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EVの利便性向上にロボット活用

実用だけでなく、好きでクルマを運転する人にとって、自動運転というアイデアは受け入れがたいものかもしれない。熱心なクルマ愛好家にとっても魅力的な要素はあるのだろうか?

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ボッシュは最近、駐車場内を無人で自律走行する自動バレーパーキングと、EV充電に関する最新情報を発表した。フォルクスワーゲン・グループのソフトウェア子会社であるカリアドと協力し、ロボットによる自動バレー充電システムを開発しているのだ。

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ボッシュの自動バレー充電システムは現在ドイツで試験運用中だ。

ボッシュの取締役であるタニヤ・リュッケルト氏は、1月に米国で開催されたCES(電子機器見本市)で、電動化に取り組む中でEVの充電がEV普及の「障害」になっていると述べた。

ガソリンスタンドでわずか数分で給油できる現環境から切り替えるには、どこで、いつ充電するかという2つの問題が生じる。

自動バレー充電システムは、無人のバレーパーキング機能と充電ロボットを組み合わせたもので、ドライバーに代わってそれぞれの作業を行う。

リュッケルト氏は、本質的にはEVの自動充電であり、公共の充電器で時折発生するもう1つの「問題」を解決するものだと説明する。EVは充電完了後も長い間接続したままにしておくと、スペースを占領してしまうのだ。

ボッシュのシステムでは、ドライバーは駐車場に着いてクルマを降り、スマートフォンアプリを操作するだけで、あとは自動システムがやってくれる。クルマはロボット充電器を備えた空の駐車スペースまで走り、ロボットは充電口を開けてプラグを差し込む。

希望のレベルまで充電されると、ロボットがプラグを抜き、クルマは空いている別の駐車スペースまで走行する。

自動バレーパーキングは2022年に商業利用が認可された。ドイツシュトゥットガルトの空港駐車場ではすでに1年の運用実績があり、世界初のレベル4自動運転パーキングサービスと称されている。

ボッシュのシステムは駐車と充電を組み合わせているため、大掛かりな追加設備を必要としない。ロボットは、自動バレーパーキングが導入されている既存の駐車場や、新設の駐車場に設置できる。

自動バレー充電システムは現在、ドイツ・インゴルシュタットにあるカリアド社の従業員用駐車場と、同ルートヴィヒスブルクにあるボッシュの開発用駐車場で試験運用されている。ボッシュは、利便性の向上がEVの魅力を高めることにつながると期待を寄せている。


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