第96回アカデミー賞の作品賞、監督賞をはじめとする最多13部門にノミネートされた「オッペンハイマー」のメイキング写真と新場面写真を入手した。あわせて、主演のキリアン・マーフィが明かすクリストファー・ノーラン監督からのオファー秘話も紹介する。

【フォトギャラリー】「オッペンハイマー」新場面写真

第二次世界大戦下、天才科学者J・ロバートオッペンハイマーの実話にもとづく物語。ノーランが監督、脚本を務め、マーフィのほか、エミリー・ブラント、マット・デイモンロバートダウニー・Jr.、フローレンス・ピューらが出演。世界の運命を握ると同時に、世界を破滅させる危機に直面するという矛盾を抱えたひとりの男の知られざる人生を映し出す。IMAX撮影による、天才科学者の頭脳と心を五感で感じさせる極限の没入体験が味わえる作品だ。

オッペンハイマーは、アメリカの天才理論物理学者。第二次世界大戦中、原子爆弾の開発・製造を目的とした「マンハッタン計画」の最高責任者である陸軍のレズリー・クローヴス(デイモン)から極秘プロジェクトへの参加を打診され、その研究施設であるロスアラモス国立研究所の所長を務め、計画を主導することに。「マンハッタン計画」を遂行した後、原爆投下による惨状を知り、その破壊力に対して苦悩することになる。

オッペンハイマーを演じたマーフィはアイルランド出身。ダニー・ボイル監督作「28日後…」で映画ファンの注目を集め、ノーラン監督作品では「バットマン ビギンズ」で悪役スケアクロウを演じ、続く「ダークナイト」「ダークナイト ライジング」でも同役を演じた。その後も「インセプション」「ダンケルク」など、複数のノーラン作品に出演している。本作では、自身初のゴールデングローブ賞ドラマ部門主演男優賞を獲得した。

マーフィを主役に決めたノーラン監督は、「君が主役になる時が来たんだ。君は自分の才能の全てをかけてある人物になり、これまでにないやり方で自分を試すんだ」と伝え、2人の夢が叶ったことを喜んだと語っている。

一方、ノーラン監督との出会いから20年となるマーフィは、並々ならぬ意欲で現場に臨んでいたようだ。

マーフィ「ノーランの頼みなら、それがどんな小さな役でも駆けつける。僕に電話をくれて、オッペンハイマー役を演じてくれと頼んでくるなんて予想もしなかった。でも事実なんだ。電話を切った後、喜びというよりむしろ茫然としてしまいましした。そして僕たちは仕事にとりかかったのです」

メイキング写真は、ノーラン監督とマーフィの2ショット。場面写真は、実験場となるロスアラモスの砂漠で、オッペンハイマーがレスリー・クローヴスと話し込む姿、「マンハッタン計画」を成し遂げた後、星条旗を揺らす職員から喝采を受けるシーンをとらえている。

オッペンハイマー」は、3月29日から全国公開。

キリアン・マーフィ(左)&クリストファー・ノーラン監督(右)の2ショット(新メイキング写真) (C)Universal Pictures. All Rights Reserved.