なにわ男子・道枝駿佑が主演を務めるドラマ「マルス-ゼロの革命-」(毎週火曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)の第4話「恋人を救うため…闇バイトに潜入!」が2月13日に放送された。同作は、道枝にとってゴールデン帯連続ドラマ初主演となる青春“クーデター”サスペンス。謎多きカリスマ転校生に導かれ、“マルス”という動画集団を結成した落ちこぼれ高校生たちが大人社会に反旗を翻していく姿が描かれていく。今回は“闇バイト”にクロッキー社が絡んでいることを察知したマルスのメンバーたちがそのバイトに潜入することに。 (以下、ネタバレがあります)

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武藤将吾氏の脚本による完全オリジナルドラマ

同作は、「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」(2019年、日本テレビ系)の武藤将吾氏が脚本を務める完全オリジナルドラマ。道枝は大胆不敵で過激な言動で、カリスマ的な魅力を放つ一方、ダークで妖しい裏の顔を持つ主人公・美島零=ゼロを演じる。

ゼロの右腕的存在となる逢沢渾一、通称・アイコンを板垣李光人が、渾一の幼なじみで初恋相手でもある貴城香恋を吉川愛が演じる他、井上祐貴、横田、山時聡真、泉澤祐希が動画集団“マルス”のメンバーとして出演。

また、ゼロと過去に因縁がある大手通信事業グループの社長・國見亜門役で江口洋介も登場している。

■賢成のデートをゼロ以外のメンバーがこっそり観察

ゼロの敵、クロッキー社の國見社長(江口)が国内大手の総合流通企業との業務提携を発表する会見場に突撃したゼロと渾一。生配信で「クロッキー社の個人情報流出疑惑」について追及するが、ゼロが見せた証拠動画に対して「この情報源は社会的に信頼できるのか?」と切り返し、今回の業務提携によって安心したネット社会が築けると力説。マルスの行為を自社の信頼アップへと繋げ、またしても直接対決は國見に軍杯が上がった。

個人情報の流出”にクロッキー社が絡んでいることに確信を持っているゼロは、マルスのメンバーたちに、それによって犯罪やテロを生み出す可能性もあると説明し、クロッキー社への追及を継続することを提案。

そんな状況の中、いつもならテロなどの話題に一番食いつくはずの呉井賢成(山時)が落ち着かない様子で出ていった。香恋(吉川)がスマホを覗き見してたらしく、DMでデートの約束をしていたことが発覚。

翌日、ゼロ以外のメンバーは賢成のデートを見張るために集合。待ち合わせ場所にやってきたのはオンラインゲームで知り合った白川妃奈(田辺桃子)という賢成より少し年上の女性だった。

■ 賢成のデートの相手が抱える大きな悩み

オンラインゲームで知り合った2人はこの日が初対面。水族館でのデートは楽しそうな雰囲気だったが、妃奈は賢成にリアルで会うことを決めた理由を正直に明かした。

それは、ゲームの課金が大変でオンラインゲームをやめようと考えているということ。ゲームの中で助けてもらった賢成に直接会ってお別れを言いたかった、と。

賢成が一方的にフラれた形に見えたが、妃奈の様子が気になった香恋は彼女の後をつけてみると、ゲームをやめなければいけない理由が判明。

妃奈はゲームの課金のために闇金サイトから借金し、利息を含めた総額が300万円になってしまった。その借金を返済するため闇金サイトから“闇バイト”として売春を斡旋されたようだ。

闇バイトに潜入して闇金サイトを撲滅

その闇バイトを斡旋している闇金サイトが、クロッキー社の“個人情報の流出”に繋がっていることを察知したゼロは、“闇バイト”への潜入を提案。

妃奈は15万円を借りたら1年で300万円に借金が膨れ上がった。警察に相談してもまともに話を聴いてもらえず、やむなく闇バイトをしようと決めた。

ゼロは闇バイトに潜入することで、そこからクロッキー社の“個人情報の流出”の証拠を掴もうという計画である。

闇バイトは男性と女性とでは内容が違っていて、女性は売春だが男性は強盗など。妃奈の代わりに賢成が借金を肩代わりするという設定でなんとか潜入することができた。

■「気概のある若者が必要」と言う國見の狙いはまだ分からない

闇金サイトの摘発に成功したゼロたちは配信でクロッキー社の個人情報流出がこの件にも絡んでいることを告発。しかし、國見は動画配信で緊急会見を開き、その動画が加工された偽物、つまりフェイク動画だと発表した。元の動画も公開したことでまたまた形勢逆転。マルスは視聴者からも反発を受け、クロッキー社から名誉毀損で訴えられることとなった。

またしてもやられてしまったゼロだが、國見は本当に“ただの敵”なのかどうかが気になった。というのは、國見が秘書の大咲(菜葉菜)との会話の中で、國見が「俺は彼らと同じ目線に立って戦うって決めたんだよ。あいつが倉科エリの死に関わっていた以上はね」と話すと、大咲は「それが親としての贖罪ということですか」と答えている。“親”というのは誰の親なのかという疑問が浮かぶ。

そして「考えることを放棄して、付和雷同するだけになったこの国に引導を渡す」という使命があることも明かし、自身が「カンフル剤になってこの国をスクラップしてもビルドするには気概のある若者が必要」だとも語っている。

その気概のある若者の候補として“マルス”がいる。「今後の彼ら次第かな」という國見の言葉には、そういう意味が込められているように感じる。

ゼロにとっては仲間を死なせた憎き敵だが、國見にも事情があり、試練を与えてゼロとマルスの成長を見守っている感もある。真意が見えない不気味な存在ではあるが、自分や自社のの利益のためだけに動いているのではなさそうだ。まずは“名誉毀損”の訴えという窮地をどのようにしてゼロたちが切り抜けるのかに注目したい。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

ゼロの敵、クロッキー社の社長・國見を演じる江口洋介/(C)テレビ朝日