた!

「朝からガッツリ気合いを入れたい」「朝から身体がスパイスを欲している」……どういうわけか「朝からカレー食べたい!」と思うことありますよね。こういった潜在的なニーズを受けてか、新宿界隈には朝からカレーが食べられる専門店が点在しています。

 ということで今回は、新宿界隈で朝からやっているカレー専門店4つ食べ比べしながらご紹介。通勤途中、夜勤明けなど、新宿で朝カレーを食べて身も心も満たしてください!

京王線西口から徒歩1分! ワンコインでお腹いっぱい『カレーハウス11イマサ』

『カレーハウス11イマサ』の「モーニングカレー(ビーフ)」480円(※価格は全て税込)
『カレーハウス11イマサ』の「モーニングカレー(ビーフ)」480円(※価格は全て税込)

 最初に紹介するのは、新宿駅中央西口すぐの京王モールにあるカレースタンド『カレーハウス11イマサ』。1964年創業の老舗で、店名の「イマサ」の由来は、“かけがえのない「今」という瞬間を表現し「佐」は、“それを助ける”という深い意味が込められているのだそうです。

 コンセプトに準じたスピード感サーブされる「モーニングカレー」は7時~10時30分の限定販売。ミニポテトサラダとラッシー(小)が付いた「朝カレーセット」(480円・税込)も魅力的ですが、今回は中辛と表記がある「モーニングカレー(ビーフ)」を注文。券売機での注文ですが、交通系ICカードを使えるのも嬉しいポイントです。

ゴロっとした牛肉が2つ入っています
ゴロっとした牛肉が2つ入っています

 オーダーから約1分でサーブされました。複数のスパイスの風味が感じられる一方、実にまろやかな味。デフォルトでは辛味がかなり控えめですが、卓上のスパイスガラムマサラ、自家製ソース、カレーホット)などを加えて好みの辛さ・スパイシーな味わいに仕上げる仕組みです。

 コク深くも、あっさりした口当たりなので朝カレーにもってこいの一品。この「モーニングカレー(ビーフ)」は、通常時の7割ほどの量だそうで、それでも十分エネルギーチャージすることができました。ワンコインでお釣りがくるコスパの良さも最高。根強いファンが支持する理由もよくわかりました。

●SHOP INFO

店名:カレーハウス11イマサ

住:東京都新宿区西新宿1南口地下街1号 京王モール
TEL:03-3348-3011
営:月~金7:00~23:00(L.O.22:45)、土曜7:00~22:30(L.O.22:15)、日・祝祭日7:00~22:00(L.O.21:45)
休:元旦及び8月第三木曜日

24時間いつでもカレーが食べられる『カレーハウスCoCo壱番屋歌舞伎町店』

『カレーハウスCoCo壱番屋歌舞伎町店』の「手仕込とんかつカレー」1093円
カレーハウスCoCo壱番屋歌舞伎町店』の「手仕込とんかつカレー」1093円

 続いては、「眠らない街」歌舞伎町セントラルロード沿いに店を構える『カレーハウスCoCo壱番屋歌舞伎町店』。24時間営業なので、もちろん朝早い時間帯でも利用可能です。かつては、モーニングメニューの設定があったようですが、現在は廃止したのか、筆者が訪れた平日朝8時には、通常メニューをラインナップしていました。

 そして、この朝方の時間帯にもかかわらず店内はキャバ嬢やホスト風の方々で満席。朝まで飲み尽くしたであろう彼らに負けない気分で「手仕込とんかつカレー」をオーダーしました。

大きなとんかつと専用の芳醇ソース、カレールーが一体に。朝からこれが食べられる幸せを噛みしめます
大きなとんかつと専用の芳醇ソース、カレールーが一体に。朝からこれが食べられる幸せを噛みしめます

 通常、繁華街の朝方の時間帯で満席となれば調理スタッフも疲れきって、結果的にサーブされる料理がグダグダ……なんてことがありますが、サーブされた「手仕込とんかつカレー」はきちんとしたものでした。ごはんを覆い隠すほどのボリュームのあるとんかつは、揚げたてサクサク。噛み締める肉の旨みをしっかり感じられます。

 そして、サラッとしながらも複雑にスパイスが入り混じる「ココイチのカレールー」とも相性抜群。味変も兼ねてソースをたらせば、ソースの甘みと風味が加わってさらに美味しくなりました。かなりガッツリの食後感でしたが、たまにはこういう朝があっても良いものです。

●SHOP INFO

店名:カレーハウスCoCo壱番屋歌舞伎町

住:東京都新宿区歌舞伎町一丁目18-10 吉川ビル1F
TEL:03-5155-7098
営:24時間営業
休:なし

ふんわりジューシーなドライカレーが名物!『カフェ・ハイチ新宿センタービル店』

『カフェ・ハイチ新宿センタービル店』の「ドライカレー(コーヒーセット)」990円
『カフェ・ハイチ新宿センタービル店』の「ドライカレー(コーヒーセット)」990円

 続いては、新宿センタービルのMB1階に位置する『カフェ・ハイチ 新宿センタービル店』。『カフェ・ハイチ』は、もともと新宿西口にあり「朝からカレーを食べられる店」として有名でしたが閉店。その後、この新宿西口にあった『カフェ・ハイチ』の流れをくむ店が新宿界隈に2店舗あります。その一つが『カフェ・ハイチ新宿センタービル店』で、平日は朝8時から営業しており朝のカレーも提供しています。

『カフェ・ハイチ新宿センタービル店』では「モーニング」メニューがありますが、これはハイチコーヒーとトースト類がセットになったもの。カレーを食べる場合は、グランドメニューからのオーダーになります。もともとドライカレーが名物で、今も提供しているようなので、ここで「ハイチ風ドライカレー(コーヒーセット)を注文しました。

見た目よりもあっさり上品な味わいなので、朝カレーにはドンズバです
見た目よりもあっさり上品な味わいなので、朝カレーにはドンズバです

 大きなお皿にご飯が平らに盛られ、その上にひき肉玉ねぎがメインのドライカレーが乗せられています。さっそく口にしてみると、一口目は野菜の甘味をダイレクトに感じられますが、食べ進めるごとに優しいスパイス感が広がります。見た目よりもあっさりとした味で、朝カレーにバッチリ。他方、少し硬めのライスは、噛み締めるたびに糖分を感じられます。

 絶妙なバランスでペロッといける「ドライカレー」ですが、さらに自慢のコーヒーもセットになり税込990円は、かなりのお値打ちです。新宿駅からは少々離れる新宿センタービルですが、「新宿名物のドライカレー」もまた朝にこそ食べてほしい一食だと思いました。

●SHOP INFO

店名:カフェ・ハイチ 新宿センタービル店

住:東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービル MB1F
TEL:03-3342-3674
営:月~金8:00~21:00(L.O.20:30)、土・日・祝11:00~20:00(L.O.19:30
休:なし

新宿朝カレー文化を浸透させたお店!『カレーショップC&C 新線新宿店』

『カレーショップC&C新線新宿店』の「朝カレーB」500円
カレーショップC&C新線新宿店』の「朝カレーB」500円

 最後は、京王新線の駅構内に店を構える『カレーショップC&C新線新宿店』で朝カレーをいただきます。『カレーショップC&C』は、京王電鉄のグループ会社が運営しており、かつては新宿西口の「思い出横丁」の一角に店がありました。まだ今ほど24時間営業の店がなかった昭和の時代に、24時間営業などを実施。昭和の時代に青春時代をおくる人たちに対し、昼夜問わず絶品カレーを提供してきたことから「新宿のソウルフードだ」という人もいるほどです。

 そんな『カレーショップC&C』は、新宿界隈に3店舗を展開しており、その一つが新線新宿店。特に朝方は通勤などで人の往来が激しい場所に展開しています。今回は、平日の7時~11時まで実施される朝カレーのうち「朝カレーB」をオーダーしました。

薄茶色のカレールーはまさに「新宿の味」。ソーセージとの相性も抜群です
薄茶色のカレールーはまさに「新宿の味」。ソーセージとの相性も抜群です

カレーショップC&C』は、新宿以外にもいくつかの店があり、その多くが朝カレーを実施していますが、微妙に内容が異なります。新線新宿店の「朝カレーB」は、デフォルトのカレーの上にソーセージと温玉が乗っています。サーブされてすぐにいただきましたが、昭和の時代から変わらぬ薄茶色のカレールーは、甘さと辛さがまろやかで、その奥から複雑なスパイスを感じる独特の味わい。これがやけにクセになる味で、まさしく「新宿の味」と言うべき個性派です。

 このカレールーを温玉がさらにまろやかにしてくれるわけですが、これと一緒にいただくソーセージとの相性もバッチリ。独特なカレーでありながらも、このようにどんなトッピングにも合うのが『C&C』の魅力。朝から軽くいただきたいとき、あるいは昼夜にガッツリいただきたいとき双方でトッピングで変化をつけていただくのが良いように思いました。

●SHOP INFO

店名:カレーショップC&C 新線新宿店

住:東京都新宿区西新宿1-18 新線新宿駅コンコース
TEL:03-5321-3300
営:月~金7:00~22:30、土・日・祝8:00~21:00
休:なし

まとめ

 新宿界隈の4店の朝カレーをいただきましたが、いずれのカレーも方向性さえ違えど絶品揃いで、コスパにも優れている店ばかりでした。朝食にカレーを食べると、スパイスが胃腸や交感神経を刺激して身体を活性化させてくれる、という説があるようです。言い換えれば、朝にカレーを食べればその日1日を活発に動けるわけで、実は朝食に適したメニューだったのかも。本記事を参考にあなたにピッタリの「朝カレー」を食べにに行ってみてくださいね。

(取材・文◎松田義人(deco))

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